2025/07/09
梅雨を置き去りにして連日の猛暑が続いている。コンクリートジャングルの東京では地
面からの照り返しもあり体感温度は40℃近くに及ぶこともある。そんな猛暑の真只中、参
議院選挙の東京選挙区でも熾烈な選挙戦が繰り広げられている。7議席をめぐり32人が立
候補しているが、主要候補と言えるのは、自民党の鈴木大地氏と武見敬三氏、立憲民主党
の塩村文夏氏と奥村政佳氏、国民民主党の牛田茉友氏と奥村祥大氏、公明党の川村雄大氏
、共産党の吉良佳子氏、日本維新の会の音喜多駿氏、参政党のさや氏の10人と言って良い
だろう。
さて、候補者をよくよく見てみると奥村氏が二人いる。「奥村」という姓は決して珍し
くはないことから偶然だと考えるのが妥当だろう。しかし、二人の奥村氏が同一選挙区で
立候補しているのには隠された理由があった。奥村政佳氏は立憲民主党の公認、奥村祥大
氏は国民民主党の公認、この二人の奥村氏を繋ぐ共通項は日本最大の労働組合組織の連合
の推薦を受けているということである。
連合はかねてより民主党を支持してきたが、民主党が解党し、立憲民主党と国民民主党
に分かれて以降も両党の支持を続けてきた。2019年の参院選は野党が各選挙区で候補者調
整を行い統一候補として共闘した。よって、立憲民主党と国民民主党の候補者同士が同一
選挙区で立候補することは無かった。ところが今回の参院選では野党共闘の為の統一候補
の公認の調整は行われていない。そこで両党間で悩ましい問題となっているのが連合の推
薦である。連合は立憲民主党の候補も国民民主党の候補も推薦はするものの連合の組合員
それぞれが持つ票は一人一票。二人の候補に対して上手に半分づつの組合員の投票を誘導
することは至難である。
連合幹部と政党幹部が協議して思いついたのが票の按分作戦である。連合組合員に選挙
区の投票時は「奥村」とだけ書くように要請する。比例代表には「民主党」とだけ書くよ
うに伝える。そうすることによって「奥村」として投じられた票は立憲民主党の奥村政佳
氏と国民民主党の奥村祥大氏とそれぞれ按分されることになる。比例代表でも「民主党」
と書かれた票は立憲民主党と国民民主党で按分される。どちらとも判別のつかない「奥村
」票と「民主党」票とすることで連合は立憲民主党にも国民民主党にも引き続き強い影響
力を保持できる。このような稚拙な理由で擁立された二人の奥村氏の政治家としてのモチ
ベーションや素養は大丈夫なのだろうか。特に国民民主党の奥村祥大氏は立憲民主党より
も後から公認が決定されたという。要するに姓が「奥村」だからという理由で候補者とな
ったのは国民民主党の奥村祥大氏である。国民民主党の奥村祥大氏は昨年の衆院選におい
ても公認されて立候補した経験がある。とはいえ今回の擁立の理由が「奥村姓であること
」だったとすればその心境や如何に。連合と立憲民主党と国民民主党のふざけた選挙対策
を鑑みると未だ民主党の悪夢は拭いされない。
(※画像は奥村両氏のHPより)
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