2026/03/13
活動実態のない宗教法人が、脱税やマネーロンダリングなど犯罪に悪用されるケースが後を絶たない。全国に約18万ある宗教法人のうち、活動実態のない「不活動宗教法人」が2024年末で5000以上あるが、宗教法人は公益性の観点から税の優遇措置があり、売買やマネロンの対象になりがちなのだ。
特定の宗派や教団に属さない「単立宗教法人」で活動実態がない場合は、特に不正に利用される恐れが高く、約500法人に上るとされる。活動が続かない背景には、地域の人口減少や後継者不足など構造的な問題もあるが、不正対策は急務となっている。所管する文化庁は今後、不正利用の実態調査に乗り出す方針を固めた。
■文化庁が不正利用の実態調査 ガイドライン策定へ
文化庁は今後の不正利用の調査結果を踏まえ、包括的な対策につなげるためのガイドラインを策定する見通しだという。
宗教法人の場合、寄付やお布施などの宗教行為によって得た収入は非課税だ。さらに、物品販売や駐車場運営など営利性のある収益事業にかかる税率も、一般企業よりも低く設定されている。
日本の活動実態のない宗教法人は世界的にも問題視されており、マネロン対策を担う国際組織「FATF(金融活動作業部会)」はかつて、宗教法人も含めた日本の非営利団体が、テロ資金供与に巻き込まれる可能性もあると指摘した。
不活動宗教法人は、犯罪の悪用のほかに外国資本に買われるリスクもある。文化庁が今後行う調査で、どのような実態が明らかになるのか。そして、対策に向けたガイドラインにどれほどの実効性を持たせていけるのか。文化庁の覚悟と本気度が試されている。
(桜田亮)
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