政治•経済 高市早苗氏が首相になれば日韓関係に及ぼす影響:歴史認識をめぐる亀裂の懸念
高市早苗氏が首相になれば日韓関係に及ぼす影響:歴史認識をめぐる亀裂の懸念
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2025/09/27

2025年9月、自民党の有力政治家である高市早苗氏が新首相に就任すれば、日韓関係に微妙な影響が及ぶことは避けられないだろう。特に、歴史認識をめぐる亀裂が再び表面化する懸念が指摘されている。
高市氏は保守色の強い政治家として知られ、過去には靖国神社参拝や歴史教科書の記述に関する発言などで注目を集めてきた。こうした姿勢は、韓国側から見れば「歴史問題での譲歩の余地が乏しい」と受け止められやすい。韓国社会では依然として慰安婦問題や徴用工問題に対する不信感があり、高市氏の就任が象徴的に「日本の右傾化」と解釈されれば、韓国国内の対日世論が硬化する可能性がある。実際、2023年の日韓首脳会談で進展した関係改善の機運も、歴史問題の再燃で後退しかねない。

一方、経済や安全保障の分野では両国の協力の必要性は高まっている。北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の海洋進出、米国の同盟国としての連携など、日韓が共有する課題は多い。近年、日韓は半導体サプライチェーンやインド太平洋戦略での協力を強化してきたが、高市氏の強硬なイメージが韓国の対日感情を冷やせば、これらの協力に影を落とす恐れがある。したがって、両国政府が現実的な協力路線を維持する努力を続ける限り、全面的な関係悪化は避けられる可能性もある。しかし、歴史問題が政治的に利用されれば、協力基盤が脆弱化しかねない。

高市政権が発足すれば、初期の外交メッセージが極めて重要になるだろう。韓国への挑発的な姿勢を前面に出せば関係は硬直化し、逆に経済・安全保障の協力を強調しつつ歴史認識での柔軟さを示せば、一定の安定が維持される余地もある。高市氏が過去に示したタカ派的な発言を抑え、実務的な対話に重点を置くかどうかが注目される。たとえば、韓国の李在明政権が推進する「未来志向の日韓関係」を尊重する姿勢を示せば、関係改善の余地は広がるだろう。

要するに、高市氏の首相就任は日韓関係において「リスクと可能性の両面」を持つ。だが、歴史認識をめぐる溝が深いだけに、些細な言動が両国世論を刺激し、外交の足かせとなる懸念は依然として大きい。特に、ソーシャルメディア時代においては、両国民の感情的な反応が瞬時に増幅され、外交交渉に影響を及ぼす可能性が高い。日本外交がバランス感覚を保ち、感情的な対立を避けつつ、戦略的な協力を優先できるかどうかが、日韓関係の行方を左右するだろう

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