2026/01/08
2025年8月期通期業績を4年連続で増収増益と公表したファーストリテイリング(ユニクロ)。売上収益は3兆4005億円(前年比+9.6%)と過去最高を更新したが、この数字は、国内アパレル市場規模の実に3分の1に相当する数字だ。ザックリ言って3人に1人が何かしらのユニクロ製品を身に着けていることになる。
ここまでブランド力が大きくなり、ユニクロ製品の「高品質・低価格」が定着すれば、さらなる良品化で価格を上げるのが企業戦略のイロハだ。
実際SNSやヤフコメなどでは「高くなった」という声をよく耳にする。そんなユニクラーに朗報となるのが、23年からスタートした“ユニクロ古着”だ。
福岡・天神店では、25年11月10日から古着販売スペースを拡張し、試着・洗浄・検品を経た商品を販売している。取り扱いは洋品類だけでなく、バッグや帽子などの小物類も含まれており、価格帯は500円から5000円未満。福岡以外にも、世田谷や前橋など全国の数店舗で進められている。
古着販売の売上高や対象店舗数などの詳細はまだ公表されておらず、現在は“試験展開”の段階といえるが、かつて「古着と変わらない値段」だったユニクロ製品が、新品価格の上昇に悩む層が増える中で、再び気軽に買える価格に挑戦していることは大きな意味を持つ。
バーゲンセールやアウトレットとは異なる「自社製品の循環(再販売)」を生かした仕組みは、これからのアパレルビジネスにおける新しいスタンダードになっていくかもしれない。
ただし、ある調査によると、「日常的に古着を着る」という人は2割程度しかいない。つまり8割の人は清潔感にこだわっている。2割のユーザー相手に採算を成立させるのはちょいと難しいのではないか
が、古着販売の真髄は、正式名称を「RE.UNIQLO古着プロジェクト」と名付けたサステナビリティ戦略の一環という位置づけだ。
発端は06年に自社の全商品を対象に回収を行い、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて難民キャンプへ届けたり、リサイクルしたりすることで、循環型社会の実現を目指してきたという経緯からだ。
さてユニクロの業績を押し上げている背景には海外事業の拡大がある。欧米市場は北米で+24.5%、欧州で+33.6%と高成長率を記録しているが、伸長著しいのが韓国および東南アジア、インド、オーストラリアで、合計売上収益は6194億円と最大市場であるグレーターチャイナ(中国大陸、香港、台湾)の6502億円に迫る勢いだ。
いまのところ中国大陸&香港で不買運動は起きていない…。(梛野順三)
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