社会•事件 激化するイラン戦争 黒幕はトランプではなくネタニヤフ
激化するイラン戦争 黒幕はトランプではなくネタニヤフ
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2026/03/24

 2026年2月28日、世界は再び戦火の渦に叩き落とされた。米国とイスラエルによる「エピック・フューリー(壮絶な怒り)作戦」および「ローリング・ライオン作戦」の同時発動により、イラン全土への大規模な軍事介入が開始されたのである。作戦開始直後には、最高指導者ハメネイ師をはじめとする政権幹部の死亡が報じられ、イラン側も即座に弾道ミサイルによる反撃を開始した。ホルムズ海峡の封鎖や周辺諸国の米軍基地への攻撃など、戦火は瞬く間に中東全域へと拡大し、原油価格の暴騰とともに世界経済はパニック状態に陥っている。

現在、国際社会の非難の矛先は、軍事行動を最終決定した米国のドナルド・トランプ大統領に向けられている。トランプ氏は自身のSNSで「イランの脅威を永久に排除する」と豪語し、力による現状打破を強調している。しかし、この戦争の真の設計図を描き、トランプという「巨大な駒」を動かした黒幕は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に他ならない。

一昨年秋の米国大統領選挙において、トランプ氏の勝利が確定した際、世界の指導者の中で誰よりも早く、そして熱烈な祝辞を送ったのがネタニヤフ氏であった。バイデン政権下で進められた対イラン外交交渉を「歴史的な過ち」と切り捨ててきた同首相にとって、強硬派のトランプ氏の帰還は、長年の悲願である「イラン政権の崩壊」を実現するための最後のチャンスであった。ネタニヤフ氏はトランプ氏の就任前からワシントンに深く根を張り、イスラエル・ロビーを通じて米国内の世論を扇動し、核開発のレッドラインが既に越えられたという独自の機密情報をホワイトハウスに送り続けてきた。

ネタニヤフ氏の戦略は極めて巧妙である。彼はトランプ氏の支持率の源になっているのはキリスト教福音派であり、イスラエルやユダヤコミュニティの重要性を強く示し、ネタニヤフ政権との関係を重視するよう誘惑した。トランプ氏が一時、軍事攻撃を見送る姿勢を見せた際にも、ネタニヤフ氏はディール(取引)が通用しない相手であることを強調し、最終的には米国を中東の泥沼に深く引きずり込むことに成功した。トランプ氏は「戦争を終わらせる大統領」を自称しながら、実際にはネタニヤフ氏が敷いたレールの上で、最も激しい紛争を開始させられたのである。

現在進行中の軍事作戦において、トランプ氏は「勝利」を宣伝しているが、中東の地政学的な再編によって最も利益を得るのはイスラエルである。ネタニヤフ氏は自国の生存を米国という盾で守りつつ、宿敵の無力化を推し進めている。この戦争を、単なるトランプ氏の暴走と捉えるのは本質を見誤る。その背後で冷徹に計算を重ね、米国の軍事力を自らの戦略の道具として使いこなすネタニヤフ氏の存在こそが、この激化する悲劇の核心である。

(ジョワキン)

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