初の「死後再審」 日野町事件 無垢の人が死亡した重み

 1984年に滋賀県日野町で酒店経営の女性が殺害された「日野町事件」で、強盗殺人罪で無期懲役が確定した阪原弘さん(2011年に病死)について、最高裁が再審開始を決めた。戦後に死刑や無期懲役で確定した事件で、元被告の死後に裁判がやり直される「死後再審」は初めて。今後、大津地裁で再審公判が開かれ、無罪となる公算が高い。ただ、元被告は救済も名誉回復もされることなく服役中に死亡しており、検察や裁判所には二度と同様の事態を引き起こさないような対応が求められる。   ■警察が自白を強要か 阪原さんは事件発生から3年後に自白して逮捕され、公判では「警察に自白を強要された」と一貫して無罪を主張したが、1、2審と最高裁はいずれも有罪と判断。2000年に無期懲役が確定した。阪原さんは生前の2001年に再審を請求したが、服役中の2011年に75歳で病死している。 事件では、遺体の遺棄現場を案内する阪原さんの写真が有罪の決め手となったが、後にその写真に不自然な点があることが発覚。検察が開示した証拠のネガフィルムには、警察官が阪原さんを誘導したかのような画像が残っていたのだ。 ただ、ネガの存在が判明したのは、阪原さんの死亡後で、重要な証拠にもかかわらず、長年にわたり開示されてこなかった。早期に証拠が開示されていれば、もっと早く阪原さんの再審開始が決まり、生前に逆転無罪を勝ち取ることもできていただろう。   ■再審法改正に影響必至 今回の死後再審決定は、現在議論されている再審法改正に影響を与えるのは間違いないだろう。1966年の静岡県一家殺害事件など、他の再審請求事件でも、再審無罪に結びつく重大証拠の開示まで20~30年も要しており、速やかに証拠を開示する仕組みが不可欠なのは明らかといえる。 阪原さんが失った時間は帰ってこない。今後の再審で無罪となり、汚名がすすがれたとしても、無垢の人が「無期懲役囚」のまま死亡した現実は極めて重い。再審の迅速化に向けた制度改革は急務だ。 (桜田亮)
社会•事件

2026/03/10

最新記事

連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.93『桑田佳祐の『ケースケランド』に入る~その1」
連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.93『桑田佳祐の『ケースケランド』に入る~その1」

 時折、本屋で見たこともない本に遭遇する。特に古本屋ではそんな未知との遭遇がある。先日出会ったのは、桑田佳祐の『ケースケランド』だ。表紙は白塗りの桑田佳祐のアップで映画『国宝』のパロディのようである。最近出版されたのかと思ったが、白塗りの肌にハングル文字が書いてあったので韓流ブームの頃に出たものか?と発売日を確認したら、1984年となっていた。えっ!知らなかった。というのも俺はサザンのファンである。ライブは何度も行き、関連本も読んでいる。網羅していたつもりだったが、これは存在自体を初めて見た。 それにしても、なぜ一度も出会ってないのだ。俺の人生で本屋に入ったタイミングで丁度売り切れていたというのか!ここで買わなければ、もう出会うことはないかもしれない。俺は即買いした。350円。なんのプレミアが付いてないのが多く流通している証拠の一つでもあり、俺のニアミス説は有力だ。早速、ページをめくってみた。

連載•小説

2026.03.15

東北大学医学部よ、お前もか。東大医学部付属病院だけじゃない大学医学部〝腐食の構造〟。名門大学医学部の由々しきモラルハザードを追う。第3回 ルポライター廣田玉紀   
東北大学医学部よ、お前もか。東大医学部付属病院だけじゃない大学医学部〝腐食の構造〟。名門大学医学部の由々しきモラルハザードを追う。第3回 ルポライター廣田玉紀  

