社会•事件

社会•事件

ドンキ国内流通4位に躍進 時価総額3兆円突破!
ドンキ国内流通4位に躍進 時価総額3兆円突破!

 「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が、2025年5月30日、終値ベースで時価総額3兆円を突破し、国内小売業界で第4位に躍進した。3兆円突破は、ユニクロを展開するファーストリテイリング、セブン&アイ・ホールディングス、イオンに次ぐ。 今期も36期連続で増収増益の見通しだ。同社の勢いを支えているのが、堅調なインバウンド需要とPB(プライベート・ブランド)商品の伸長だ。主力のDS(ディスカウントストア)事業も好調を牽引している。 同社は「商品構成力」「店舗サービス力」「集客力」の3つで差別化ができており、今後、訪日客数の伸び率が鈍化する局面になったとしてもシェアを伸ばしていけると自信を持っている。  DS事業の強みは、PB/OEM(メーカー委託)商品の拡大による利益率の続伸で、同事業の営業利益の伸びの大きな要因となっている。 一方海外事業は道半ばというところだ。海外事業は大きくアジア事業と北米事業に分けられる。アジアは「DON DON DONKI」の店名で国内のドンキ店に近い業態を展開しており、シンガポール、タイ、香港、マカオ、台湾、マレーシアに出店している。 北米は「ドン・キホーテUSA」名でハワイに、Gelson’s MarketsというプレミアムスーパーマーケットやMARUKAI CORPORATIONというスーパーマーケットをカリフォルニアを中心に出店している。 アジア事業については、メイド・イン・ジャパンにこだわる商品構成から現地企業との協業や現地の顧客ニーズに合わせた商品構成へのシフトを進めている。 北米事業については上期に営業利益で40億円の下方修正をしたが、底入れの兆しが見えてきている。 同社は8月の本決算発表のタイミングで新しく長期経営計画を発表するとしており、長期経営計画でどのような数値や成長モデルを出してくるか市場の期待が高まっている。

コメ不足、高騰でコメ加工食品業界に激震走る
コメ不足、高騰でコメ加工食品業界に激震走る

 コメ不足と流通の混乱、価格高騰、外国産米輸入の影響は、清酒や焼酎、米菓、味噌、穀粉、和菓子やせんべい類といった日本の伝統的なコメ加工食品業界でも起きている。 コメ生産者は、国内の主食用米があまりにも高くなり過ぎたことから25年産米で、加工原料米を主食用米へとシフト変換しており、米菓や味噌といったコメ加工食品業界は原料米の入手難への危機感を抱いている。 米菓は、もち米を原料とした「あられ」とうるち米を原料とした「せんべい」に分けられるが、両方とも深刻な原料米問題に直面している。 おやつの定番であるせんべいは、加工用米の減少に伴い原料価格が上昇し、製造者がコスト高に苦しんでいる。  多くの米菓を展開する某製菓では、人件費・資材費・エネルギー費などの高騰に加え、原料費も上がったことで、この4月に一部製品の価格改定を発表した。  帝国データバンクの調べでは、24年のせんべい(100㌘)小売価格は平均149円と過去10年で最高値を記録。この4年ほどで2割超上昇した。 米菓業界とともに味噌業界も原料米確保に苦しんでいる。近年「追いこうじ味噌」という従来の味噌に比べコメの使用割合を高めたものが人気になっており、原料米価格の安定は味噌業界の最重要課題になっている。  こうしたことから昨年から国産米の価格が上昇し始めたことにより、味噌業界は高値の国産米を敬遠し、外国産米の使用割合を増やしている。 味噌メーカーの中には「国産原料使用」を謳った製品を製造しているところや国産米で甘酒を製造しているところもあるだけに、異常とも言える国産米価格高騰は国産米使用減少に拍車をかける可能性も高い。 米麹を原材料とする大手のマルコメでは「現状の価格では供給に支障をきたす状況」となったとして、今年4月から値上げを行っている。 また、近年米国で大ブームを呼んでいる日本酒業界でも、厳しい状況が続いている。  かつて日本酒に使用する酒米は、品質管理に手間やコストがかかることから、主食用米より高値で取引されてきた。しかしこのコメ不足により主食用米の価格が上がったことで、農家が主食用米への作付け転換を図る動きが見られ、酒米の確保が難しくなってきている。一部の蔵元では生産量の見直しも迫られているという。和食の危機だ。

