2026/02/20
事故や病気の後遺症で記憶力などに支障が出る「高次脳機能障害者」の支援拡充に向け、議員立法による新法の成立が今国会で期待されている。新法案は、高次脳機能障害者の支援を国や自治体の責務と明確に示し、教育や就労など幅広くサポートする支援センターを各都道府県に設置するよう促す内容で、支援の取り組みの地域差を解消する狙いもある。
■全都道府県の支援センター設置へ
外見の分かりにくさから「見えない障害」とも呼ばれる高次脳機能障害。特に交通事故による脳の損傷で起きるケースが目立ち、記憶障害や失語、感情のコントロールが難しくなるなど、症状が多岐にわたる。
厚生労働省によると、高次脳機能障害者は2022年12月時点で約22万7000人と推計されている。
議員立法の法案では、高次脳機能障害者への支援を国や自治体の責務と明記。都道府県に支援センターを設置し、教育や就労など幅広く支援することを求めている。既に自民党の部会などで議論は進んでおり、新法成立に反対する声もほとんどないことから、今国会での成立が濃厚とみられている。
■医療スタッフの育成が課題
全都道府県に支援センターができれば、周知啓発も含めて、高次脳機能障害への理解が進むことも期待される。「見えない障害」への理解が浸透していけば、自然と支援の輪も広がっていくことだろう。
ただ、各支援センターで働く医療スタッフの確保・育成が今後の課題だ。専門性の高いスタッフを全ての支援センターに配置できるよう、国や自治体、医療機関が密に協力していくことが求められる。
(桜田亮)
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