医療•健康 食べるワクチン・ムコライスは安全なのか?
食べるワクチン・ムコライスは安全なのか?
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2026/01/17

 新型コロナが普通の風邪として扱われるようになり、マスクをしなくても堂々と電車に乗れるようになった現代。自由になったが、感染症がなくなったわけではない。インフルエンザは毎年流行し、コロナもかかる人は後を絶たない。しかし、症状は軽い。入院することなく、家でゆっくりしていれば、自然と治ってしまう。そのため怖い病気ではない。

 「ワクチン接種」が人々の脳裏に定着したのか予防接種を受けるため病院に行く人は増えている。これまでワクチンは注射によるものがほとんどのため、嫌がる人も少なからずいる。特に子供では顕著だ。

そんな中で、注射ではなく、食事のように食べて免疫をつけることに成功すれば、さら利用する人が増えるに違いない。ワクチンを簡単に摂取できるように、食べるワクチンの研究がされている。その名はムコライス。

 ではムコライスとはどんなものなのかをみてみよう。現在東京大学や千葉大学などで研究されている。千葉大学の清野宏卓越教授らによる研究チームが開発中のムコライスは、コレラ、インフルエンザウイルス、RSウイルスを対象としたコメ型経口ワクチンだ。注射ではなく、粉末にしたものを水に溶かして2週間隔で4回投与する(飲む)という。基本的にお米なので、常温で保管できる。冷蔵設備のない発展途上国や電気が途絶えた被災地域などに届けることができるから便利だ。

 注射に比べて経口で取り入れるほうが副作用は少ないだろう。理由は全身に廻る前に消化器官を経由するからだ。ただしmRNAワクチンの一種であることに変わりはない。mRNAワクチンは人間の体内で抗原を作らせてから、免疫を誘導するしくみなので、不活化ワクチンより副作用が出やすい。

 では効果についてであるが、新型コロナの時はワクチン接種をしても感染する人は多かった。という顕著なデータがないまま、ワクチンの利便性をPRすることには疑問がある。利益より安全性のほうを優先させるべきではないだろうか。(早見慶子)

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