連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.84『昭和の小学校の裸足教育』
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2026/02/11
昭和58年頃、俺が小学生の時に『裸足教育』というのがあった。
生徒は学校に着くなり靴を脱ぎ、以後、帰宅時までずっと裸足だった。体育の授業など、それで走ったりするものだから、毎日必ず誰かが怪我をする。無傷の生徒はおらず、みな、いつか自分も怪我をするのだと怯えていた。夏などはまだ涼しくて良かったが、冬は痛く「死んだ方がましだ」と運動場をみんなで叫びながら一周した。一番嫌だったのは、トイレも裸足だったことである。便器に飛び散った人間のウンコを裸足で踏んづけてしまった時の感触を君たちは知らないだろう?
ともかく学校にいる間はずっと裸足だった為、帰宅すると、靴下を脱いでまず足を洗うのが習慣だった。校内に足洗い場ができたのは随分とあとのことであった。
そんな裸足教育だが、昭和63年頃「危ないから」という理由で廃止になった。いや、分かってたわ!
生徒たちは大喜びだった。やっと、裸足教育から足を洗うことができた。
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