社会•事件

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グリーンランドは誰の領土ですか?
グリーンランドは誰の領土ですか?

 ベネズエラのマドゥロ大統領を捕らえたトランプ政権は、デンマーク自治領のグリーンランドにも食指を伸ばしている。 グリーンランドには、中国が外交カードとして利用するレアアースがある。ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb)、ガドリニウム (Gd)など、エレクトロニクス製品や兵器生産に必要不可欠な重希土類が豊富にあるという。  トランプ大統領は、第1期政権の2019年にもグリーンランド領有に意欲を示したが、当時はトランプのジョークと思われ、真面目に相手にされなかった。だが、二期目のトランプ政権が、昨年6月のイランへの爆撃、12月のナイジェリアへの攻撃、1月のベネズエラ大統領の拘束と、ピースメーカーどころか、軍事力行使を躊躇しなくなったことで、笑い事では済まなくなった。   欧州7カ国の首脳は1月6日に「グリーンランドの帰属は、グリーンランドの住民が判断すべきだ」とする共同声明を発表。ロイター通信は8日、アメリカ政府が「住民一人当たり、1万ドル~最大10万㌦(約1500万円)、総額約9千億円の一時金を支払う買収案を協議中」と伝えたが、面積216万km2(日本の5.7倍)の世界最大の島の買収には、安すぎる金額だ。 軍事力をチラつかせて買収を提案するトランプ大統領  グリーンランドのイェンス=フレデリク・ニールセン首相とデンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、13日にコペンハーゲンで共同会見。「米国かデンマークのいずれかを選択しなければならないのなら、我々はデンマークを選ぶ」と述べた。この発言にトランプは、「大きな問題になる。グリーンランドから立ち去れ」と恫喝した。   戦前、アメリカ議会がアジア系移民の全面禁止法案を可決した際、駐米日本大使が「重大なる結果を誘致すべし」との書簡を送ったのを、軍事的威嚇だと米議会が非難し、排日移民法が成立した。トランプの発言は、NATO加盟国のデンマークに対する軍事力による威嚇と言えよう。   ニールセングリーンランド首相(左)「米国よりデンマークを選ぶ」    グリーンランド住民の85%は北米大陸の先住民イヌイット(エスキモー)と同種族のモンゴロイド系だから、日本人と顔立ちが似ている。    アメリカ先住民にチェロキー族という種族がいる。18世紀のチェロキー族は白人入植者と戦ったが、1794年にアメリカ政府との間に休戦条約を結び、白人の文明を受け入れて「文明化五部族」と呼ばれた。  だが、彼らの居住地(ジョージア州)で金鉱が発見されると、アンドリュー・ジャクソン大統領は休戦協定を破棄して「セミノール戦争」が勃発。チェロキー族は、不毛の地とされたオクラホマのインディアン準州に強制移住させられた。(涙の旅路:Trail of Tears)   オクラホマに強制移住させられるチェロキー族   だが、そこも安住の地ではなかった。石油が発見されると、1889年4月22日にアメリカ政府は白人入植者にオクラホマへの入植を解禁し、早い者勝ちで入植者が殺到したのだ。 一斉にオクラホマへ雪崩れ込む入植者の大群    こうした歴史があるから、グリーンランドの住民が、アメリカの支配を歓迎するとは考えにくい。住民投票のような民主的な手続きでは勝ち目がないから、トランプがグリーンランドを手に入れるには武力併合しかない。ロシアの高官が、「我々がクリミアでやったように住民投票で帰属を決めればいい」というわけだ。   (青山みつお)  

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2026.01.19

冬場に燃費が悪化する理由と対策のあれこれ
冬場に燃費が悪化する理由と対策のあれこれ

 冬になると車の燃費が悪く感じる人が多くいる。感じるだけではなく実際に気温が下がると車の燃費も下がっている。気温が低くなればなるほど燃費は下がっていく。冬以外の時期の燃費から北海道では約30%、沖縄でも約10%下げっている。  寒くなるとなぜ燃費が下がるのか。いろいろな原因があるがまずはエンジンオイルの粘度が高くなりエンジンの回転に多くのガソリンを使うようになること、次にエンジンを暖めた状態を保つためにアイドリング時に回転数を高く維持するようになること、さらにはスタッドレスタイヤの影響もある。スタッドレスタイヤは通常のタイヤやりゴムが柔らかく接地面が広くなる。接地面が広いと地面との抵抗が高まり燃費は悪化する。空気密度の問題もある。酸素密度が上がると多くの酸素を燃焼するためにガソリン噴射の量も増える。  では、冬の燃費対策はどのようにすればよいのか。スタッドレスタイヤの装着期間を短くするのが最も効果的だが雪や路面凍結の恐れがあるので安全走行に影響を与えるために余裕のある期間の装着を進めざるを得ない。燃費対策としてA/Cボタンをオフにすることで少々ガソリン消費量が減る。暖房はエンジン熱を利用していることからA/Cをオフにしても十分に暖気を取れる。ただし、窓が曇るときはA/Cをつけるべきである。タイヤの空気圧を適正に保つことも重要だ。空気圧が低いと接地面が多くなり抵抗が増し燃費が悪くなる。逆に空気圧が高すぎるとタイヤの寿命が短くなってしまうので気を付けたい。エンジンオイルも適切なものか確認したい。低燃費オイルを使用することで5%ほど燃費が向上するといわれているが大排気量の車には向かない。あと、走行前にアイドリングしてエンジンを暖めることも多いが、最近の車は技術革新が進みアイドリングが不要な車も多い。ゆっくりと走りながらエンジンを暖めることで燃費に貢献する。急加速や急ブレーキをなくすことも大切だ。  高騰していたガソリン料金がガソリン暫定税率の廃止によって少し下がったことはありがたい。その恩恵を冬場の燃費悪化によって相殺されてしまわないように節燃を意識してもらいたい。(坂本雅彦)