男児共同参画という名の下に(その1) 国の事業として有無を言わさず全国展開
男児共同参画という名の下に(その1) 国の事業として有無を言わさず全国展開

 男女共同参画基本法というのを聞いたことがあるだろうか。47ある都道府県すべてに男女共同参画センターや女性プラザなど設置されている。20ある政令指定都市にも必ず設置されている。県庁や市役所の中ではなく国の機関として役場外に独自に設置されている。子供家庭支援センターが同居していることも多い。設置の目的はどこも一様であり、「男女が社会の対等なパートナーとしてあらゆる分野の活動に参画し、政治的、経済的、社会的及び文化的利益を共に享受でき、責任も担う「男女共同参画社会」の形成促進を図る」とされている。同じ法で縛られて開設したのだから一様で当然である。青森や山梨や茨城で男女共同センターの前を通りかかったことがあるのだが広い空間にポスターやパンフが並んでいるだけで職員以外はほとんど人を見かけなかった。いるとしたら仕事をさぼって涼むサラリーマンくらいであろうか。一見、余って使途のない空間をみっともないので展示で埋めている場所に見える。実はこれが男女共同参画基本法によって設置を定められているれっきとした行政機関なのである。法が施行された1999年から約24年間、決して国民の身近にあるとは思えないこの施設はひっそりと継続されてきたことになる。男女共同参画センターはあくまでも国の機関であって地方自治体の設置ではない。つまり、断れない。国は地方分権を進めるとは言うものの打出の小槌は決して手放すことはない。 地方自治体と国は主従関係にはないとはいえ、地方交付金や国庫支出金、国によるインフラ整備等で上下関係がないとは決して言えない。2000年に施行された地方分権一括法で権限移譲が明確化されてはいるものの地方自治体は国の許可なしに起債できないなどの制限に縛られており国と地方自治体が対等な関係とはいえない。自治事務が国から地方自治体に移譲されてもなお国政に対して地方行政が関与するケースは沖縄県の米軍の普天間移設の承認の取り消しなどの場合を除いて極めて限定的だと言える。(参議院議員政策担当秘書 紅 良作)

ペンタゴン周辺のピザの売れ行きが示す、日本の株式市場への影響
ペンタゴン周辺のピザの売れ行きが示す、日本の株式市場への影響

 有事になるとアメリカ・ペンタゴン周辺のピザ店が繁盛する。世界3大通信社のAFP通信がこう報じたものだから、日本でもこの記事が紹介され、話題になっている。  イスラエルが6月13日(日本時間)に、イラン各地の核・軍事関連施設を大規模攻撃。14日未明にはイランが報復攻撃を行い、「よもや第5次中東戦争勃発か!」との事態に陥っているのだが、ペンタゴン周辺のピザ店の売れ行きを観測するⅩアカウントの「ペンタゴン・ピザ・レポート」は、テヘランで火の手が上がる1時間前に、ピザのデリバリーが増えていると報告していたというのだ。  理屈としては、有事が発生あるいは起こりそうな時は、ペンタゴンの職員の残業が増え、夜食としてピザの注文が増えるから、というものだが、ある意味、理に適っている。正式には「ピザ・メーター理論」と呼ばれているのだが、この約2週間前の1日に、ウクライナが極東を含むロシアにドローン攻撃を仕掛けた時も、ピザ・メーターは上がっていた。 「過去を振り返れば、90年8月のイラクによるクウェート侵攻前夜、11年5月のウサマ・ビンラディン急襲の数日前から、最近では24年4月にやはりイスラエルがイランにミサイル攻撃を仕掛けた時にもピザ・メーターは予兆を示していて、実績は十分です。その逆バリとして、『ペンタゴン周辺のゲイバーが閑散とする』というものもありますが、こちらは計測は難しいので都市伝説的なジンクスかもしれませんが、ペンタゴン職員がそれだけ忙しくなっているということで、やはり理屈としては適っています」(全国紙記者) 遠くの戦争は本当に買いか  ピザ・メーター理論は有事の可能性を知らせる1つのバロメーターで、となれば株式市場の混乱の可能性を伝えるものでもある。特に日本においては、週末に世界的混乱が起きれば、最初にマーケットが開く日本はその影響をモロに受けるのは毎度の事。事実、13日は日経平均、TOPIX、グロース250の指数はいずれもマイナスで、13日の日経平均は前日比338円安で、一時は600円以上下げた。 「株式市場の格言に、『遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り』との有名なものがありますが、地政学リスク指数の動きで見ると、イベント発生直後は大きく上昇するが、しばらくすると落ち着く。となれば、今でもある程度は有効と言えるでしょう。それを示すかのように、16日の日経平均はすっかり元通り。もっとも一時的な円高進行の落ち着きや、原油高で恩恵を受ける企業が押し上げたからですが、異様な落ち着きと言えるかもしれません」(同前)  またこのタイミングでのG7開催で、視線はそっちに向かっているからかもしれないが、イスラエルとイランの報復合戦は続いており、予断を許さない状況は続く。

