国境の守りと空白の地:外国人による土地取得と離島国有化の急務
2026/03/31
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プロスポーツの中で最もコンプライアンス対策に厳しいと評判高いプロ野球界で、大不祥事が発覚した。オリックス・バッファローズが2月21日、山岡泰輔投手が違法なオンラインカジノサイトを利用していたとして、当面の間の活動自粛を公表したのだ。 球界では、2003年に暴力団らを球界から追放する「暴力団等排除宣言」を国内のプロスポーツで初めて実施。暴排対策協議会を定期的に開催し、反社勢力を球場に入場させない取り組みや、選手らへのコンプライアンス研修を重ねてきており、山本投手の問題は、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)や12球団の関係者らに大きな衝撃を与えている。 オリックスの発表などによると、山本投手は海外でカジノライセンスを取得しているサイトが運営するポーカーゲームの大会に参加していた。本人は「違法性の認識はなかった」と釈明しているという。ただ、山本投手は2017年にドラフト1位でオリックススに入団後、パ・リーグ3連覇に貢献するなど活躍してきた球団の顔ともいえる選手だけに、故意か過失かはともかく違法行為に関与していたという重い事実に、ショックを受けているファンも多いことだろう。 ▼プロ野球界は2003年に「暴力団排除宣言」 プロスポーツでは初の取り組み プロ野球界でコンプライアンス意識が高まってきた背景にあるのが、暴力団のプロ野球への介入とされる。1992年に暴力団対策法が施行されて以来、警察の取締も厳格化されていく中で、暴力団が資金源を獲得する矛先として、新たに球界に目星をつけるようになったのだ。 このため、球場職員や警備員らが脅すなどし、球場の外野席を大量に占拠した上でチケットを転売する「ダフ屋」行為に及ぶ暴力団らが横行。しびれを切らした球界は、読売巨人軍を中心に暴力団排除に向けた機運を高めていき、暴力団等排除対策協議会を設立、2003年の暴排宣言に至ったのだ。 NPB関係者によると、暴排宣言をきっかけに厳密に運用されるようになった「試合観戦契約約款」を根拠に、各球団は近年、「ダフ屋行為」「周囲の迷惑になる行為」「物をスタンドから投げ入れる」など約款上の違反行為に及んだ客については、容赦なく球場から退場させ、その後も入場を認めない厳しい「出禁」処分が取られてきた。 選手についても、入団時はもちろん、定期的にコンプライアンス研修を実施し、違法行為や反社勢力と接点を持たせないような取り組みが進められているのが現状だ。 球界全体で長年にわたりコンプライアンスが重視され、健全化に向けた厳格な取り組みも進む中、山本投手の問題はオリックス1球団のみならず、球界全体にとっても大きな痛手になったのは間違いないだろう。 NPBは12球団に対し、改めて選手やスタッフらにオンラインカジノの利用が違法行為にあたることの周知徹底を図るよう求めたが、あるNPB関係者は「プロサッカー選手が広告塔を務めていた海外のオンラインカジノもあり、本当に合法と思って手を染めた人は少なくないのではないか」と指摘。その上で、「山本投手以外にもオンラインカジノを利用したという野球選手が今後新たに出てくる気もする……。球界は一体どうなってしまうのか」と懸念を示している。 オンラインカジノで大事な自身の選手生命を終わらせるのか――。各選手の自覚が問われる。
2025.02.25
ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ米大統領からの根拠の薄い批判に反論し、自らの立場を守るため行動を起こしました。ゼレンスキー氏は「ウクライナに平和が訪れるなら辞任する準備がある」と23日の記者会見で語り、独裁者と呼ばれるイメージを払拭しようとしています。ただし、その条件として、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟し、安全保障を得ることを求めています。 一方で、トランプ氏はウクライナに対し、国の資源の半分をアメリカに渡す協定を提案しましたが、ゼレンスキー氏は「未来のウクライナ国民に大きな負担をかけることはできない」と強く反対しました。 この対立の中でゼレンスキー氏は、ウクライナの平和と独立を守るため、欧州諸国との連携を強化しようとしています。24日には30カ国以上が参加する支援会議を開く予定です。
2025.02.24
