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佐野慈紀のシゲキ的球論  緊急事態! WBCクローザー陣再編成「巨人・大勢が…」
佐野慈紀のシゲキ的球論 緊急事態! WBCクローザー陣再編成「巨人・大勢が…」

 侍ジャパンのクローザー陣に暗雲が垂れこめた。    当初選出されていた西武・平良、阪神・石井がコンディションの問題で参加辞退。代わりに楽天・藤平、西武・隅田が選出された。   「藤平は球の勢いは素晴らしい。左の隅田はクレバーなので流れを変えられると思います。また左投手の数が4人から5人に増えるのはポジティブ」(佐野氏)    だが、軸に考えていたクローザー陣の2人がいなくなったのは井端監督にとっても頭の痛いところだ。佐野氏は「どちらにしても調子の良い投手から使っていかないといけない。1人の投手に負担がかからないようにしないと。投手起用は注目されるでしょうね」と指摘する。    守護神候補はパドレスの松井となるが「僕は巨人の大勢に頑張ってもらいたい」と話す。   「昨季のレギュラーシーズンの時には、一番いいところが鳴りを潜めているところはありましたけど、あのまっすぐがはまれば、MLBの打者もびっくりするかもしれないですね。とにかく健康で来てほしい。松井はメジャーではショートリリーフで抑えもやっていないし、MLBの打者も経験値があるので。大勢がはまれば面白い」(佐野氏)    大勢の剛腕が世界を驚かせるか。 (タサイリョウ)

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2026.02.18

桶狭間で勝利を呼んだ?信長周辺の次男・三男坊たち
桶狭間で勝利を呼んだ?信長周辺の次男・三男坊たち

 若い信長と気心の知れた国衆・土豪の次男三男たち。彼らが信長軍の先進性を示す「兵農分離」のはしりだった、という仮説は成り立ちそうだ。彼らが後々農業に従事しないプロの戦闘集団に育っていった、というわけだ。   その威力が明確に発揮されたのが永禄3(1560)5月の桶狭間の戦い、というのがこの説のキモである。   2日間に渡ったこの戦については、2万5000の今川軍が狭い谷あいにさしかかったところを、動きを悟られぬよう迂回してきた信長軍3000が奇襲をかけた、という古来の見方はほぼ否定され、小高い丘の上にいた義元へ正面から強襲をかけたという説が主流となりつつある。   大河ドラマ『豊臣兄弟!』ではこの「下から上」の攻撃が表現されていた。地形上、信長軍の行跡が今川側から丸見えだったはずだが、折からの豪雨という僥倖に恵まれ、雨が止み晴れ上がった途端、真正面に今川軍がいたという筋書きはさほど不自然には感じない。   それだけではなく、四六時中戦に集中し切っている信長軍の面々の「質」が、他のマイナス要因を克服したと思われる。   義元本人の居場所を探った斥候部隊の緻密な働き、アイコンタクトでも意思疎通が出来そうな信長周辺の人的つながり。こうした記録には残りづらい「密」な結束が、兵の数で推測するしかない後世の人々にとって信じ難い結果を生んだ。(つづく)   主な参考文献:本郷和人『信長の正体』文春文庫   (西川修一)  

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2026.02.16

第43回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん
第43回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん

 寒ブリ 今年もまたずしりと重い宅配便 佐渡相川の辻鮮魚店から まな板にドタリと寒ブリ 深海の色か鱗の青い銀色 青銀の鱗シンクに散り敷いて寒ブリ挑発するかに横たう 堅忍と衝動ともに我にあり遠流の島の佐渡に生まれて 8字の水中眼鏡身にあらば少年すでに海の支配者    うちの一家は佐渡・相川の出だ。最近こそ世界遺産登録で金山なども知られるようになった。私の母は相川の街中、父はその近辺の寒村の出だ。  ところが偶然出会ったうちのかみさんが、なんと相川の出身。実家が50mと離れてなかった。結婚式は同窓会の場と化した。  かみさんの家は魚屋を営んでいた。なので時々、冬には素人では手に余る巨大な(大げさにあらず)寒ブリが送られてきた。魚屋の娘のかみさんが捌ききれないほどだった。  私は佐渡では育っていないのだが、幼少時から高校3年まで、夏休みの40日間、ほとんど相川で遊んだ。8の字の水中メガネ、今はもうないんだろうな。  

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2026.02.16

連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.85『テトリス本棚 その1』
連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.85『テトリス本棚 その1』

本棚を買おうかどうか迷っている。というのも、以前暮らしていた部屋は狭すぎて、自分のフリースペースが畳一畳ほどしかなく、独房のような空間であった。その為、本棚を置けば、俺は家の中で満員電車のように直立不動で立って寝るしかなくなる。身体を横にするには、本を部屋の隙間の至る所に置くしかなかった。俺は勝手に「テトリス本棚」と呼んでいた。だが、今はその頃の二倍以上の広さがあるので本棚は充分に置ける。ようし、と思ったが、仮に本棚を買ったとして、メリット、デメリットはある。まず良いのは、何の本があるのか一目瞭然であることだ。五十音順に並べるといった、そんな整理整頓まではしないが、現在、俺は本をその辺に置いている為、再読しようとした際に、探検隊レベルで探す羽目になる。それゆえ、本棚にあれば冒険に出かけなくてもすむから、ストレスが相当に減る。メリットは、精神面の充実、安息である。では、デメリットはというと、 (つづく)

