2025/11/17
福島師のダメ出し
心臓に小さな鞴(ふいご)の音やまず初めて覚えた肉体の恐怖
毎週月曜日に更新される本欄の締め切りは、前の週の金曜の夜だ。いままさに締め切りの金曜夜。実は今日の午後、NHKカルチャー青山教室の「福島泰樹の実作短歌入門」の講座があって、上掲歌を連作7作の最後に置いて提出した。
最後にしたのは、出来立てのほやほや、私の最新作だったからだ。
数日前、午前中から咳が止まらず、熱はないのだが、苦しくてたまらない。事務所にあった市販の風邪薬を飲んだら症状が収まったので、夕食後にも服用して就寝。午前2時、この時間に起きてしまうのは年取ってからは時々あるが、目が覚めたら息が苦しい。呼吸が浅くて肺に空気が足りない感じ。上半身を起こして、ラジオ体操のように両手を上にあげて深呼吸。胸がゼーゼーいって苦しい。この時思った。この苦しさ、この不随意は死に通じる苦しさだ。これがエスカレートしていけば、その先には死がある。こんな感覚、七十余年の人生で初めてだった。ちょっとした恐怖だった。
思い余って、市販の風邪薬を飲んだら、なんと2分もたたないうちにウソのように症状がスーッと消えた。翌朝、病院へ行ったが、聴診器やレントゲンにも何も異常がなく、自分自身としても咳が時々は出るが、前日感じた苦しさはなかった。
話を短歌に戻すと、この歌、他の数人の受講生からはおおむね好評だった。「わかる」という共感が多かった。
しかし、福島泰樹師からは、鋭いダメ出しがあった。その内容は、既に紙幅が尽きたので次週に。(姑息な引っ張り、ご容赦)。
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