社会•事件
2025.10.03
コロナ自粛で、仕事が減った2020年頃、契約期間が終了する前に外国人労働者を解雇する事業者が続出した。外国人労働者の雇用主の中には、彼らをいつでも解雇できる存在とみなしているのがいる。 酷いケースでは、静岡県内の建設会社で技能実習生として働いていたベトナム人が、知らない駅に置き去りにされたケースも報告されている。 外国人労働者からすれば、帰国するわけにいかないのだ。彼らの多くが、斡旋ブローカーから100万円近い借金をしている。コロナで出入国制限がされた状況では、出国もままならなかった。 解雇された外国人労働者に異国で野垂れ死しろ、というのか。 この頃から、高級サクランボ「紅王」「佐藤錦」のような農作物の窃盗被害が増えた。現在は減少傾向にあるが、元技能実習生による犯罪も摘発されている。窃盗だけでなく、苗木を傷つけるケースもあった。一部の農家が、技能実習生を奴隷のようにこき使い、殆どが表沙汰になっていないが、若い女性をレイプした事例もあったというから、憎まれるのも当然だが、一部の悪質な雇用主の為に、大勢が迷惑することになる。 本来、外国人労働者を受け入れるに先立って、外国人労働者の人権を侵害する雇用主を厳しく処罰する法整備をしなくてはならなかったのだ。 ところが、人材派遣業者パソナの竹中平蔵前会長のように「日本人は移民を受け入れるべきだ。そして社員をレイオフできる国にするべきだ。外国人はあなたの職を奪わない」と論じた人物が、自民党政府の経済アドバイザーだったのだから、外国人労働者の人権など考えるはずもなく、将来、それがどういう結果になるかの見通しもなかった。 外国人労働者の置かれている典型的な事例を紹介しよう。 アフリカのガボン共和国から日本留学して国立大学の大学院を卒業、ある中堅鉄鋼メーカーに正社員として採用されたアフリカ人が、不当解雇と地位確認を求めた訴訟の判決が9月3日にあった。 原告のガボン人は、会社に暴力事件をでっちあげられ、千葉県警に逮捕され、解雇に応じる示談書にサインをしなければ、拘留が解けないと国選弁護人に脅されたと訴えている。 事件番号:令和6年(ワ)28865号事件 東京地裁民事19部り係。
2025.10.02
2025.10.02
2025.10.02
『ソーゾク』に出てくる役者は大塚(寧々)だけでなく、みんな、いい。肩ひじひとつ張ることなく文字通り自然体で演じている。まるで甲子園に出て伽球を楽しむ高校球児みたいにキャメラの前での演技を楽しんでいるように見えた。役者をそうさせたのはやはり監督の力が大きいはずだ。 この映画の監督は藤村磨実也(ふじむら まみや)である。 エグゼブティブプロデューサーの関顕嗣はいう。 「藤村さんはもともとは脚本家なんです、それで子映画が監督デビュー作なんです。6年にもわたって構想を練って今回仕上げました。いい作品に仕上がりましたよ。監督デビューでこれだけの作品を送り込んできたというのはなかなかできたものじゃない」。 監督デビューでこのクオリティーというのは、これからに期待が寄せられる。藤村は昭和38年生まれだから目下62歳。言ってみれば遅咲きということになるのだろうが、これからについては確かに期待できるだろう。 藤村は試写会で大塚と共に舞台挨拶をした。その時こんなことを話していた。 「相続は決して一部の人達の特別な問題ではなく、本当に誰の身の上にも降りかかってくる〝大問題〟なんです。このことを肝に銘じながら映画をご覧になってください。 もう一つ私はこの映画を撮っていて痛感したのです。相続問題は女性の問題なのだ、ということです。昨今ジェンダーについてあれこれ言われますが、相続委問題は誰がなんといおうと主役は女性です。女と女の真剣勝負のステージなんです。ジェンダーなんか関係ない、相続問題において男の入り込む余地はございません。ああ、情けない(笑)。けれどこれは例外などありません。主役は女性。男はわき役、端役なんです。この女性間の葛藤を描いてみました」。 映画を観ると藤村のこのコメントには大きく頷ける。そして男性であったならだれもがこう考えるのだ。 『相続問題が勃発したとき、オレもこうなっちまうのかなあ、トホホ…』。 藤村は登場する各女性をきめ細やかにそれぞれの個性をとらえてうまく描いているのだ。相続問題の主役は女性、男性は立つ瀬なし。これ、極めてシリアスな現実と受け止めるべき。まかり間違ってもこの女性が主役の問題に口をはさむべからず。この映画の沈黙の〝教訓〟である。(敬称略 つづく)
試写会で観て、これはウケると確信した。10月17日公開予定の『ソーゾク』という映画である。ソーゾク、つまり相続のことである。相続がテーマの映画なのである。相続などというと、たいがいの人は、〝オレ(もしくは、わたし)とは関係ないことだ〟と思われることだろう。筆者も観るまではそう思っていた。〝相続問題と言ったって、そりゃ莫大な財産を持っている者の専売特許だろ。犬神家の一族じゃあるまいし(※これ、伏線。映画の中にこのフレーズが出てくる。ん?と思ったら絶対に映画を見るべし)、財産などこれっぱかりもない自分の問題じゃないね〟と、こう勝手に思い込んでいたのだ。 ところがさにあらず、この映画を見て、〝こりゃ他人事じゃないぞ〟と〝相続問題〟がいきなりわが身に迫ってきたのである。 映画製作側としては観る者にこのように思わせたら、それは目論見通りであろう。『ソーゾク』エグゼクティブプロデューサーの関顕嗣氏はいう。 「相続問題というのは決して資産家だけに起こることではありません。誰でも身内に不幸があった時、必ず起きるものなんです。この映画ではまずそれを知らしめたかった。私にしてもこの映画の製作にたずさわる前は相続問題など自分には関係ないことだと思っていました。しかし、今では自分も相続問題は避けられないことなんだ、と確信するようになりましたよ、莫大な資産があるわけじゃないんですが(笑)」。 相続問題は実は卑近であり、さらに奥深いものだということをこの映画で知ってほしい。ちなみに映画タイトルを相続としないであえてカタカナでソーゾクとしたというのには訳がある。 「相続だけでなく争族、葬続、想続(いずれも造語)の意味も込めているのです。ソーゾクというタイトルにはさまざまな意味を持たせているのです。意味深なんです、相続問題というのは」(前出、関氏)。 さて、『ソーゾク』、ネタバレはしないが、本サイト独占で公開前の読み解きをしていくことにしよう。(続く)
2025.09.27
2025.09.25
2025.09.24
2025.09.23




