政治•経済 参議院議員斎藤健一郎氏のN国党離党会見にみる欺瞞
参議院議員斎藤健一郎氏のN国党離党会見にみる欺瞞
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2025/11/23

11月17日、参議院議員の斎藤健一郎氏がNHKから国民を守る党(旧NHK党、略称N国党)を離党した。これでN国党所属の国会議員が遂にいなくなった。選挙で議席獲得に及ばなかったのは致し方ない。しかし、一人しかいないN国党所属議員が党首不在(逮捕拘留中)の中、独断で離党を決めたことは釈然としないし、何か隠していることがあるのではと疑念を抱く。

斎藤健一郎氏は離党会見の中で「党首の立花孝志氏が元兵庫県議に対する名誉毀損容疑で兵庫県警に逮捕された事件を受け、検討していた党首解任案が外部流出し、党に混乱が生じた責任を取る」と説明した。党首解任案を提起していたのは斎藤健一郎氏本人である。立花孝志氏の長期の拘留が予想され、党の活動に支障をきたし停滞することを危惧しての対応だという。

斎藤健一郎氏の上記の説明を受けて腑に落ちるわけがない。斎藤健一郎氏は党役員である川崎貴浩弁護士とともに立花孝志氏の解任を企てたが幹事長の浜田聡氏や古参のスタッフであり斎藤氏の公設秘書も容易に迎合しない。14日の党会見で齊藤健一郎氏が離席後に浜田聡氏が党役員会で党首解任案が協議されていることを明らかにし、たとえ立花孝志氏が解任されても自身が党首に立候補することはないと明言した。このことから党首解任案を唱えているのが斎藤健一郎氏であることが容易に察することができる。斎藤健一郎氏は浜田聡氏の発言で党支持者や立花孝志氏の支持者から幾許かの批判を受けたのだろう、浜田聡氏の発言を「漏洩」と表現し、その責任をとってN国党を離党すると言い出した。斎藤健一郎氏は意味不明なロジックを使って言い包めようとしているが、要するに浜田聡氏に自分の謀略をばらされた腹いせに離党理由を浜田聡氏に対して悪意を持って「漏洩」という言葉を使用し責任転嫁しただけのこと。

齊藤健一郎氏がこのような稚拙な主張で離党を強行したのには日本保守党を離党した河村たかし衆議院議員の新党設立計画と無関係ではないだろう。斎藤健一郎氏は比例代表での繰上当選であるから新党以外の他の政党に移籍することはできない。日本保守党かチームみらい、河村たかし新党しか今のところ政党に属することができない。2028年に任期満了となる斎藤健一郎氏にとってN国党での再選は相当厳しいことは先の参院選で驚異的な得票をした浜田聡氏ですら落選したことから一目瞭然だ。もし河村たかし氏の新党に参加するには政党交付金の兼ね合いもありタイムリミットが迫っている。

斎藤健一郎氏は自身が党首となり、他党との合流を目指したが浜田聡氏に阻まれてしまったというのが本質ではないだろうか。齊藤健一郎氏がN国党の党首になったところで立花孝志氏の不在を補完することなど到底できない。立花孝志氏のYouTubeチャンネルの登録者は75万人、浜田聡氏は31.5万人に対して斎藤健一郎氏は僅か3.4万人に過ぎない。SNSでの発信をケイパビリティとしてきたN国党にとって齊藤健一郎氏が党首に就任することは相応しいとは到底思えない。斎藤健一郎氏は主張とは裏腹に党首交代が更なる活動と支持の停滞を招く可能性が高い。

結論、齊藤健一郎氏の詭弁による茶番劇「ダ、サい逃、亡」を観せられた気分である。N国党は活動が細りつつも立花孝志氏の復活を待つしかないのかもしれない。言いたいことは他にも沢山あるが長くなるので諦める。心機一転しよう。

(坂本 雅彦)

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