政治•経済 ODAでまた情報漏えい JICAが年末に3人処分もHP公表のみ 「隠蔽体質」に変化なし
ODAでまた情報漏えい JICAが年末に3人処分もHP公表のみ 「隠蔽体質」に変化なし
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2026/01/07

 JICA(国際協力機構)は過去の失敗を反省する気が全くないのだろうか。最近は不祥事が相次いでいたJICAが、またも組織の「隠蔽体質」を浮き彫りとした。

JICAは2025年12月25日、フィリピンでの政府開発援助(ODA)事業を巡り、職員3人が秘密情報を事業者側に提供していたなどとして、懲戒処分をホームページ(HP)上で発表した。ただ、外務省クラブ所属の記者らに個別メール等での連絡は行われないまま、年末の忙しい時期だっただけに、処分を報じたメディアはないのだ。仕事納めの直前に処分を発表するJICAの姿勢には疑問を抱かざるをえない。

■情報公開に後ろ向き

JICAを巡っては、マニラ首都圏内の都市鉄道改修事業の施工監理業務に関し、職員が2018年5月、業務の見積額等の秘密情報を東京都内の建設コンサルティング会社に漏えいするなどしていたことが発覚。2024年7月には職員を停職1か月とした懲戒処分をHP上のみで公表していたが、実は処分は1年以上前に行われていたため、情報開示に後ろ向きな姿勢に批判が集まっていた。

このJICA職員による情報漏えいは、大手新聞社のスクープで明らかとなり、2024年11月にはJICAが外部有識者からなる検証委員会を発足させ、調査していた。検証委の調査で、フィリピンの事業を巡り、他の複数職員が秘密情報を公示前に外部に提供していたことが判明したため、JICAで内部調査が進められ、25年12月に3人が処分になったという流れだ。

具体的な懲戒処分内容は、課長相当職の職員と指導職の職員の2人は停職2週間、業務職の職員1人が戒告だった。

 

■2人は停職2週間、1人は戒告

処分理由について、JICAはHP上で、3人が「共同して2018 年7 月、フィリピン国「新マクタン橋建設事業準備調査・詳細設計調査(詳細設計等オプション契約想定)【有償勘定技術支援】」に関し、業務指示書案を特定の事業者に対し提供し、コメントを求めたことが確認された。これは独立行政法人国際協力機構職員就業規則(平成15 年規程(人)第5 号)第4条に規定する守秘義務に反するものであることから、懲戒処分を行ったもの」と説明しているが、動機や処分対象者の性別、年齢など詳細は一切明かしていない。

 いつまでたっても「隠蔽体質」が改善されない限り、抜本的な再発防止への道のりは厳しいだろう。

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