ミャンマーの軍事政権トップ、ミンアウンフライン国軍総司令官は2月22日、タイのマーリット外相と首都ネピドーで会談しました。この会談では、両国の国境付近で活動する詐欺集団を取り締まるための協力強化が話し合われました。特に、ミャンマー東部ミャワディ周辺では、外国人が詐欺行為を強要される事件が多発しており、日本人の少年も被害に遭いました。軍政はこの地域で多数の外国人を拘束し、不法入国者の送還を進めています。 ミャンマーでは2021年のクーデター以降、国内の混乱が続き、国境付近には少数民族の武装勢力が支配する地域が広がっています。これらの地域では詐欺や麻薬の密輸が横行し、近隣国にも影響を与えています。中国とタイはミャンマー軍政と協力し、こうした犯罪組織の取り締まりを強化しています。ミャンマー軍政は、中国やタイと連携し、国際的な問題解決に取り組む姿勢を強調しています。
2024年に自殺した全国の小中高生が527人(暫定値)に上り、過去最多になった。厚生労働省が警察庁のまとめたデータを分析し、数値などを公表した。子どもの自殺者数は、新型コロナ禍で急増後、高止まりが続いており、国や自治体の対策強化が求められる。ただ、自殺原因が不詳のケースも多く、家庭や学校などで子どもの悩みを吸い上げる難しさが浮き彫りになった形ともいえ、関係者は頭を悩ませている。 小中高生の自殺者数は以前、300人台だったが、新型コロナ禍が始まった2020年に499人に急増。その後も500人前後で推移し、危機的な状況になっている。 2024年に自殺した527人の内訳は、小学生15人、中学生163人、高校生349人。男女別では、男子が239人、女子が288人だった。原因・動機については、学業不振、入試や進路に関する悩みなどが確認されているが、不詳のケースも多い。 ▼国は関係省庁連絡会議で対策 コロナ禍での急増を受けた政府は2023年、関係省庁連絡会議を発足させ、子どもの自殺対策強化に向けた緊急プランをまとめた。1人1台配備されている学習用端末などを活用して自殺リスクの早期把握に取り組んだり、精神科医ら専門家で作る対応チームの設置を自治体に求めたりしている。 民間でも、NPO法人などが子どもの相談窓口となり、チャットやライン、電話で子どもの悩みに寄り添っている。 一方、大人も含めた全体の自殺者数は2024年、前年から1569人減の2万268人となり、1978年の統計開始以降、2番目に少ない水準だった。少子化が急速に進んでいるにもかかわらず、子どもの自殺が際立って歯止めがかからない現状は、極めて深刻だ。 ▼未遂歴も 子どもの自殺者の中には、自殺未遂歴があるケースも多数確認されており、いかに未遂やその前段階で周囲が悩みに気付いてあげられるのか、気付いた後にどう寄り添って予防につなげられるのかが課題となっている。 子どもの相談は主に、NPO法人「チャイルドライン支援センター」(東京)が電話(0120・99・7777)やインターネットのチャットで受け付けている。このほか、電話相談は「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570・064・556)もあり、国などは窓口への相談を呼びかけている。 自ら命を絶つ自殺者は、当然にゼロである方が望ましく、「過去最多」などの報道が飛び交う現実は悲しいものだ。政府や自治体の対策強化に向けた本気度も問われている。
2025.02.24
米国の有名な投資家、ウォーレン・バフェット氏は毎年恒例の「株主への手紙」で、日本の五大商社への投資をさらに増やす意向を示した。これまでは各商社の株式を10%未満に抑えていたが、その上限を緩和することで合意したと発表し、今後持ち株比率が少しずつ増える可能性があると述べた。 バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイは、2019年から伊藤忠商事や三菱商事などへの投資を始め、2024年末時点で約3兆5000億円分の株式を保有している。同氏は日本の商社の経営姿勢や株主への配慮を高く評価しており、長期的な支援を続ける意向を示した。 また、バフェット氏は「良い機会が来るまで待つ」との投資方針を強調。現在、投資先を慎重に選んでおり、資金を多く保持しているが、適切な投資先が見つかれば積極的に資金を活用するとしている。
2025.02.23
