2026/01/21
加藤保典『夢幻泡影』より その3
歌集『夢幻泡影』の紹介の最後は、英語短歌である。なぜ英語にしたのか(翻訳は自身にあらず)。本の中には全く説明されてないが、想像するに二つの理由がある。
その1は「はじめに」の最初に表れる “エンターテインメント・ブック” というキーワードだ。“エンターテインメント・ブック”の謂れを、氏自身は「短歌と絵と動画」と書いているが、英語化もその一つだと私はにらんでいる。
もう一つは、最初の章が“KABUKICHO in the Dark”と題され、歌舞伎町が歌われていることだ。そこにはもちろん外国人の姿も多く描写される。彼らに向けたメッセージとしたかったのではないか。
御託が長すぎた。さっそく御覧あれ。
Sweatpants’ slit,
Sneaker’s edge,
A Nippon dragon’s fierce,
Unblinking gaze.
スパッツとスニーカーの隙間からドラゴンタトゥーNippon 睥睨
Upward the elevator climes,
Godzilla shrinks beneath my eyes,
Blade in hand,
Gonna chop his head off.
ゆっくりと上昇していくエレベーター Godzilla 見下ろし首掻っ切ってやる
A pause to knot a lace,
Beside the LUUP scooter’s stand,
On the youthful hand,
Scars tell a wounded land.
LUUP置き靴紐結ぶ若き手にリストカットの痕ありありと
Strange the aroma,
From the litter I detect,
Yet for Takoyaki sauce,
My deep respect it earns.
散乱のゴミ箱放つ異臭にも愛着が沸くたこ焼きソース
TIMES
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