社会•事件 小中高生の自殺者532人 過去最多 深刻な高止まりが続く
小中高生の自殺者532人 過去最多 深刻な高止まりが続く
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2026/02/05

 2025年に自殺した全国の小中高生は532人(暫定値)に上り、前年より3人増えて過去最多なったことが厚生労働省と警察庁の調査でわかった。若年層の自殺は、かつての300人台から新型コロナ禍が始まった2020年一気に急増。500人前後を推移する深刻な高止まり状況が続いており、対策強化が急務だ。

■女子が男子より多く

 小中高生の自殺者は、世代別にみると、小学生10人、中学生170人、高校生が352人だった。男女別では、女子が277人(前年比13人減)と男子の255人(同16人増)を上回った。交友関係などで悩みを抱える女子高生らによる薬の過剰摂取(オーバードーズ)が背景にあるとみられている。

政府は若年層の自殺対策を強化するため、厚生労働省やこども家庭庁、文部科学省や自治体が一体となった取り組みを推進している。

今年4月からは、学校と医療機関、自殺支援に取り組む民間機関の3者が連携し、各自治体に地域協議会を設置自殺の兆候がみられる子どもの情報をいち早くキャッチし、早期対応に当たる狙いがあるようだこのほか、SNS上の投稿分析などにも注力するといい、インターネットを通じた「自殺の連鎖」を防ぐ取り組みの強化が求められる。

■全体では初の2万人割れ

 子どもの自殺が増加の一途をたどる一方、成人も含む全体の自殺者は昨年、過去最少の1万9097人だった。1978年の統計開始以降、初めて2万人を割った。男女別では、男性が1万3117人(前年比684人減)、女性は5980人(同539人減)で、特に中年男性の自殺は依然として目立っている。

 原因・動機別(重複含む)では、「健康問題」が1万1293件と最多。次いだ「経済・生活問題」は5359件と前年より267件も増えており、物価高などを背景に困窮者らによる自殺が相次いでいる可能性が高いという。

世代に関係なく、周囲が各自の悩みに寄り添い、官民一体となった自殺対策を推進していくことが重要となる。

(桜田亮)

 

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