医療•健康 政治•経済 働く高齢者の労災が過去最多 死者299人 2024年
働く高齢者の労災が過去最多 死者299人 2024年
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2025/06/30

 昨年1年間で労働災害による60歳以上の死傷者が、4万654人(うち死者299人)で過去最多に上ったことが厚生労働省のまとめで明らかになった。死傷者数の過去最多の更新は9年連続で、前年と比較して952人増えた。働くシニアは筋力や体力、視力など身体能力の衰えから転倒といった事故に遭いやすいため、職場で事故防止に向けた取り組みが重要となる。

■労働安全衛生法改正で対策強化

5月には労働安全衛生法が改正され、働く高齢者が増えている現状を踏まえ、段差の解消やスロープの設置など高齢者の特性に応じた職場環境の整備が企業の努力義務となった。改正法の施行は来年4月で、企業による具体的な取り組みが進み、死傷者数の抑制につながることが期待されている。

 厚労省によると、労災によって4日以上休業するなどした全体の死傷者数は昨年前年比347人増の13万5718人(うち死者746人)だった。死者数は過去最少にまで減っものの、死傷者数でみると増加は4年連続となっており、労災が相次ぐ実態が浮き彫りとなっている。

 中でも目立つのが、 60歳以上の高齢者の労災で、全体の3割を占めた。特に「墜落・転落」「転倒による骨折等」は、発生率が高齢になっていくにつれて高かった。 

■全国安全週間

厚生労働省や各地の労働局などは、労災防止に向け、7月1~7日を全国安全週間、6月を準備月間と位置づけている。期間中は事業者に対し、職場での安全パトロールによる総点検や緊急時に必要な訓練の実施などを徹底してもらうことを集中的に呼びかけている。

今国会で労働安全衛生法が成立し、シニアの労災防止に向けた対策強化が図られる意義は小さくない。ただ、施行は来年4月でまだ1年近く先だ。努力義務となることを見据え、各企業による自主的な早期の対策推進や意識改革が求められる。

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