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2026.02.15

佐野慈紀のシゲキ的球論  日ハム野村が〝セカンド再挑戦〟
佐野慈紀のシゲキ的球論 日ハム野村が〝セカンド再挑戦〟

 これも〝新庄マジック〟なのか。    25年シーズンでは主に三塁を守っていた日本ハム・野村祐希内野手が今キャンプから二塁守備に挑戦している。新庄監督が早出特守を見守るなど本気度がうかがえる。    佐野氏は「やっぱり打撃で野村を使いたいということでしょうね」と指摘する。新庄監督は三塁に4番候補の郡司裕也を起用することを明言。野村は出場機会を得るためにも二塁手に挑戦している。 「長打を期待している野村をベンチに置いておくのはもったいない。昨年、打撃力という課題が浮彫りになったチームだけに、新庄監督の意図も当然でしょう」(佐野氏)    日本ハムは25年シーズン、一時は首位をキープ、最後は敗れたものの、最終盤までソフトバンクと優勝争いを繰り広げた。    今季4年目となる新庄監督がチームの形を組み替えて勝負に出ている。 (タサイリョウ)  

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2026.02.15

佐野慈紀のシゲキ的球論  阪神新外国人のディベイニーの「1エラー」に疑問の声上がるも「慣れなきゃしょうがない」と佐野氏
佐野慈紀のシゲキ的球論 阪神新外国人のディベイニーの「1エラー」に疑問の声上がるも「慣れなきゃしょうがない」と佐野氏

 阪神の新外国人、キャム・ディベイニー内野手の〝品定め〟が始まった。    8日に行われた日本ハムとの練習試合に3番・遊撃で出場。ヒットを1本放ったが、タイムリーエラーも献上し、メディアなどではその守備能力を疑問視する声が出ている。    だが、佐野氏は「守備はねぇ、もう慣れていかなきゃいけないんですよ。打ってくれれば、守備固めで交代要員もいるわけですから」と、修正できる課題だと言う。    まず求められるのは、昨年のチームの課題であった打撃力。「打率は最低でも2割6分ぐらい、20本塁打打ってくれれば、かなりの重量打線になりますからね」と佐野氏。クリーンアップは森下、佐藤、大山と揃っているだけに、ディベイニーが打ち出せば手がつけられない打線になることは確実だ。 (タサイリョウ)

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2026.02.13

大阪ロマンボーイズ その14  銭湯と渡世人
大阪ロマンボーイズ その14 銭湯と渡世人

 大学に入学した直後の半年ほどは西宮のおんぼろアパートに下宿した。JR西宮駅の北側の当時は物騒な雰囲気がしたエリアだ。近くにはコンビニ以外の店がほとんどない薄暗い地域である。アパートは竹の荘という木造二階建ての文化住宅で6畳間と台所と和式便所があるだけで風呂は無かった。当時のJR西宮駅の北側には商店などはなく荒地が広がり粗大ごみの不法投棄が目立っていた。そういえばアパートの周辺は警察や消防や市営団地や集会所など公共施設ばかりが集まっている。時計が止まったような音のないエリアという印象が強かった。  アパートから自転車で東に少し行ったところに市営の芦乃湯という銭湯があった。今では銭湯も発達しレジャー施設化しているが、当時の芦乃湯はまさしく共同浴場だったので生活感が滲み出ていた。かぐや姫の歌う〝神田川″の世界そのままである。俺はそこに毎日のように通っていた。銭湯の利用者には全身に和彫りの刺青が入った者も多くいた。毎日のように通っていると馴染みとなり、そんな刺青さんとも徐々に仲良くなってしまう。最初は目を背けていたが毎日のように同じ刺青を見せられていると慣れてしまうのだ。 「おい、兄ちゃん、今日も野球か」 「はい、まぁ」 「ええのぉ、プロ野球選手は」 「違いますよ、へなちょこ草野球ですよ」 「野球やっているだけで飯が食えるんやったらプロ野球選手みたいなもんやんけ」 「いえいえ、本業は学生ですから」 「何言うとんねん、どうせ勉強より野球の方が熱心なんやろ」 「それはまあそうですが」 「せやったらプロ野球選手で間違いないやんけ」 「むむむ、お好きにどうぞ」 「ところで、どのプロ野球チームなんじゃ」 「甲南です」 「オロナインか」 「それは軟膏ですから」  万事がこの調子であったが、刺青連中は比較的やさしく友好的な人が多い。東映のやくざ映画に出てくるような渋い輩はなかなかお目に掛かれない。全身余すことなく芸術的な刺青を纏っている者から遠山の金さんのように両肩だけに彫っている者もいる。中には単色で筋彫りだけの未完成の者もいる。当時はバブル景気の最中であったにも関わらず未完成とは財政難だったのだろうか。 刺青連中の中に珍しく無口で強面な老人がいた。齢、80歳前後になっていると思われるその老人も全身に刺青が施されていた。施されていたにはいたが若干の問題が発生していた。年を取って痩せたり背が縮んだりしたのか、刺青の模様が原型を留めていないのだ。肩や肩甲骨あたりに掘った牡丹の刺青の色が抜けたり、歪な楕円に変形したりしてしまっている。そのことからその老人は仲間たちから〝キャベツ″とか〝レタス″などと呼ばれてしまっていた。長生きをする自信のある奴は老後の塩梅を考慮して刺青の図案を選考しないといけない、とこれから刺青を彫る者たちに強くお伝えしたい。併せて、老人になるまでには〝キャベツ″とか〝レタス″などという仇名で呼ばれないように出世しておきたいものだ。というか、時代が昭和から平成へと変わり日本経済が栄華を極めていたその頃に大勢の渡世人が連れだって銭湯に通っているのだから任侠の世界も甘くはないということだ。千里の道も一歩よりというから、何ごともどの世界でも努力を絶やしてはいけないということであろう。 (坂本雅彦)

