政治•経済 台湾有事による韓国への影響
台湾有事による韓国への影響
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2026/01/02

米国防総省が2025年12月23日に公表した中国の軍事力に関する最新の年次報告書は、国際社会に大きな衝撃を与えた。この報告書の中で米国政府は、中国が2027年までに台湾侵攻を成功させるための軍事能力を確保すべく、着実な進展を遂げていると強い警戒感を示したのである。これまでも「2027年有事」の可能性は議論されてきたが、米当局が最新の動向を踏まえて改めてこの時期を明示した意義は極めて重い。

この情勢に対し、隣国である韓国もまた、かつてない緊張感を持って向き合わざるを得ない状況にある。韓国にとって台湾有事は決して「対岸の火事」ではなく、自国の国家存亡に関わる重大な多層的リスクを孕んでいるからだ。まず安全保障面では、台湾海峡で戦火が開かれれば、米軍の戦力がそちらへ割かれる隙を突き、北朝鮮が朝鮮半島での挑発や武力行使に及ぶ「同時有事」の懸念が現実味を帯びる。在韓米軍の「戦略的柔軟性」に基づき、約2万8500人の兵力の一部が台湾戦線へ転用される可能性は、韓国国内で深刻な安保の空白への不安を引き起こしている。 

さらに、有事の際の経済的打撃は「国家破綻」レベルにまで及びかねない。ブルームバーグ経済研究所の試算によれば、全面的な武力衝突が起きた場合、韓国のGDPは23%くらい減少すると予測されている。これは当事者である台湾を除けば、世界で最も深刻な被害を受けることを意味する。韓国海軍の分析でも、シーレーンの封鎖によって多大な損失が発生するとされており、輸出入の9割以上を海上輸送に頼る韓国にとって、台湾海峡の封鎖は即座に経済の心肺停止を招く事態に他ならない。

この経済的損失が他国より突出している理由は、韓国が世界で最も「台湾海峡の安定」に依存した産業構造を持っているためだ。特に半導体分野では、韓国のサムスン電子と台湾のTSMCはライバル関係にある一方で、製造装置や原材料、パッケージング工程において複雑かつ密接なサプライチェーンを築いている。台湾が戦域となれば、これらの中間財の供給が途絶し、韓国の主力輸出製品である電子機器や自動車の生産ラインは瞬時に停止する。

加えて、エネルギー供給網の脆弱性も致命的である。韓国が輸入する原油や液化天然ガス(LNG)のほぼ全量が、台湾海峡周辺を通過する。有事の際、中国がこの海域を「内海」として宣言し、航行制限を課した場合、韓国は代替ルートの確保が困難な地理的条件にある。このように、2027年という節目は、韓国にとって軍事的な脅威のみならず、エネルギーと先端技術の供給網という「国家の生命線」が断たれる極限のシナリオを突きつけているのである。2027年に向けたカウントダウンは、韓国という国家そのもののレジリエンス(回復力)が試される歴史的な試練となろう。

(ジョワキン)

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