 東北大学未来型医療創成センター主席URA、N特任教授に対する某団体からの質問状を精査するほどその内容には驚かされる。つまるところN特任教授に対する不正(と見られる)への糾弾という内容なのだが、その内容は微をうがち細にわたっている。それだけにこの質問状だけを眺めていると当のN特任教授がまるで極悪人のように思えてくるほどなのだ。もちろんその回答がそんな印象をひとまず緩和させていくこともあるのだが、それにしてもこうした質問状を送付されたN特任教授は心中穏やかざるものであったに違いない。時あたかも東大医学部の破廉恥事件が巷間の耳目を集めようとしているときだったから尚更であろう。 質問状の冒頭はこんな質問である。 ①貴殿は、(株)A社(※質問状内ではもちろん実名)代表取締役X(※同)氏(※同 都内某所)と、いつ・どのような立場で関係を持ちましたか? ここで登場するA社代表取締役X氏は、ここで指摘されている問題のN特任教授と対峙するもう一方の主役である。もし、この質問でN特任教授がX氏のことを〝知らない〟とでも答えたら、この質問状はこの①の質問で終わってしまうことになる。現実としてN特任教授は〝知らない〟などとは答えていない。 ②Z氏(当時東京大学教授、現東北大学内(株)ハプロファーマ在籍)との職務上の関係及び指揮命令関係の有無について、貴殿の認識をお聞かせください。 引き続き新しい人物が登場してきた。このZ氏というのはさきのX氏とは違い、N特任教授側に立つ重要人物である。この問題の全体を把握し俯瞰してみると、このZ氏の立場は極めて重要であると言わざるを得ない。ましてZ氏はこの問題当時、東京大学に籍を置いていた(※これは事実である)ことで混沌の度合いを高めている。東京大学医学部スキャンダルはこの時頬ほとんど並行して動いているのだ。一方、ここにある(株)ハプロファーマなる会社は確かに東北大学医学部内に本社を置いている同社の概要を見ると次のように出ている。 ハプロファーマ社はゲノム科学を通して個別化医療を推進し⾼齢化社会のパーソナルヘルスケア向上に貢献してまいります。ゲノムシーケンス受託解析などの遺伝子解析サービス事業、診断機器・検査薬の開発、および創薬開発を⾏っております。 N特任教授、A社代表取締役X氏、そしてハプロファーマ社Z氏、この3人が指摘される問題のいわば主人公たちである。(ルポライター 廣田玉紀)

佐野慈紀のシゲキ的球論 侍打線の〝覚醒〟は? 佐野氏が指摘
佐野慈紀のシゲキ的球論 侍打線の〝覚醒〟は? 佐野氏が指摘

 侍ジャパンの打線だが、まだ本来の爆発力を見せきれていない。源田壮亮の好調やメジャー組の凄みは際立つものの、岡本和真や村上宗隆といった中軸に本来の当たりが出ていない。    佐野氏は、状態が上がらない近藤健介について「大谷の後を打つ重圧ではなく、自分のタイミングで打てていないのが原因」と分析。さらに気がかりなのは佐藤輝明だという。   「練習のケージでちょっと元気がない。去年、大谷に打ち方を寄せて結果が出たこともあり、多分大谷を追いかけていると思う。前回の村上がハマってしまったのと同じ感じ」と懸念を示す。「今のままでも十分力はあるので、本来の自分自身を取り戻してくれば大きな戦力になる」と奮起を促した。    若手の起用にも積極的だ。「源田は守備で安定感があるが、もう少し小園海斗も使ってみてもいい。次の世代を担う選手だけに、大きな舞台で経験をさせたい」と期待を込めた。 (タサイリョウ)  

連載•小説

2026.03.15

国民民主党が投票日前日に候補者の公認を取り消し?
国民民主党が投票日前日に候補者の公認を取り消し?

