2025/08/21
テレビのグルメ番組の中心に鎮座するのは「食べ放題・ブッフェ店紹介」のてんこ盛り企画だ。昨今の飲食業界は原材料費や光熱費の高騰、人手不足のマイナス要因を抱えているので、経済論理からすれば「もってけ!泥棒」ができるはずがない。が、実際はきっちり店側が儲けている。そのカラクリをひも解くと…。
食べ放題・ブッフェを扱う大手外食企業を挙げると、「しゃぶ菜」「雛鮨」などで食べ放題店やその他複数ブランドを傘下にするクリエイト・レストランツ・ホールディングス(年商1500億円規模)、「グランブッフェ」「エクスブルー」「フェスタガーデン」などを展開するニラックス(年商100億円規模、すかいらーくグループ)などがある。こうした大手は、多店舗展開による一括大量仕入れによってコスト削減をしている。
食べ放題・ブッフェを扱うホテルの場合は、シーズンやテーマごとにあらかじめメニュー構成を決めているので、事前に購買部を通じてまとまった量を仕入れ、物量を安定させ、単価を抑えている。
具体例を挙げれば、「食材相場」に適応するノウハウを持っており、たとえば今夏はマグロが豊漁で、価格も安定傾向にある。そのため寿司や刺身コーナーではマグロを前面に押し出しお得感を演出する。一方でスルメイカやサンマ、サバ、サケは不漁で価格が高騰しているから食べ放題では目玉にしない。
また食べ放題は定額制・時間制限制なので、客単価が読みやすく、回転率が高く、売上予測が立てやすいのが大きなメリットとなる。特にホテルにとっては、宿泊者の朝食や夕食と組み合わせることで料飲部門全体の稼働効率が上がる。
また、客が自分で料理を取りに行くことで、注文や配膳の必要がないこともスタッフの負荷を軽くする。高度なサービスは必要ないので人件費も抑えられる。
「一般的に1人6000円であれば、食材コストは2400円ほどと食べ放題の原価率は40%前後とやや高めです。ですが、人件費率を20~25%に抑えられるので、賃料・光熱費率の15~20%などを加えても、営業利益率は10%以上を確保できるのです。一般的な飲食店の営業利益率は5~10%ですから儲かっているのです」(グルメライター)
客は「元を取った」と満足感を得るが、ところがどっこい店側は、それを計算に入れたうえで儲けているのである。
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