社会•事件 高速道路の逆走 対策強化を 警告に工夫も不可欠
高速道路の逆走 対策強化を 警告に工夫も不可欠
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2025/05/10

 高速道路を逆走する車が後を絶たない。国土交通省によると、高速道での逆走は年200ほど起きており、中には悲惨な犠牲者を出す大事故につながっているケースもある。国や高速道路各社は対策を進めているが、道路警告表示の方法に工夫を凝らすなどさらなる対策強化が不可欠だ。

■多重死亡事故も

4月26日夜、栃木県那須塩原市の東北自動車道上り線。逆走によって複数人が命を起こすという痛ましい多重事故が起きた。

きっかけは、40歳代男性が運転する乗用車が逆走したことだ。逆走車が対向車と正面衝突し、それぞれの車の運転手が死亡。さらに、この事故による渋滞の列に大型トラックが突っ込み、追突された車の同乗者も死亡し、多数の怪我人出た。大型トラックによる二次的な事故は、トラック運転手が前方に注意していれば防げていたはずだ、最初の逆走車の事故はなぜ起きてしまったのか。警察による事故原因の捜査はもちろんだが、国や高速道路各社は、事故原因を詳細に分析・検証し、再発防止に全力を尽くす必要がある。

■標識が見えにくかった可能性も

 警察関係者によると、逆走は現場近くのインターチェンジ(IC)から高速道に入ったが、再び入り直した疑いがあり、出口を間違えた可能性が高いようだ。このICは、信号機のある交差点を右折して本線に合流する構造だが、逆走車は誤って交差点を左折し、逆走につながったとみられている。左折方向には、進入禁止の標識はあったようだが、事故が起きた時間帯は夜間で、標識が運転手に見えにくかった可能性なども取り沙汰されている。

 国や高速道路各社はドライバーに注意喚起するなど、逆走対策は進めているものの、年間200件も発生している現状を踏まえると、対策が不十分だと指摘せざるをえないだろう。

 国や各社は逆走防止に向け、高速道では、光る掲示板で警告するか所を増やしたり、分かりにくい道路の構造を見直したりすることも検討するべきだ。

 逆走は、対向車と正面衝突して重大事故に発展する危険性が高く、ドライバーの意識改革も重要だ。万が一、誤って逆走してしまった場合、路肩などに止めて車から安全な場所に出て110番するなどの対応が大切になる。

逆走してしまったとしても、逆走行為それだけで罪に問われるわけでもないのだから、緊急時の適切な判断が人命を救うことを肝に銘じるべきだろう。

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