連載•小説 大阪ロマンボーズ その12 大阪ロマンボーイズが大阪で見たロマン②
大阪ロマンボーズ その12 大阪ロマンボーイズが大阪で見たロマン②
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2025/12/03

音楽コンテストの近畿大会の決勝は大阪厚生年金会館中ホールで開催された。当日の昼間にリハーサルが行われ、夜に本番があった。我々も正午には会場入りしてスタンバイをしていた。司会は漫才コンビのハイヒールリンゴモモコのお二人だった。ゲストは〝ROMANTICが止まらない″で一世を風靡したCCBである。ワクチンか、はたまた英国のテレビ局のような名前だ。CCBは実際には既に解散しており、元メンバーがCCB名義で活動していたようだ。決勝には10組が参加していたが俺たちの出番は3番目だった。楽屋は大部屋だったのだがなんとなく空虚で居心地が悪い。ふと周りを見渡すと藤原さんがいない。嫌な予感がした。パチンコに行ってしまったのだろうか。今日ばかりはとちられては困る。更衣室や会場内などあちらこちらを探して回るが藤原さんは見つからない。もうすぐ、俺たちのリハの番がやってくる。もしかしてバックレたのかもと諦めかけていたら、そこに藤原さんが戻ってきた。そして、藤原さんの顔が赤ら顔になっていた。

「あれ~、藤原さん、飲んじゃったんすか」

「透明のやつを飲んだってん」

「え~、怒られませんか」

「なんで怒られるねん、逆に褒められるやろ」

「なんで褒められるんすか」

「このステージの為にガソリン補給をしてきたんやから褒められて当然やろ」

「ガソリンって酒ですやん、鼻が赤いですやん、バレバレですやん」

「気合十分っちゅうことや」

「こんちゃんも何か言ってくれよ」

「大丈夫、大丈夫、心配いりませんよ」

「なんで大丈夫なんよ」

「だって、僕も飲んでいますから」

「お前もかい!」

藤原さんは日本酒を、こんちゃんはウィスキーを補給していたようだ。俺も飲みたくなったが歯を食いしばって我慢した。リハーサルは難なく終わった。藤原さんもこんちゃんも程よく酔っぱらっている分、力が抜けていて良い塩梅だった。(つづく、坂本雅彦)

 

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