日本の経済的権利 沖ノ鳥島を中国の魔の手から守れ
日本の経済的権利 沖ノ鳥島を中国の魔の手から守れ

  沖ノ鳥島(東京都小笠原村)の東約270㌔の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船が日本政府に無断で調査活動を行った。 沖ノ鳥島は日本最南端の島で、中国が周辺のEEZで調査を行うのであれば、日本の同意を得なければならない。 日本は中国に抗議したが、中国は沖ノ鳥島について、国連海洋法条約上、EEZや大陸棚を設定できない「岩」に当たるということで、今回の調査についても「日本が干渉する権利はない」「公海の自由の行使だ」(中国外務省の毛寧報道局長)などと強弁している。 2012年4月、国連の大陸棚限界委員会が沖ノ鳥島の北方など太平洋の4海域31万平方㌔を新たに日本の大陸棚として認める勧告を採択した。このことから「岩」ではないとの日本の立場を強めたと言えるものの、当時は南方海域については判断が先送りされた。国際社会の一層の理解を得る必要がある。 中国の「岩」との主張が認められれば、日本の国土面積を上回る約40万平方㌔のEEZが失われ、海洋資源などの経済的権利も消え失せる。沖ノ鳥島周辺のEEZにはレアメタル(希少金属)のコバルトやニッケルなどが豊富に存在している。 こうしたことから日本政府は2010年5月、離島保全を図る低潮線保全・拠点施設整備法を制定した。これに伴い、沖ノ鳥島は満潮時に高さと幅が数㍍の2つの島が海面上に残るだけで消滅の恐れがあることから、護岸工事などを行い、27年度には港湾施設が完成する予定だ。 中国が沖ノ鳥島を「岩」と主張する背景には、周辺海域の調査を自由に行い、台湾有事などの際の米軍展開に備えようとしていることが挙げられる。 中国海軍の領海侵犯はほぼ日常化している。中国海軍の空母「山東」が、6月7日午後には沖縄県の宮古島の南東およそ550キロの海域を、9日には小笠原諸島の沖ノ鳥島の北の日本のEEZ内を侵犯していたことが確認されている。 その際「山東」の艦上戦闘機が、「山東」の監視に当たっていた海自の哨戒機に近接されたり、前方を横切られたりしたとして、防衛省は中国側に深刻な懸念を表明し、再発防止を厳重に申し入れている。経済的利権の保護と抑止力強化に努めなければならない。

イスラエルとイランの軍事衝突 トランプ政権のイスラエル支持と中国の台湾侵攻の可能性
イスラエルとイランの軍事衝突 トランプ政権のイスラエル支持と中国の台湾侵攻の可能性

