社会•事件 中部電力の原発データ不正は、日本の将来をも危うくする造反運動
中部電力の原発データ不正は、日本の将来をも危うくする造反運動
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2026/01/29

 中部電力の浜岡原発再稼働審査でのデータ不正。耐震設計でのデ0タを、意図的に地震の揺れを小さく見せていたもので、原子力規制委員会は「どこが信用できないか、すでに分からない」として匙を投げてしまうような悪質なもので、信用失墜ははなはだしい。

 ところが一方世の中はAIが今後の鍵を握ると、データセンターの建設が次々と行われ、となると低コストで大量の電力を作れる原発への依存度が高まる。だから関連株に注目が集まっている。

「電力には『作る』、『運ぶ』、『配る』という3過程があるので、作るのタービンや発電機なら三菱重工、日立、東芝…、運ぶの変圧器、開閉装置なら三菱電機、明電舎…、配るならダイヘン、愛知電機…といった具合に、様々な企業の株価を左右し、いずれも中長期で投資対象として注目されています」(証券会社幹部)

 ところが中部電力の不正は、こうした流れに大いに冷や水を浴びせかけるものだ。東日本大震災で原発の脅威が白日の下となり、電力政策では脱原発で再エネに大きく舵を切ったが、それもなかなか覚束ない。そこで25年2月には国のエネルギー基本計画から「可能な限り原発依存度を低減」との文字が消え、原発共生社会が是認され、次世代炉の開発も期待されていたのだが。

 一方、アメリカではすでにこの動きが先取され、ビッグテックは原発企業にさえ食指を伸ばし、もはや自前で原発電力を算出するまでに至っている。

 

そもデータセンター建設にさえ難問が

 

 もっとも行き過ぎや新たな動きは周囲にハレーションを引き起こすもので、地元住民による反対運動が激化。アメリカの中間選挙を左右する争点の1つともなっている。データセンターは、地元の電気代を上昇させ、大量に使用する水野不足、健康被害などを理由に、25年には25件の反対運動による白紙撤回が起きていて、23年の2件、24年の件を比べると、うなぎ上り状態だ。日本でもデータセンター集中地の千葉県・印西市では同様の動きがある。

 改めてこうした動きを顧みれば、明らかに中部電力の不正は時代錯誤で、いち企業の古い体質に終わらせてはならない問題だ。(猫間滋)

 

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