政治•経済 社会•事件 奈良での日韓会談 なぜ今ほど日韓関係は重要なのか?
奈良での日韓会談 なぜ今ほど日韓関係は重要なのか?
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2026/01/21

2026年1月、古都・奈良の地で日韓首脳会談が開催された。政治の中心地である東京を離れ、東大寺や法隆寺といった両国の悠久の交流史を象徴する地が選ばれた背景には、冷え込んだ時代を乗り越え、強固なパートナーシップを再構築するという強い意志が込められている。現在、日韓関係がかつてないほど重要視されている理由は、単なる隣国としての親睦を超え、両国の生存に直結する構造的な変化が起きているからに他ならない

まず、経済安全保障の観点において、両国の協力はもはや選択肢ではなく必須条件となっている。世界的なサプライチェーンの分断が加速する中、日本の高度な材料・装置技術と、韓国の世界屈指のデバイス製造能力は、互いを補完する最強のタッグである。先端半導体の安定供給や、次世代エネルギーに欠かせない重要鉱物の確保において、民主主義の価値観を共有する両国が足並みを揃えることは、特定の国への過度な依存を脱却し、経済的なレジリエンスを高めるための死活的な戦略である。

また、東アジアの安全保障環境が厳しさを増している現状も、連携の必要性を裏付けている。北朝鮮による核・ミサイル開発の高度化、さらには力による現状変更を試みる専制的な動きに対し、日韓の防衛協力は地域の安定を支える不可欠な柱だ。ミサイル防衛に関するリアルタイムの情報共有や、日米韓の三ヶ国による抑止力の維持は、両国民の生命と財産を守るための直接的な防波堤として機能している。

かつて日韓関係は歴史認識という高い壁に阻まれ、停滞を余儀なくされてきた。しかし、今回の奈良会談が示したのは、解決の困難な過去の問題を適切に管理しつつ、経済や安全保障といった喫緊の共通課題では最大限に協力するという「大人の外交」への転換である。複雑化する国際情勢の中で、過去の対立に囚われて未来の利益を損なう余裕は、もはや両国には残されていない。奈良の地が静かに語る1300年以上の交流の積み重ねは、両国が本来、互いに高め合える存在であることを思い出させる。今回の会談は、日韓が共通の脅威に立ち向かい、共通の繁栄を築くための、戦略的な再出発の場となったと言えるだろう。

(ジョワキン)

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