 6月13日以降、イスラエルがイランの核関連施設や軍事拠点に対し大規模な空爆を実施したこと で、両国間の軍事的応酬が激化している。この衝突は、中東地域の緊張を一気に高め、国際社会 に深刻な懸念をもたらす。イスラエルはイランの核開発プログラムを阻止する目的で攻撃を正当 化するが、イランは報復を宣言し、ミサイルやドローンによる反撃を繰り返す。こうした状況下 、トランプ米政権はイスラエルへの全面支持を表明し、米国が紛争に巻き込まれるリスクが高ま る。一方、中国は中東の混乱を台湾への軍事侵攻の好機と捉える可能性があり、グローバルな安 全保障に新たな火種を生む恐れがある。 イスラエルとイランの軍事衝突の背景    イスラエルは6月13日、イランの核分裂性物質の生産能力を無力化するため、テヘランやナタン ズの核施設を含む100以上の標的を攻撃したと発表した。これに対し、イランは最高指導者ハメネ イ師が「イスラエルは報いを受ける」と報復を誓い、イスラエル領へのミサイル攻撃を実施。両 国の衝突は、軍事拠点だけでなく民間施設にも及び、中東全域に波及する危険性を孕む。   この応酬は、両国の長年にわたる軍事的緊張や顕在化した結果である。イランはレバノンのヒ ズボラやガザ地区のハマスといった代理勢力を通じ、イスラエルを軍事的に威嚇し、攻撃を行な ってきた。一方、イスラエルはイランの核開発を最大の脅威とみなし、過去にも秘密裏にサイバ ー攻撃や暗殺作戦を実行してきた。今回の空爆は、イスラエルがイランの核開発の進展をこれ以 上許容できないと判断したことを示す。しかし、双方が攻撃のエスカレーションを辞さない姿勢 を見せる中、紛争の収束は見通せない。 トランプ政権のイスラエル支持と米国のリスク  トランプ米大統領は、イスラエルによるイラン攻撃について「起きる可能性が高い」と事前に 警告しつつ、イスラエルへの強固な支持を改めて表明した。米国は、イスラエルの後ろ盾として 軍事支援を強化し、事前にイラク・バグダッドの米大使館員に退避命令を出すなど、緊張の高ま りに対応している。しかし、イランが報復として湾岸諸国の米軍基地を攻撃した場合、米国は直 接戦闘に巻き込まれる可能性がある。これは、中東全域を巻き込む大規模戦争の引き金となりか ねない。  トランプ政権のイスラエル支持の背景には、国内の政治的要因も存在する。米国では、イスラ エルを支持するロビー団体やキリスト教福音派の影響力が強く、トランプ氏はこれらの支持層を 意識した政策を展開する。また、2024年の大統領選でイスラエル支援を訴えた実績は、共和党内 の結束を高める材料ともなっている。しかし、米国世論ではガザ紛争を巡りイスラエルへの不支 持が強まっており、トランプ政権の強硬姿勢は国内の分断を深めるリスクも伴う。 中東での大規模な戦争は台湾有事を現実化させる?  そして、中東の混乱は、中国にとって地政学的なチャンスを生む可能性がある。中国は、米国 が中東での戦争に注力せざるを得ない状況を、台湾への軍事圧力を強める好機と捉える恐れがあ る。米国が中東で軍事資源を割く場合、 インド太平洋地域における対応能力が低下し、中国は台 湾海峡での挑発行動をエスカレートさせる可能性がある。中国がイランに軍事支援を行い、代理 戦争を通じて米国を牽制するシナリオも考えられよう。  中国はこれまで、台湾問題を巡り慎重な姿勢を維持してきたが、米国の注意が中東に分散する 状況は、軍事侵攻のリスクを高める。特に、トランプ政権が中国に対し強硬な経済制裁や技術規 制を続ける中、習近平政権は国内のナショナリズムを高揚させるため、台湾への軍事行動を本格 的に進める恐れがあるこれは、アジア太平洋地域の安定を揺るがし、日米同盟にも重大な影響を 及ぼす。我々としては、イスラエルとイランの軍事衝突の行方を台湾有事に照らし合わせて考え る必要があろう。

