2025/10/29
新政権が発足後、高市首相が掲げた「労働時間規制の緩和」に批判が強まっている。高
市首相は新閣僚を決定直後、上野賢一郎厚生労働大臣に対し、労働時間の規制緩和を検討
するよう指示したためで、労働者側や過労死遺族らが強い反発の意を示している。
10月23日夕。連合の芳野友子会長は定例記者会見で、労働時間規制の緩和に言及し
、「労働者の命と健康に直接関わる問題であり、いまだに過労死や過労自死が散見される
実態から目をそむけている」と訴えた。
長時間労働規制は、2019年に働き方改革関連法が施行されたことを契機に導入され
、月45時間、年360時間を原則とする仕組みだ。特段の事情を踏まえて労使が合意した
場合でも月100時間未満、年720時間以内と定め、違反した企業には罰則もあり、働
き手の健康を守ることに重点が置かれた。このため、長時間労働が当たり前とされてきた
運送、医師、マスコミなど各分野でも働き方改革が徐々に進んでいるのが現状だ。
こうした実態があるにも関わらず、高市首相は新内閣を発足させた直後、労働問題を所
管する上野厚労相にいきなり規制緩和を指示したため、反対意見が噴出するのは当然の流
れだろう。
連合の芳野会長は、「働き方改革はまだ道半ばで、時間外労働の上限規制を緩和するこ
とはあってはならない。これまでの長時間労働是正の取り組みに逆行するもので、看過で
きない」と強調。さらに、「労使の交渉力に大きな差がある中で、全ての労働者が自らの
真意に基づき、自由に働き方を選ぶことができるかについては、強い懸念を覚えている」
とも危惧し、強制的に労働時間を規制することで労働者の命を健康を守るべきとの姿勢を
鮮明にした。
過労を理由とした労災は相次いでおり、自殺者も後を絶たず、芳野会長は「むしろ上限
規制のさらなる縮減こそ必要」とも訴えた。「過労死」という最悪の事態を防ぐために何
が必要か、高市首相は立場の弱い労働者に寄り添い、最善の施策を模索するべきだろう。
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