2025/12/13
東京・赤坂の雑居ビルで、音楽ライブに出演予定だった40歳代の女性が男に刃物で刺された事件で、警視庁に逮捕されたのは、陸上自衛隊朝霞駐屯地所属の43歳の2等陸曹だった。2等陸曹とは?と聞かれて「旧日本陸軍の軍曹に相当する」と答えられる人は稀だろう。
日本政府が、自衛官の階級名を国際標準に合わせて変更することを検討している。統合幕僚長や陸海空幕僚長は将から「大将」、1佐が「大佐」、1尉が「大尉」などだ。
戦後の自衛隊は「日本軍色」を一掃するため階級名を捨てたが、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増し、米軍や欧州国との共同訓練などで、連携強化が必須となった現在、意思疎通において階級も合わせることが必要になってきた。
階級名変更に伴い、普通科が本来の「歩兵科」にといった名称の見直しも検討される見込みという。
だが自衛隊は依然国際標準とは程遠い存在である。海上自衛隊出身で中国の軍事問題に詳しく、軍事ジャーナリストでもある某氏は、日本と他国との戦闘に対する認識の違いを痛感したことがあるという。
駐中国大使館の防衛駐在官を務めた当時、中国側の設定でヘリ部隊の見学に行ったが、その際、中国側の操縦士は整備兵と同じような地味な紺色のフライトスーツだった。当時、海自のヘリ操縦士のそれは全てオレンジ色だった。
オレンジ色の軍服を見た米軍からは「お前たちは死にたいのか」と笑われたという。つまり、そんな目立つスーツだと敵から狙撃されることが請け合いだという意味だ。
一方、自衛隊の感覚は救助する際にすぐに発見されやすいようにという認識からのオレンジ色だった。現在の海自ヘリのフライトスーツは迷彩色に変更されている。
これはほんの一例にすぎないが、「自衛隊は軍ではない」ことを証明する逸話である。(梛野順三)
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