進次郎コメ担当大臣劇場顕在。名指しされたコメ騒動の犯人は、自白に追い込まれ
進次郎コメ担当大臣劇場顕在。名指しされたコメ騒動の犯人は、自白に追い込まれ

 「令和の米騒動」で儲けたのは誰か。小泉進次郎が6月5日の衆院農水委員会で述べたところによれば、コメ卸売りの大手がその1人だろう。いわく「売上高は対前年比120%を超え、営業利益は500%ぐらいです」というのだから。  この「500%発言」が波紋を呼んだ。「社名は言いませんが」との前置きがあったものの、コメ卸大手の「木徳神糧」を名指ししたのも同然で、以前からマーケットでは株価が高騰して、1人「おいしい思い」をしているとして、あたかも「転売ヤー」かのごとくSNSではやっかみの声が飛び交っていたからだ。  そこで木徳も黙って看過はしておれず、11日に社長名で声明を発表。「取引価格の不当な操作は行っていない」と、自ら手を上げた。同社には進次郎発言の後、抗議が殺到していたからだ。  もっとも進次郎が〝名指し〟しないまでも、コメ卸大手の好業績は数字の上から明らかなので、NHKは6日に木徳と「ヤマタネ」の大手2社がそれぞれ、直近の決算で営業利益4.8倍と3。6倍と社名を明かしていたのだが。  いわば進次郎効果というものなのだろう。進次郎が〝コメ担当大臣〟に就任した5月22日以後、堂島のコメ先物相場は5月27日の3万1658円(60キロ、5日平均)を天井に、12日現在で2万6564円まで下落、現物もそれなりに下がるだろう。 名前が似ているだけでも株価上昇  また「風が吹けば桶屋が儲かる」といった株式市場では、何か良い材料があれば、名前の連想だけから無関係な株価が上がるものだが、進次郎のコメ担当大臣の起用が伝えられた21日には、横須賀の地元の百貨店の「さいか屋」の株価や勤怠管理システムの「勤次郎」の株価が瞬間的に急騰。  どれもこれもやはり「小泉劇場」で、「セクシー・ビーム」の効果は大きいのだった。

韓国大統領選挙:李在明氏の勝利と対日外交の課題
韓国大統領選挙:李在明氏の勝利と対日外交の課題

 6月3日、韓国で実施された大統領選挙において、進歩派の李在明(イ・ジェミョン)氏が勝利 を収めた。この結果は、韓国の国内外の政治・経済情勢に大きな影響を与えると予想される。李 氏はこれまで一貫して進歩的な政策を掲げ、特に日本に対する批判的な姿勢を示してきたことで 知られている。しかし、現在の韓国を取り巻く安全保障環境や経済的課題、そして国内の政治的 バランスを考慮すると、李在明新大統領が過度な反日姿勢を貫くことは難しく、現実的かつ建設 的な対日外交が求められる状況にある。  李在明氏は、京畿道知事や城南市長としての実績を背景に、経済格差の是正や社会福祉の拡充 を訴え、幅広い支持を集めた。特に、若年層や中低所得層からの支持が厚く、進歩派の基盤を固 めた。しかし、選挙戦では保守派との熾烈な争いが繰り広げられ、李氏の過去の強硬な発言や政 策が議論の的となった。特に、歴史問題や対日関係をめぐる発言は、国内の保守層や中道派から 懸念の声が上がっていた。  李氏の勝利は、韓国社会の分断を反映している。進歩派は経済的平等や社会改革を求める声に 応える一方、保守派は安全保障や国際協力を重視する立場から、李氏の外交姿勢に注目している 。特に、若年層や中道派の有権者は、過度な対外批判やイデオロギー色の強い政策には冷ややか な反応を示しており、李氏がどのように現実的な政策を打ち出すかが注目される。  現在の東アジア情勢は、韓国にとっても厳しい安全保障環境を突きつけている。中国の海洋進 出は南シナ海だけでなく、東シナ海や黄海においても顕著であり、韓国の海洋権益にも影響を及 ぼしている。また、台湾海峡をめぐる緊張は、米中対立の激化とともに地域の不安定要素となっ ている。さらに、北朝鮮の核ミサイル開発は依然として解決の目途が立たず、最近では北朝鮮と ロシアの軍事的接近が新たな脅威として浮上している。このような状況下で、韓国は単独で安全 保障を確保することは難しく、近隣国との協力が不可欠である。  特に、日本との関係は安全保障面で極めて重要である。日韓両国は、米国を共通の同盟国とす る枠組みの中で、北朝鮮の脅威に対抗するための情報共有や軍事協力を行ってきた。2016年に締 結された日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)はその象徴であり、両国の安全保障協力の基盤 となっている。しかし、李氏の過去の反日的な発言や、歴史問題をめぐる強硬な姿勢は、日韓関 係に緊張をもたらす可能性は排除できない。  経済面でも、日本は韓国にとって重要なパートナーである。両国は半導体や自動車、電化製品 などの産業で競合しつつも、相互依存関係にある。経産省によると、日本にとって韓国は世界第3 位の輸出先であり、韓国にとって日本は世界第4位の輸出先であり、両国は経済的にも相互依存 関係にある。近年、韓国の若年層を中心に日本文化への関心が高まっており、K-POPや韓国ドラ マが日本で人気を博する一方で、J-POPやアニメ、ファッションも韓国で広く受け入れられてい る。このような文化交流は、両国の民間レベルでの結びつきを強化し、対日関係の改善に寄与し ている。    李在明氏が大統領として直面する最大の課題は、理想主義的な進歩派の理念と、現実的な外交 政策のバランスを取ることである。過度な反日姿勢は、国内の支持基盤である進歩派の一部を満 足させるかもしれないが、若年層や中道派からの支持を失うリスクがある。また、国際社会での 韓国の立場を弱め、特に米国との同盟関係にも影響を与える可能性がある。米国は日韓の協力を 重視しており、両国の関係悪化は米国のアジア戦略にも悪影響を及ぼす。  李氏は、歴史問題や領土問題を完全に棚上げすることは難しいものの、過度な対立を避け、経 済や安全保障での協力を優先すると考えられる。例えば、北朝鮮のミサイル発射への対応では、 日韓の情報共有が不可欠であり、日韓GSOMIAの維持・強化が求められる。また、経済面では、 グローバルサプライチェーンの安定化や気候変動対策での協力も重要である。これらの分野で日 本との協力を深めることは、韓国の国益に直結する。  李在明新大統領の対日外交は、韓国の将来を左右する重要な要素である。過度な反日姿勢は国 内の分断を深め、国際的な孤立を招くリスクがある。一方で、現実的な対日協力は、韓国の安全 保障と経済的安定を強化し、若年層や中道派の支持を得るだろう。李氏が過去の発言をどのよう に調整し、どのような外交政策を打ち出すのか、国内外の注目が集まる。日韓関係は、歴史的な 課題を抱えつつも、相互依存と協力の重要性が増している。両国が過去の対立を乗り越え、未来 志向の関係を構築できるかどうかは、李在明政権の外交手腕にかかっている。現実を見据えた柔 軟な姿勢が、韓国と日本の新たなパートナーシップを築く鍵となるだろう。

