社会•事件 暴力団組員が初めて1万人割れ トクリュウに流出か
暴力団組員が初めて1万人割れ トクリュウに流出か
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2025/05/11

 全国の暴力団に所属する構成員(組員)は2024年末時点で9900人(前年比500人減)となり、初めて1万人を割り込んだことが警察庁のまとめでわかった。暴力団組員の減少は21年連続。暴力団に所属していないが、組員らと協力関係にある「準構成員」も8900人(前年比1100人減)で、構成員と同様に初めて1万人割れとなった。警察による取締強化や、社会的に暴力団排除の取り組みが進んでいることが影響しているとみられている。

 暴力団組員の統計は1958年からあり、ピークは63年の10万2600人。そこから徐々に減少し、80年代から90年代初めのバブル経済期は増加傾向にあったが、92年に暴力団対策法が施行されたことで減少が一気に進み、2016年には2万人を割っていた。  

暴力団組員だと、金融機関で口座を開設できなかったり、賃貸物件を借りられなかったり、ゴルフ施設を利用できなかったり……対策法施行をきっかけに様々な分野でルールが厳格化。社会全体で暴力団排除の動きが活発化した影響が大きいようだ。

 2024年の組員について団体別の勢力でみると、山口組(本部=神戸市)が約3300人で最大。住吉会(本部・東京都新宿区)が約2100人、稲川会(本部・東京都港区)が約1600人と続いた。

 暴力団組員の年代別では、50歳代が31・9%と最も高く、40歳代が23・4%、60歳代が14・9%と続く一方で、20歳代は5・9%と少なかった。若者が減り、高齢化の進行が顕著となっている。

暴力団勢力が減少する中、明確な組織形態を持たないものの犯罪組織と密接な関係がある「準暴力団」や、SNSでつながってメンバーが流動的な「匿名・流動型犯罪グループ(通称・トクリュウ)」による犯罪が目立つようになっており、ある警察関係者は「楽して金もうけをするため、特殊詐欺などの違法行為に走る若者は、上下関係に厳しい暴力団ではなくトクリュウなどに流れている可能性が高い」と指摘している。

一方で、暴力団組員でありながらトクリュウの中核メンバーというケースも確認されており、暴力団とトクリュウが連携した犯罪も少なくない。警察による暴力団やトクリュウの摘発はもちろん、監視態勢の強化が求められる。

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