政治•経済 高市早苗首相の台湾有事発言で中国問題が深刻化(4)
高市早苗首相の台湾有事発言で中国問題が深刻化(4)
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2025/12/20

 前回まで高市早苗首相の台湾有事発言が原因となって中国との軍事的緊張関係の高まりと戦争危機への突入について語ってきた。さらに軍産複合体の圧力のもと防衛費増強と核抑止論の台頭することを指摘。そして、今回は日本がなぜ台湾有事に深入りをしようとするのか、その歴史的背景を見ていくことにする。

台湾は今でこそ中国の一部とみなされているが、もともと先住民が平和に暮らしていた美しい島だった。そんな台湾を発見したのはポルトガル人だ。1544年、西太平洋を航行中、台湾を発見し、フォルモッサ(美麗島・うるわしの島)と名付けている。台湾には少数の漢族系の移民の他、マレー、ポリネシア系の人々が住んでいた。次に介入してきたのが、オランダである。オランダは、1596年に植民地を経営するための会社である「東インド会社」を設立。中国や日本との貿易のための中継基地としての台湾を支配した。1644年明朝が滅亡した後、満州族の王朝である清が進出。さらに1894年、清国との戦争で勝利した日本には下関条約を締結。台湾を割譲し、統治していく。交通・金融などの主要インフラ整備し、教育は日本語で行った。台湾に貢献した面もあるが、抗日運動が起こっている。1930年の霧社事件ではなどである。日頃からの差別待遇や強制労働に不満を持っていたセデック族が立ち上がり、132名の日本人が惨殺されている。50年続いた日本統治は第二次世界大戦での敗戦により終わりを迎えた。その後中国共産党との闘争に敗北した蒋介石率いる国民党が、米軍の全面的な支援を受けての台湾を占領し、中華民国となる。当初正式な中国と認定されていたが、1971年、国連の代表が中華人民共和国となり、主導権が中国共産党に移行。政治的にはいがみ合いながら、経済的には互いに結びついている。その複雑な関係を次回説明していきたい(早見慶子)

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