 3月8日投開票の埼玉県議会議員補欠選挙が想定外の事態に陥っている。投票日の前日に国民民主党が公認候補者である西澤さとし氏の公認を取り消したことが混乱を招いた。既に期日前投票も実施されているし、ポスター掲示板に貼られた西澤氏のポスターも国民民主党公認と明記されたままである。南第二区に配布された選挙公報においても西澤氏は国民民主党の公認候補となっている。国民民主党が公認を取り消したことを知る術はSNSや党のHPなどに限定されている。これでは到底有権者に周知することはできない。案の定、3月8日に投票に行った有権者の多くが、西澤氏が国民民主党の公認候補者だと信じ切っていたことが取材にあたった報道機関によって明らかにされている。西澤氏の経歴を見ると国民民主党所属の参議院議員で元埼玉県知事である上田清司氏の公設秘書と明記されている。西澤氏は埼玉県内で圧倒的な知名度の高さを誇る国民民主党の上田清司の元秘書なのだから国民民主党の公認候補であることは当然のこと。国民民主党の支持者の多くは疑うことなく西澤氏に投票したことだろう。西澤氏が公認を取り消されたのは投票日の前日であるからそれまでの選挙運動は国民民主党の候補者として行っている。 結果的に西澤氏は自民党候補に次ぐ24594票(得票率29.7%)を獲得し当選してしまった。この結果を受けて西澤氏は翌日に議員辞職を表明している。国民民主党は西澤氏を公認するにあたり候補者選定に影響する重要な事実を隠ぺいしたことを理由に公認を取り消したとしている。重要な事実とは2018年に西澤氏が児童福祉法違反容疑で神奈川県警に逮捕された件を指す。(https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/39835?page=1#)西澤氏は事件から7年が経過し刑の効力が失われており履歴書に前科を書く義務はないと弁解している。だが、その結果、国民民主党は何も知らずに公認し、その後、事件を知る多くの人たちから党に情報が寄せられ公認を取り消すこととなり、当該選挙に著しく混乱を招いている。SNSやAIが普及した昨今では義務はなくても重要な情報を隠し通せる可能性は低い。 国民民主党の公認候補者の選定には多くの有権者が疑義を持ちつつある。2024年には東京第15区の公認候補者の高橋まり氏の公認を取り消し、後日、高橋氏は自ら命を絶っている。2024年の衆院選で大阪第8区から立候補し国民民主党の比例枠で復活当選した平岩征樹氏は偽名で不倫していたことが明らかとなり離党している。2025年7月の衆院選で比例南関東で当選した岡野純子議員は公選法違反容疑で書類送検されている。この岡野議員にパワハラを受けたと訴えて国民民主党千葉県連所属の多くの地方議員が一斉に離党している。最近では2月に行われた衆院選の東京第7区から立候補した国民民主党公認の入江伸子氏が公選法違反(買収)で逮捕されるに至っている。そういえば党首の玉木雄一郎氏本人も2024年の衆院選直後に不倫が発覚して役職停止3か月の処分を受けている。あまりにも問題発覚が多いことから国民民主党は今一度ガバナンスを再考する必要があろう。一部の幹部たちが自身の想いのままに判断する体制になってはいないだろうか。 (坂本雅彦)

政治•経済

2026.03.15

イランに米軍が爆撃でハメネイ師を殺害―アメリカとイスラエルの目的②
イランに米軍が爆撃でハメネイ師を殺害―アメリカとイスラエルの目的②

 米軍とイスラエル軍による攻撃でイランの最高指導者ハメネイ師が死亡し、後継者に任命されたのが、ハメネイ師の次男、モジタバ・ハメネイ師だ。トランプ大統領は彼を認めず無条件降伏を要求した。さらにベネズエラのように最高指導者はアメリカの承認が必要だと豪語。いまだ解決の糸口は見えていない。前回石油をめぐる問題に簡単に触れたが、イスラエルとの間に根強い対立が続いていたことも原因の一つだ。今回はそのイスラエルとの問題について語っていく。  直近でのいざこざは、ハマスの最高指導者イスマイル・ハニヤ氏がイスラエルによって暗殺されたことに端を発する。ハメネイ師はハニヤ氏と親しかったため、「必ず復讐する」と語っていた。ハマスはイスラエルから見るとテロリストであるが、パレスチナにとってはイスラエルの攻撃に抵抗しているため、支持する人も少なからずいた。イスラエルからするとハメネイ師はハマスを支援する敵だということになる。  しかし、イスラエルは以前からパレスチナを攻撃し、領土を拡大してきたので、ハマスは口実にすぎず、自分たちの国を建国することが目的であったことはその歴史から明らかだ。もちろんその建国に対する熱い思いは迫害から逃れるための希望からきている。ナチスのホロコーストだけでなく、「ポグロム」という虐殺を体験している。  こうした迫害に耐えてやっと自分たちの国ができると安堵したユダヤ人。彼らの最終目的は約束の地「カナン」に神殿を再建することである。ところが再建の地とされる「神殿の丘」には、現在イスラム教の重要な聖地「岩のドーム」が存在するため、神殿再建は困難な状況だ。イスラエルにとってイスラム教の国、イランは自分たちの妨害者であり、異端者だ。そのため、イスラエルの神のために異端者を殺害することはユダヤ教的には正義である。彼らにとってこの戦いはハルマゲドンそのものなのだ。次回、ガザ地区をめぐる問題を掘り下げていきたいと思う。(早見慶子)

