社会•事件 独走スクープ連載 『我が国の砲身はどこに向けられているのか』~知られざる防衛前線を追う~ 第3回
独走スクープ連載 『我が国の砲身はどこに向けられているのか』~知られざる防衛前線を追う~ 第3回
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2025/12/08

青森県下北半島の太平洋側に広がる国内最大級砂丘猿ヶ森。この地をめぐって防衛上の動きが日を追って高まっている。そのことを本サイトでは追っている。渺茫としたこの地にいったい何が起きているのか。
高市政権において防衛というキーワードは最重要視されている。なんでも『防衛費増額のための財源として想定されている所得税の増税について、政府・与党は2027年から実施する方向で検討に入った。国民からの反発も予想されるが、防衛力の裏付けとなる財源を安定させることを優先する考えだ。~以下後略~』(朝日新聞on-line12月5日付記事より抜粋引用)、ということなのだ。一に防衛、二に防衛、三四がなくて後に防衛、といったところだろう。非難囂々の増税という蛮行を断行してまでそれを防衛費増額に充てようとしているのだ。
そこでひそかに進行している猿ヶ森での動き。地元住民の声を丹念に集めてみるとどうやら防衛省が自ら進んで猿ヶ森を取り巻く〝地べた〟を買い進めているらしい。本連載でここは防衛省直属の弾道試験場あることを述べてきた。そのことを前提に目下起きている動きを考え併せるとさらなる大規模な施設というべきか拠点のようなものがここ猿ヶ森に構築されようとしているのではないか、ということに想像は漂着する。必然である。
前回お伝えしたように防衛省は全国62か所に、長距離ミサイル量産にともなう弾薬庫の新設を予算化している。ところがそのほとんどは予算化されているものの弾薬庫そのものはつくられていないという現状なのだ。資金はあれど一向に使われていない、ということになる。これはいったどういうことなのか。その一方で猿ヶ森を中心とした一帯の土地を買い占めようとする動きがある。猿ヶ森地権者の一人、蟹ヶ谷久一(78 仮名 林業)は自分が所有する土地を買いに来た防衛省関係者からこんな話を聞いたという。
「それがな、こういうわけだよ。その男が言うには『(防衛省は)日本全国各地に弾薬庫を造るためにえれえたくさんの金を持っているんだとよ。ところがその金はどうしてか使われていないんだとよ。おっかしな話もあるんだべな、と聞いていたら、こう言うんだべな。『そのたんまりある予算を使ってこのあたりの(猿ヶ森周辺の)土地を買い込むんだ』とよ。そんなに大きなカネはいらんべな、と思っていたら、土地をたんまり買うだけじゃねえ、(猿ヶ森に)すっげえ拠点を造るということだべさ。オラはそれ聞いてびっくりしただよ』。
そんな話を聞かされりゃ蟹ヶ谷でなくとも仰天するだろう。
防衛省はここ猿ヶ森をどうしようとしているのか。取材を進めるうちにさらなる奇っ怪な事態が見えてきた。我が国の防衛最前線猿ヶ森でのレポートを続ける。(つづく 敬称略)フリーランスライター 廣田玉紀

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