医療業界に激震が走っている。青森県八戸市の「みちのく記念病院」で、患者間で起きた殺人事件を隠蔽したとして、元院長ら2人が犯人隠避容疑で青森県警に逮捕されたのだ。殺人事件は2年前に発生したが、元院長らは被害者の死因を「肺炎」などとする虚偽の死亡診断書を作成するなどし、死亡の経緯を隠したとされる。元院長は、病院を運営する医療法人の理事長でもあり、病院や医療法人としてのモラル崩壊、ガバナンスの欠如が明るみになった形ともいえそうだ。 ■殺されたのは73歳の患者 殺人事件は2023年3月12日に起きた。みちのく記念病院に入院していた被害者の男性(当時73歳)が同日深夜、相部屋に入院していた男(すでに殺人罪で懲役17年の有罪判決が確定)から歯ブラシの柄で顔を何度も突き刺され、翌13日午前に死亡が確認された。 当時、現場の看護師らに止血剤の処方などを指示し、患者間殺人を隠そうとしたとされるのが、元院長の石山隆容疑者(61)とその弟の医師・石山哲容疑者(60)だ。青森県警は、当時の診療記録や関係者らの供述を丹念に調べ、事件発生から約2年後の今年2月、両容疑者を犯人隠避容疑での逮捕に踏み切った。 捜査関係者によると、2人とも容疑を全面的に否認しているというが、青森地検が立件に向けてゴーサインを出した事件だけに、起訴されるのはほぼ間違いないだろう。 ■青森地検と青森県警が捜査方針で対立 ただ、気がかりなのが、捜査方針を巡る青森県警と青森地検の対立だ。2年にわたる粘り強い捜査で石山隆容疑者らの逮捕にこぎつけたものの、実は、犯人隠避のほかにも立件すべき「医師法違反容疑」が浮上しているという。だが、地検は医師法違反での立件に後ろ向きといい、ある大手新聞社記者は「検察は、確実に有罪立証できる犯人隠避だけしか事件化しようとしておらず、警察は憤っている」と明かす。 そもそも、瀕死だった被害者の手当は医師の診察なしに看護師だけで行われ、医師による診療を義務づけた「医師法」にも違反しているのは明白だ。さらに同病院では、こうした看護師だけが患者をみるという医師法違反行為が横行していたとされ、青森県警は2023年段階で、医師法違反容疑でも病院の強制捜査(捜索)は実施している。 ただ、青森地検は「医療業界を極力敵に回したくない」などの不可解な理由から、医師法違反での立件に難色を示し、頑なにゴーサインを出さないようだ。 患者に寄り添い、患者を救うのが病院や医師の使命であることは言うまでもない。今回の事件は、その病院で殺人事件が起き、それを隠蔽までしようとしたとされ、極めて悪質だ。 医療法人のトップでもある石山隆容疑者らが、なぜ医療関係者にあるまじき「愚行」に走ったのか。徹底解明に向け、医師法違反容疑でも石山兄弟を再逮捕するなど、捜査機関による厳格な対応が求められる。青森地検は一体どこをみて仕事をしているのか。そう問いかけたくなる。
2025.02.23
不切な取り調べが相次いで発覚した検察が、信頼回復に向けて大きな判断を下した。検察トップの畝本直美検事総長が2月19日、法律で義務付けのない任意の取り調べで録音・録画(可視化)を試行すると表明したのだ。取り調べの可視化が法的に義務化されている検察の独自事件で逮捕・勾留された容疑者などのケースに限らず、可視化の対象を拡大させることで、取り調べの適正化を図る狙いがある。 ▼検事総長が「長官会同」で試行方針表明 「取り調べのあり方に批判を受けていることは、深く憂慮すべきだ。不適正な取り調べで得た供述は、たとえ真実に沿うものだとしても組織の公正さを毀損する」 2月19日午前、東京・霞が関で開催された「検察長官会同」で、畝本総長はこう言及し、任意の取り調べで可視化を試行する方針を明らかにした。 長官会同は、全国の高検検事長と地検検事正らが年数回だけ一斉に集い、法務大臣や次官らも参加する厳格な場だ。法務・検察庁にとっては、最も重要な会議体の一つとされ、参加したある検事正は「不適正な取り調べが批判され、逆境に立たされている状況を打開するため、マスコミも注目する長官会同の場で今後の方針を明らかにしたのだろう」と推測する。 ▼供述誘導疑惑も発覚 検察の取り調べを巡っては、2019年参院選で元法務大臣夫婦が逮捕された大規模買収事件で、東京地検特捜部の検事が任意の取り調べで地元政治家の供述を誘導した疑惑が判明するなど、最高検が不適切と認定するケースが相次いで明るみになっている。 現在は、検察の独自捜査事件で逮捕・勾留された容疑者のほか、殺人など裁判員裁判対象事件で取り調べの全面可視化が法律で義務付けられている。また、法的に義務化の対象になっていない事件でも、逮捕・勾留したケースでは9割超の事件が現場の運用で全面可視化されているのが実情だ。 ただ、逮捕する前段階の任意の取り調べについては、現状では明確なルールがなく、現場の検事の裁量に完全に任されているという。 このため、任意の取り調べについては、容疑者が自白している場面など、検察にとって都合の良い部分のみ可視化されるケースも少なくないとされ、刑事弁護人らを中心に改善を求める声が根強く上がっていた。 検察が任意取り調べでも全面可視化を目指す方針は、当然に歓迎されるべきだろう。ただ、それだけで本当に取り調べの適正化につながるかは不透明だ。取り調べの適正化の実現にあたっては、組織としてのルールや方針に関係なく、容疑者を起訴するという極めて大きな権限をもった検察官それぞれの能力とモラル次第であることは、言うまでもない。