政治•経済

2026.03.14

オマーンに迫る中国による経済的侵略
オマーンに迫る中国による経済的侵略

 中東の要衝、オマーンが中国による経済的侵略の最前線と化している事実は、国際社会におけるチャイナリスクの新たな死角となっている。オマーンは伝統的に親欧米の外交姿勢を保ち、ホルムズ海峡の出口を抑える地政学的な重要性を有してきた。しかし近年、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の荒波がこの静かな国を飲み込みつつある。その象徴的な舞台が、アラビア海に面したドゥクム経済特区である。 中国はドゥクムにおける工業団地建設に対し、100億ドルを超える巨額投資を約束し、港湾整備やエネルギーインフラの主導権を握ろうとしている。一見すると、石油依存からの脱却を目指すオマーンへの善意の支援に見えるが、その裏には極めて戦略的な意図が隠されている。中国にとってドゥクムは、インド洋における「真珠の首飾り」戦略を補完する軍民両用の拠点となり得る場所であり、米軍も利用するこの要衝に食い込むことは、中東における米国の影響力を根底から揺さぶることを意味する。 この経済的浸透がもたらす最大の懸念は、いわゆる「債務の罠」による国家主権の侵害である。オマーンは原油価格の変動に脆弱な経済構造を持ち、財政難に直面する局面も少なくない。そこにつけ込む形で提供される中国の融資は、返済が滞ればインフラの運営権を長期にわたって譲渡せざるを得なくなるリスクを孕んでいる。スリランカのハンバントタ港が中国に99年間貸与された前例は、決して対岸の火事ではない。経済的な依存が深まれば、外交や安全保障においても中国の意向を無視できなくなり、国家の意思決定が実質的に北京に支配される経済的侵略が完遂されることになる。 さらに、中国の進出は現地の労働市場や産業構造にも歪みをもたらしている。中国企業によるプロジェクトは、資材から労働力に至るまで自国調達で完結する傾向が強く、オマーン国内への技術移転や雇用創出の恩恵は限定的だ。むしろ、安価な中国製品の流入とインフラ支配により、地場産業が育つ機会が奪われ、中国なしでは国が立ち行かなくなる構造的な従属状態が作り出されている。今後の動向が懸念される。 私たちは、目に見える軍事的衝突がないからといって、この事態を看過してはならない。チャイナリスクの本質は、経済という柔らかな手段を用いて他国の喉元を締め上げる、その狡猾な浸透力にある。オマーンが直面している危機は、中東全体の安定を脅かすだけでなく、エネルギー安全保障を通じて日本を含む世界経済に直撃する可能性を秘めている。今こそ国際社会は、この「死角」に光を当て、経済協力の名を借りた主権侵害に対して厳しい監視の目を向けるべきである。 (ジョワキン)

政治•経済

2026.03.14

佐野慈紀のシゲキ的球論 大勢に求める「広いゾーン」と菊池雄星の思い切った継投プラン
佐野慈紀のシゲキ的球論 大勢に求める「広いゾーン」と菊池雄星の思い切った継投プラン

 WBC連覇へ向けて順調に予選リーグを1位通過した侍ジャパンだが、投手陣に課題がないわけではない。リリーフで登板した大勢はリードした場面で本塁打を浴びるなど、本来の投球ができていない。    佐野氏は「大勢はカウントを取りたがる」と指摘する。「コースを狙うのではなく、癖のあるボールなのだから打ち取りに行くことをした方がいい。小さなゾーンで勝負できるピッチャーだとは思っていない」と、ストライクゾーンを広く使う投球を求めた。    前回大会でもピンチを招いた際、小さいゾーンで勝負しようとする傾向があったという。「もっと広く使ってもいい。思い切ってどんどん放るという気持ちが前面に出てきてほしい」と、大勢本来の良さを取り戻すようゲキを飛ばす。    また、先発の一角・菊池雄星の起用法にも独自の分析を見せる。「雄星ははまったらとんでもないけど、はまらなかったらとんでもない。何とかゲームを作るタイプのピッチャーではない」と評価。「今日はいいなと思ったら長く投げさせて、ダメだったらすぐ切り替えてもいい」と、状態を見極めた思い切った継投を提案した。    負けられない一発勝負の決勝トーナメント。首脳陣の巧みな投手起用と投手陣の奮起に期待だ。 (タサイリョウ)