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2026.02.11

佐野慈紀のシゲキ的球論  侍ジャパン激震! 抑え候補の西武・平良が肉離れで佐野氏が緊急指名したのは
佐野慈紀のシゲキ的球論 侍ジャパン激震! 抑え候補の西武・平良が肉離れで佐野氏が緊急指名したのは

 井端監督率いる侍ジャパンに緊急事態がぼっ発だ。クローザー陣の柱の1人であった西武・平良海馬投手が肉離れでチームキャンプを離脱した。   「WBCに間に合うかはかなり難しい。肉離れは治るまで、体を動かせないですからね。調整が難しいですよ」(佐野氏)とコンディションの問題で、代役の〝緊急招集〟も検討しなくてはいけなくなった。    佐野氏は「前から言っていたように左投手(4人)と少ないので、平良のように右のパワー系を探すよりは左投手を入れることも検討したほうがいい」と指摘。具体的には「球団はなかなか認めないでしょうが、阪神の及川雅貴投手とかが入ってくれたら厚みが増しそうな気がしますけどね」と指名した。   「及川は実績も十分ですしね。簡単ではないとは思いますが、いまの侍ジャパンには左投手が足りないと思うのでね」と佐野氏は期待する。ほかには左投手では西武・隅田知一郎投手、また右投手では中日・松山晋也投手も名前が挙がった。 (タサイリョウ)

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2026.02.11

連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.84『昭和の小学校の裸足教育』
連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.84『昭和の小学校の裸足教育』

昭和58年頃、俺が小学生の時に『裸足教育』というのがあった。 生徒は学校に着くなり靴を脱ぎ、以後、帰宅時までずっと裸足だった。体育の授業など、それで走ったりするものだから、毎日必ず誰かが怪我をする。無傷の生徒はおらず、みな、いつか自分も怪我をするのだと怯えていた。夏などはまだ涼しくて良かったが、冬は痛く「死んだ方がましだ」と運動場をみんなで叫びながら一周した。一番嫌だったのは、トイレも裸足だったことである。便器に飛び散った人間のウンコを裸足で踏んづけてしまった時の感触を君たちは知らないだろう? ともかく学校にいる間はずっと裸足だった為、帰宅すると、靴下を脱いでまず足を洗うのが習慣だった。校内に足洗い場ができたのは随分とあとのことであった。 そんな裸足教育だが、昭和63年頃「危ないから」という理由で廃止になった。いや、分かってたわ! 生徒たちは大喜びだった。やっと、裸足教育から足を洗うことができた。

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2026.02.11

第42回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 福島
第42回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 福島

カタカナでフクシマと書くときその場所は此岸と彼岸、隣あう地 あの日から葉に置く露のひとつひとつ 汚されたると思う慄然 もう前と同じ気持で暮らせない なにもできない俺であっても 言い知れぬ恐怖孕みてこの夏よ 暑さの意味がまったく違う 言い知れぬ不安を通奏低音に次の価値観突き詰めてゆく 食物に水に大地に大空に無垢な気持ちを持てぬ くやしい 露をおき光をはじく紫陽花のひとつひとつにまがまがしきもの    時事詠はほとんど詠まない。少しの時間、新左翼運動に身を置いた自分にとっては、異議申し立てや鼓舞であっても、直截な言葉でアジテートすることにためらいがある。運動から身を引いた身にあっては、資格がないような気がする。こうやって書いていること自体、本当は、せいぜいよく言って、野暮だと思っている。 そんな中で、上掲の作品群は、精一杯の僕なりの時事詠と言えるかもしれない。15年前の作品だが、三月が近づいてきたので、ほこりを払って虫干ししてみた。      

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2026.02.09

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