2026/02/07
東京のオフィスに空きがない。1986年11月から約5年間続いた「バブル期」を彷彿とさせる経済動向だ。都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィスの空室率は1%台に突入しており、業界で健全な需給基準と言われる5%を割り込む歴史的な低水準になっている。
またこうした需要増は、投資マネーを引き付けている。東京は2025年1月~9月、ニューヨークやロンドンを抑え、世界で最も不動産投資マネーを集めた都市となった。その半分を占めるのがオフィスへの投資額だ。
不動産サービス大手の調査によれば、日本の不動産取引額に占める海外投資家の割合は39%に到達した。これはリーマン・ショック前のピーク時を上回る水準だ。
古き良き時代の復活と言えば、ベビーシッターの需要も拡大している。全国保育サービス協会(ACSA)によれば、2023年度の会員87社分におけるベビーシッター事業の合計売上高は、約70億4000万円と10年前の1.5倍に達しているという。
ACSAは、この急伸ぶりの背景を、「都の子育て支援政策による予算措置の影響が大きく、利用が急増した」と分析している。
なるほど、東京都の関連予算規模は、24年度の35億円から25年度は54億円に拡大。これを原資に25年には墨田、渋谷、大田の3区で未就学児の保護者などを対象にシッター利用を支援する制度が始まっている。
社員寮にも復活の兆しが見える。伊藤忠商事や三井物産、三菱UFJ銀行など大手企業は、社員寮を「家賃負担の軽減」や「交流・育成の場」と位置付け、若手を惹きつけるマーケティング施策として活用するようになった。
こうした動きの背景にあるのが家賃の高騰だ。月10万円程度の家賃と比べ、社員寮のそれは月3万円前後が一般的。家賃高騰に悩む若い世代に、会社選びで福利厚生を重視する傾向が強まっていることを企業側が読み取っての施策と言えるだろう。(梛野順三)
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