政治•経済 社会•事件 男女共同参画という名の下に(その5) 男女共同参画よりも国家の安全保障を優先すべき
男女共同参画という名の下に(その5) 男女共同参画よりも国家の安全保障を優先すべき
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2025/07/04

 前述の男女共同参画とは縁遠そうな数々の事業でも男女共同参画の基本計画に盛りこむことで予算を獲得しやすく、予算額もある程度満たされる。男女共同参画事業であるという大義名分を各省庁が利用して予算獲得競争を戦っている構図が目に浮かぶ。男女共同参画を否定することは人権を否定するような感覚があり決してネガティブには扱えない。そこを突いた官僚同士の化かし合いは実に欺瞞に満ちている。ブレーキもグリップも効かない状態で男女行動参画の基本計画はアメーバー状に増殖していった。令和2年度の男女共同参画基本計画事業の8兆9千9百億円、つまり約9兆円にまで膨らんだ。9兆円というと社会保障を担当する厚労省の予算が約33兆円、次いで地方交付税を担当する総務省が約17兆円に続く3番目の高額予算である。もちろん、男女共同参画局の予算は15億円程度で9兆円ではない。9兆円は各省庁における男女共同参画事業の総額である。寄せ集めの予算総額とは言っても9兆円はのっぴきならない高額予算だ。防衛省の予算が7.5兆円であるから1.5兆円も多い。政府は今後4年間で防衛費を43兆円確保する方針を打ち出している。つまり、GDP比2%を目安にしている。短期間に防衛予算を倍増することは容易ではない。政府は各省庁を横断して科学技術費を関連付けて予算の捻出を図るとしている。その上で更なる予算確保の為に防衛増税を行うことを盛り込んだ所得税法改正案を本会で可決した。本年度から法人税に関して防衛費確保の為の増税が実施される。
そんな中、ネットではこんな声も上がっている。「男女共同参画費を防衛予算に振り替えたら良い」「男女共同参画費を削減したらすべて解決」「この際、男女共同参加法を廃止してしまえばよい」。確かに正論ではある。そもそも国民の命を、国民の財産を、国土を守ることができなければ男女共同参画どころか日本の日本たる所以を失う。中国は台湾を併合する野心を隠していない。台湾の有事は即時に隣国日本の安全を脅かす。米国とは安全保障条約上の同盟関係にあるが日本の防衛を丸投げできるわけではない。あくまでもパートナーシップである。米国はもはや世界の警察ではない。中国の覇権主義が世界の安全保障の秩序を脅かしている。北朝鮮も米国と中国の間隙を狙って挑発を続けている。北はオホーツク海を挟んでロシア海軍が大規模演習を繰り返している。東アジアの情勢は緊迫している。日本は有事に対する備えが圧倒的に不足している。憲法や予算を理由に手をこまねいていると手遅れになる。国際情勢を見ても地政学上でも日本の防衛体制が脆弱であることは否めない。男女共同参画に絡む予算が防衛予算より優先される理由はない。国民の生命があってこその男女共同参画社会実現の取り組みである。
各省庁は男女共同参画の印籠のもとで獲得した予算を再考すべき時期に来ている。省庁ごとの権益を度外視して国民にとって何を優先すべきか、その当たり前の答えを共有しなければならない。

(国会議員政策担当秘書 紅 良作)

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