2025/05/01
今年に入っては新NISAブームの恩恵もなく、かと言って世間を騒然とさせているトランプ・ストームの悪影響もなく、ただただ低迷しているのがオリエンタルランドの株価だ。年初来だと年初の3500円台前後だったのが、ここ3カ月近くは3100円辺りが定位置で、2~3年のスパンで見れば、23年下半期に5000円台だったものが順調な右肩下がりで、きれいに上がっては下がった山型のチャートがSNSで、「完全にシンデレラ城」状態などと揶揄されている。
「会社の数字」は、やはりシンデレラ城のごとく、目を見張るものだ。4月28日にあった通期決算で、売上、最終益は過去最高。24年6月に開業した新エリアの「ファンタジースプリングス」が当たって。宿泊客が増えたことが貢献したとしている。今年度の決算では人件費の高騰などがマイナスに響くとのことだが、28年中に就航予定の「ディズニークルーズ」では、将来的に2隻を就航させる目標もあって、昨年度6793億円の売上を、35年度には1兆円まで引き上げるという野心も覗かせた。
だが同時に冴えない株価によほど焦っているのだろうか、かなりの悪手も同時に繰り出してしまった。9月30日の基準日時点で100株以上を保有する株主に、ワンデーパスを配布する株主優待を導入したからだ。
「同社は優待導入の理由を65周年の感謝としていますが、もっと区切りの良い60周年での株主優待を行っていないので、株価対策の意図は明らか。近年はこれから迎える夏の猛暑で客足が落ちるのは明らかですし、仮にこれで株価が上がったとしても、権利日翌日には派手に売り浴びせられる可能性は大。そもそもこういった近視眼的な施策を打ち出す段階で、投資家は今後の業績見通しでの不安を見て取るでしょう」(経済部記者)
もともとあまり株主を大事にしていなかった
また同社の株価が揮わない理由は、それこそ株主対策での別の理由にあるわけで、そういう意味でもチグハグだ。
「23年4月には、ほかならぬワンデーパスの株主優待で条件が厳しくなり、それまでもらえていた枚数が少なくなり、保有期間の要件も引き上げられました。また同社の筆頭株主は、22。15%を保有する京成電鉄ですが、このところ京成電鉄の株主の英・投資ファンドのパリサー・キャピタルがオリエンタルランド株の放出を要求していたため、現在は約19%の保有になっています。パリサーは更なる放出を要求するものと見られ、売り圧力が潜在的にあり続けるわけですから、ホルダーには常に気がかりが存在することになります」(同)
その他、近年の入園料の高額化、少子化、円高でのインバウンド需要減、1%にもならない配当の低さなど、マイナス要因は枚挙にいとまがない。
とは言え、「ディズニー」ブランドは唯一無二で、圧倒的な強さを持つ。もっとじっくり腰を据えた資本政策をすべきなのではないだろうか。
TIMES
政治•経済 社会•事件




