日本は「アクティビスト天国」と呼ばれている。25年の株主総会で、株主提案を受けた会社113社のうち、アクティビストによる提案を受けたのが52社とほぼ半数。かつての総会屋のように株主総会を席巻し、結果、日本市場でのファンドのリターンは世界平均の1.7倍なのだとか。天国と呼ばれる所以だ。 その中でも特に気を吐いているのが、香港系のオアシス・マネジメント・カンパニー。25年12月にはには強豪犇めくドラッグストア業界で、売上高2兆円超という〝巨艦〟ウェルシア=ツルハ連合が生まれたが、影の主役はオアシスで、同族経営のツルハに対し、経営改善を迫っていた。 そんなオアシスの動きがこのところかまびすしい。3月30日にはKADOKAWA株を買い増して11.85%までを保有していることが明らかになり、その前の3月11日には、ニデックの6.74%を取得していたことも明らかになっていた。 「KADOKWAは25年1月には第三者割当増資を引き受ける形で、ソニーGが議決権の10%を保有する筆頭株主になったばかり。そんなソニーを抜いて筆頭株主に躍り出てしまいました。もちろんニデックは粉飾決算問題で、創業者でカリスマの永守重信氏が会社を去らざるを得なくなり、会社の命運が揺れている最中。最終的な目的がどこにあるのかは分かりませんが、火事場泥棒的に出現した感があり、狙い目があこぎ」(経済部記者) 保有株も買い増し、早くも戦闘モードに KADOKAWAはといえば、東京オリパラ汚職で元会長の角川歴彦氏が捕まり、24年には大規模なサイバー攻撃に見舞われた。ニデックの粉飾問題は、言うに及ばないだろう。 その他でも、もともと保有していたカカクコムと花王でも筆頭株主に躍り出ているが、花王に関しては、臨時株主の開催を要求。これを受けた花王は、4月30日の開催を決めたが、オアシスが主張する「環境破壊」、「人権侵害」については、「リスク管理体制や内部統制は適切に機能している」と反論。早くも対立の色が鮮明になっている。 フジメディアHDと旧村上ファンドの対立も、旧村上側はフジの不動産事業を3500億円で買い取る意向を示すなど、まだまだ事態は収束していない。今年度もアクティビストが世間を騒がせそうだ。 (猫間滋)