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2026.01.09

絵文字はもう古いという10代との世代間ギャップ 
絵文字はもう古いという10代との世代間ギャップ 

 日本が世界に誇る絵文字文化が10代の若者の中で消えようとしているという。一昔前はメッセージのやり取りに絵文字が入っていないと「機嫌が悪いのかな」とか「怒っているのかな」などと詮索されたものだ。今の中学生の間では「泣」や「(T_T)」、「笑」や「(*^^*) 」などの文字や顔文字は使うものの絵文字は全く使用しないらしい。中学生の親の世代は40代が多いのだろうが大きな世代間ギャップが生まれている。10代の若者を相手に絵文字を使うとおじさんやおばさん扱いされる。おじさんやおばさんなのだから別に構わないかとスルーしてしまうと若者とのコミュニケーションが円滑にいかなくなる。もともとコミュニケーションを円滑に進めるためのツールとして生まれた絵文字であるのに、その絵文字が世代間のコミュニケーションの邪魔をするとは因果なものだ。令和世代の若者にっとって絵文字の利用は親世代とのおつきあいツールに過ぎなくなっている。  では、若者たちはテキストとしてどのようなコミュニケーションの取り方をするのか。まず、句読点を使わない。、や。が見当たらない。さらに、構文を崩して短縮する。「了解しました」は「りょ」、「お疲れ様です」は「おつ」、「わかりました」は「うい」だとかがそれである。なんとなく、若者の発信は文章でのやりとりというより言葉の投げ合いみたいな感覚なのだろう。  親世代が絵文字を文章に織り交ぜることで込められた心情を表現してきたのだが若者たちは感情が乗っかった文章としてのやりとりをLineやメールのセンテンスに必要としていない。若者たちはテンポの良い会話を重視し、数回に区切って細かくメッセージを送りあう場として利用する。味気ないといえばその通りだが、そもそもメッセージに感情を込める必要は必ずしもないという気もしないでもない。ちなみに若者たちの間ではLineでスタンプも使わなくなってきているそうだ。いつの時代も若者は流行発信の震源地であるから絵文字に代わる何か創造的なものを生み出してくれないか期待して待とう。  絵文字に纏わるこのような状況を受けてNTTドコモは2025年6月に長年提供してきたドコモの絵文字の提供を終了した。海外では依然として絵文字は積極的に利用されていることからGoogleやSamsungは継続してグローバル版の絵文字の提供を続けている。 (50代、坂本雅彦)

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2026.01.07

ニセコにおける中国資本の動き
ニセコにおける中国資本の動き

 北海道のニセコエリアは、世界屈指のパウダースノーを求めて海外資本が押し寄せる「リゾートバブル」の象徴となっている。なかでも中国資本による大規模な土地買収と開発は、地元の経済活性化という恩恵をもたらす一方で、日本の安全保障や主権という観点から根深い懸念を呼び起こしている。 中国資本の動きは、単なるホテルやコンドミニアムの建設に留まらない。ニセコ周辺の広大な森林や水源地、さらには自衛隊の演習場に隣接する土地までもが、香港やマカオを含む中国系の企業や個人によって次々と取得されてきた。日本では、外国人による土地所有に原則として制限がなく、所有権が一度移転すれば、その土地が将来どのように利用されるかを国や自治体が完全にコントロールすることは困難である。この「土地の所有権の絶対性」が、安全保障上の死角を生んでいる。 特に危惧されているのは、中国の「国家情報法」との関連である。有事の際、中国政府が自国企業に対し、海外で所有する土地や施設を情報収集の拠点や物流拠点として利用するよう命じるリスクは否定できない。また、水源地の買収は、将来的な資源安全保障を脅かす可能性を孕んでいる。こうした事態を受け、政府は「重要土地等調査法」を施行し、防衛施設周辺などの注視区域において土地利用の監視を強化しているが、観光地としての開発が主目的とされるニセコにおいては、規制の網をどこまで広げるべきかという議論が続いている。 一方で、過度な規制は自由な経済活動や外資導入を阻害し、地域の衰退を招くというジレンマも存在する。ニセコは今や、国際的な投資環境の透明性と、国家の安全保障をどう両立させるかという、日本全体が直面する難題の最前線に立たされている。単なる「外資への警戒」に終わらせず、土地利用の不透明さを解消し、日本の主権をいかに守るかという法整備の迅速なアップデートが、今まさに問われている。 さらに、土地のみならずインフラやサプライチェーンの依存度にも目を向ける必要がある。経済のグローバル化を享受しつつも、戦略的自律性を確保するため、実効性のある監視体制の構築と、自治体・国が連携した「守りのガバナンス」 (ジョワキン)

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