2025.02.23
晩節を汚すとは、まさにこの人のことを言うのだろう。東京都港区で2018年2月、トヨタの「レクサス」を暴走させて男性をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)などの罪で有罪が確定した元東京地検特捜部長・石川達紘氏(85)が車の欠陥が事故原因だとして、トヨタ自動車と販売会社に計5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は2月20日、「車両の欠陥があったとは認められない」として石川氏の請求を棄却した。 ■巨額脱税事件などで活躍 石川氏は検察庁勤務時代、特捜部長や名古屋高検検事長などを歴任。故金丸信元自民党副総裁の巨額脱税事件、ゼネコン汚職事件など数々の事件を手がけてきた敏腕検事とし知られる。検察官時代のラストは、名古屋高検検事長から検察組織ナンバー2である次長検事への昇進の内示を辞退し、弁護士に転身。次々と大企業の顧問を務めるなどしており、検察から弁護士に華麗なる転身をした「ヤメ検」の一人としても有名だ。 石川氏は自身が運転するレクサスで死亡事故を起こしたが、刑事裁判では一貫して車の欠陥などを事故原因として挙げ、無罪を主張。だが、1審東京地裁判決は禁錮3年、執行猶予5年とし、石川氏は最高裁まで争ったが、有罪が確定した。確定判決によると、石川氏はレクサスを路上に止めて降りようとした際、誤って左足でアクセルを踏んで急発進させ、時速100キロメートル超で暴走。当時37歳の男性をはねて死亡させた。 刑事裁判で有罪判決が確定したにもかかわらず、「自己保身」に熱心なのか、石川氏はトヨタなどを相手に損害賠償を求めて提訴。民事裁判の中では、事故時に両足が車外に出ていたなどとして、「アクセルを踏んでいないのに発信した」と主張したが、東京地裁判決で鈴木昭洋裁判長は、両足が車外に出ていたと認めるのは困難だと指摘した上で、「右足が車外に出た状態でも、左足でアクセルペダルを踏むことは可能だった」として、車両の欠陥については否定し、石川氏の主張を退けた。 トヨタのレクサスはもちろん、近年に車の性能上の欠陥が原因で死亡事故が起きたケースなど聞いたこともない。 石川氏は自身の名誉を守りたいがために、責任を車に押しつけようとしているのは明白だ。ただ、その責任転嫁の痛々しい「愚行」が、自身の検察時代や弁護士時代に築いてきた名誉を汚していることに早く気付くべきなのかもしれない。
日銀が本年一月に政策金利を引き上げたことを受け、三月より三菱UFJ銀行をはじめとする三メガバンクおよびゆうちょ銀行は、普通預金金利を従来の二倍にあたる年〇・二%へと引き上げることを決定した。これは二〇〇八年十一月以来、実に十七年ぶりの高水準である。長らく〇・〇〇一%に据え置かれていた普通預金金利は、この一年で二百倍に上昇し、例えば百万円を預けた場合、これまで年間九円(税引き後)に過ぎなかった利息が、今後は約千五百九十四円となる見込みである。 各銀行は顧客獲得のため、高金利を武器に競争を繰り広げている。PayPay銀行は円と米ドルの両方を預け入れた場合、年二%の高金利を提供し、SBI新生銀行は高齢者や若年層に向けて優遇金利を設定している。また、島根銀行はスマートフォン支店において無条件で年〇・五%の金利を提示し、地方銀行として預金流出を防ぐ狙いを見せる。 今後も日銀の利上げが続けば、さらなる普通預金金利の上昇が見込まれるものの、金利競争の激化は銀行経営に負担を与える可能性もある。利用者にとっては預金の利息増加という恩恵が期待できるが、金融機関には慎重な対応が求められよう。
2025.02.22
生成AI(人工知能)の開発競争が激しく進んでいる。中国の新興企業ディープシークが発表した技術は大きな注目を集めたが、すぐにアメリカ企業がその性能を上回った。資金や人材が豊富な企業が依然として有利であるものの、ディープシークが自社の技術を公開したことで、多くの企業や研究者が参入し、競争がさらに激化している。 特に注目されたのは、ディープシークが低コストで高性能なAIを開発できたことだ。従来は大量のデータと強力な計算機が必要だったが、新たな手法によって効率的な開発が可能になった。この技術は、アメリカの大学チームによってわずか30ドルで再現されたとも報じられている。 今後、AIはさらに進化を遂げるだろう。大規模で高性能なAIと、小型でも優秀なAIの両方が開発されると考えられている。まるで「AIのカンブリア爆発」のように、多様なAIが登場し、競争の中から次世代の主役となる技術が生まれる日も近いだろう。












