2025/02/07
厚生労働省の労働基準法改正に向けた議論を進めている有識者研究会がこのほど、14日以上の連続勤務の禁止などを求める報告書を取りまとめた。厚労省は、来年度には労働政策審議会(厚労大臣の諮問機関)で議論を本格化させ、2026年中の法改正を目指している。
現行の労基法は、休日について4週に4日与えれば足りると規定しているため、運用によっては最長14日間の連続勤務が可能となる。だが、長期に及ぶ連続勤務が原因で体調を崩すなど労災に至ったケースも少なくなく、改善を求める声が労働者側から上がっていた。
このため、厚労省の研究会がまとめた報告書案では、「2週間以上の連続勤務」が精神疾患の労災を認定理由の一つになっている点を踏まえ、「13日を超える連続勤務をさせてはならない規定を設けるべきだ」と明記した。長期間の連続勤務を防ぎ、労働者の保護につなげる狙いだ。
▽副業の割増賃金の算出方法の見直しも
研究会の報告書は、政府が人手不足解消などを目的に推進している副業についても言及した。副業の場合、現行の割増賃金の算出方法が複雑なことが、企業の副業受け入れのハードルになっているため、見直しが必要だと指摘。本業先と副業先の労働時間の合算が必要な現行の仕組みを改正し、合算を不要にするよう求めた。政府は副業を幅広く浸透させ、国内の生産性向上にもつなげたい考えだ。
労基法改正の研究会は、2019年に施行された「働き方改革関連法」の施行5年後の見直しに合わせ、昨年1月に設立。働き方改革の推進に向けて議論が進んでいた。
近年は長時間労働などが原因で心の健康を崩す労働者は後を絶たない。2023年度にうつ病などの精神疾患を発症し、労災認定を受けた人は過去最多の883人に上る。労働者の精神面の保護を強化するため、改正は待ったなしだ。
来年度に始まる労働政策審議会では、2026年の法改正を実現させるため、労使による有意義な議論が期待される。
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