社会•事件 カカオ豆高騰の救世主となるか不二製油の「ゼロカカオ」チョコ
カカオ豆高騰の救世主となるか不二製油の「ゼロカカオ」チョコ
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2025/12/20

「あれ、このチョコこんなに高かったっけ?」。最近チョコレート由来製品の値上げラッシュが続いている。理由は原材料の高騰、円安、気候変動などだ。

日本では食品だけでなく、全般的に物価上昇の波が止まらないが、その中でもチョコはなぜかグンバツで価格が上がっている。

最大の原因は原料となるカカオ豆が高騰しているからだ。主産地のコートジボワールやガーナの天候不順による不作が長引き、国際価格は2022年末と比べて3倍前後で取引されている。一時期は1トン当たりの価格が代表的な産業素材である銅を上回ったほどだ。

そのためカカオ豆をめぐって、世界中の製菓会社で争奪戦が繰り広げており、業務用チョコレート市場で世界シェア3位の不二製油も25年3月期にカカオ豆の高騰に伴って305億円の損失を計上した。

現在注目を集めているのが、原料を従来と違うもので置き換えて製造する代替食品だが、不二製油はカカオ豆を使わないチョコや豆乳を主原料としたバター、植物性由来のだしなど多岐にわたる商品を展開している。

3月からは、カカオ豆由来の原料を一切使わないチョコレート風製品「アノザM」を販売し始めた。

そもそもチョコレートは、大きく2種類に分けられる。カカオ由来のココアバターを使うピュアチョコレートと、植物由来のチョコレート用油脂(CBE)を使うコンパウンドチョコレートだ。

不二製油は特にCBEにおいて、世界シェア3位を誇り、カカオ価格が高騰し代替需要が高まる中、CBEの市場規模は今後10年で2倍になるとの予測もあり、同社にとって追い風になることが期待されている。

同社名を知る消費者はほとんどおらず、知名度と業界内での存在感が釣り合っていない代表的企業と言える。(梛野順三)

 

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