2026年NHK大河ドラマの主人公・豊臣秀長が貫いた「No.2の美学」
連載•小説
2026/01/01
2026年1月放映開始のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主人公・豊臣秀長は、3歳年上の兄・秀吉の天下取りをその裏で支えた№2である。
眩しい光を放つ秀吉の陰に隠れた存在だったが、作家の堺屋太一の歴史小説『豊臣秀長 ある補佐役の生涯』(1985年)が、その存在を一般にも知らしめたと言っていい。。
自己主張とは無縁で、あくまで陰に徹して主君・秀吉を立て、時に秀吉に匹敵する戦功を上げながら、手柄はすべて秀吉に帰して恬淡としている――そんなNo.2の美学を生涯貫いた人物像は、本書で確立したと言ってよい。
寡黙で地味な人柄ゆえに残っているエピソードは決して多くないが、最も知られているのは、相談事のために秀吉に面会に来た豊後国のキリシタン大名・大友宗麟に、秀長本人が「公儀のことは私、秀長に、内々のことは千利休にご相談ください」と伝えた、という一件であろう。
諸大名たちが秀吉に相談事を持ち込む際は、政治・軍事など公のことは秀長、私的な相談も含むデリケートな事柄は秀吉の茶頭(さとう)である千利休に相談せよ、ということだ。利休については後に触れるが、兄・秀吉からの信頼の深さが伺える。(つづく)
(西川修一)
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