ウーバーイーツがアカウント停止巡り配達員と異例の和解
ウーバーイーツがアカウント停止巡り配達員と異例の和解

 宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達員が、働く上で必要なアカウントを運営会社「ウーバーイーツジャパン」(東京)から一方的に停止されたなどとして同社に損害賠償を求めて東京地裁に提訴した後、同社が解決金を支払う形で4月に和解していたことが判明した。運営会社によるアカウント停止を巡っては、「一方的に停止された」とする配達員が続出しており、ウーバー側が非を認めて金銭の支払いに応じるのは異例だ。他の配達員のケースへの影響も必須といえる。 関係者によると、ウーバーイーツジャパンは、配達員に稼働するためにアカウントを付与し、アプリで管理している。配達員の健全な労働を担保する狙いとみられ、指針で定めた不適切な行為などが確認された場合、アカウントは停止される仕組みとなっている。ただ、配達員側に全く落ち度がないとみられるケースでも、ウーバー側が一方的にアカウントを停止したとされ、配達員にとっては死活問題となっていた。  今回の和解したケースでは、配達員として稼働していた都内の男性は2022年、心当たりがないのに、ウーバー側から一方的に通知されてアカウント停止に至った。男性はその後、ウーバー側にアカウント復旧を求めても応じてもらえなかったため、代理人弁護士を通じて対応を要請したところ、ウーバー側は、アカウント停止はシステムの誤検知が理由だったとして、アカウントを復活させた。  だが、男性がアカウント停止期間の数か月の間に働いていれば得られたはずの逸失利益の支払いにウーバーが応じなかったため、男性は損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。ウーバー側はしばらく争っていたが、一転して今年3月に和解案に応じる姿勢となり、解決金を支払う内容の和解が4月に成立したという。  立場の弱い配達員の主張について、ウーバー側が責任を認めて解決金を支払った意義は小さくないだろう。ただ、アカウント停止が不当だと主張する配達員は他にも多くおり、ウーバーは引き続き、今回の和解案件以外についても、誠実な対応を尽くすべきだろう。

社会•事件

2025.06.13

1 18 19 20 21 22 48