連載•小説

2026.03.13

活動実態のない宗教法人 不正の温床
活動実態のない宗教法人 不正の温床

 活動実態のない宗教法人が、脱税やマネーロンダリングなど犯罪に悪用されるケースが後を絶たない。全国に約18万ある宗教法人のうち、活動実態のない「不活動宗教法人」が2024年末で5000以上あるが、宗教法人は公益性の観点から税の優遇措置があり、売買やマネロンの対象になりがちなのだ。 特定の宗派や教団に属さない「単立宗教法人」で活動実態がない場合は、特に不正に利用される恐れが高く、約500法人に上るとされる。活動が続かない背景には、地域の人口減少や後継者不足など構造的な問題もあるが、不正対策は急務となっている。所管する文化庁は今後、不正利用の実態調査に乗り出す方針を固めた。   ■文化庁が不正利用の実態調査 ガイドライン策定へ   文化庁は今後の不正利用の調査結果を踏まえ、包括的な対策につなげるためのガイドラインを策定する見通しだという。 宗教法人の場合、寄付やお布施などの宗教行為によって得た収入は非課税だ。さらに、物品販売や駐車場運営など営利性のある収益事業にかかる税率も、一般企業よりも低く設定されている。 日本の活動実態のない宗教法人は世界的にも問題視されており、マネロン対策を担う国際組織「FATF(金融活動作業部会)」はかつて、宗教法人も含めた日本の非営利団体が、テロ資金供与に巻き込まれる可能性もあると指摘した。 不活動宗教法人は、犯罪の悪用のほかに外国資本に買われるリスクもある。文化庁が今後行う調査で、どのような実態が明らかになるのか。そして、対策に向けたガイドラインにどれほどの実効性を持たせていけるのか。文化庁の覚悟と本気度が試されている。 (桜田亮)  

SVリーグ(バレーボール)を観に行ってみた
SVリーグ(バレーボール)を観に行ってみた

 大阪に行った際に招待券をもらっていたので初めてバレーボールを観に行ってみた。会場は南海堺駅の近く、大浜だいしんアリーナ。対戦は現在7位のホーム新日鉄堺ブレーザーズが首位を独走中のサントリーサンバース大阪を迎える大阪決戦(3月5日)。  堺駅を降りてからグーグルマップに任せて15分ほど西に歩いたのだが、どうにも人がいない。信号待ちでも歩道橋にも大浜公園に入ってからもほんの数人しか人と出くわさない。開催日を間違えたのかなと不安になりつつもナビの言う通りに歩を進めると公演の一角が急に明るく照らされているのが目に入った。良かった、開催日は間違っていなかった。とはいえ、人がほとんどいないので会場内はガラガラなのではないかと不安になった。初めてのバレーボール観戦で客席がほんの数名だけのところに放り込まれると地獄だ。入場口を通過して体育館内に入ると驚いたことに超満員。立ち見の人たちもいるくらいだ。通路は立ち見の観客が連なっている状態。当然、客席も観客で埋め尽くされている。想定外の状況で呆気にとられたが気を取り直して観戦開始。  応援は入口で頂戴したハリセンを打ち鳴らすスタイル。サッカーや野球やバスケットボールに比べて少し地味で静かではあるがコートと客席が近いことからひしひしと臨場感が伝わってくる。応援のリズムは昔流行った湖池屋のCM「スコーン、スコーン、こいけやスコーン」と同じように「ゴー、ゴー、ブレイザーズ」とテンポよく繰り返す。同点に追いついたりすると「わっしょい、わっしょい」に変わったりもする。大阪対決とはいえブレイザーズの応援が会場の7割以上を占めている。この時はまだ知らなかったのだがサントリーサンバースは29連勝中だったそうだ。この日はブレイザーズの2名の助っ人外国人の活躍が目立った。特にマシューアンダーソン選手は見た目もすごい。初代スーパーマンのクリストファーリーブそっくりだ。見た目もプレイもスーパーマン級だったマシュー選手の活躍もあってブレイザーズがサンバースの30連勝を阻止した。ブレイザーズのユニフォームを着てスーパーマンに変身したマシュー選手がクリプトン星に帰ってしまわないことを祈ろう。(坂本雅彦)

社会•事件

2026.03.13

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