連載•小説
バスケットボールのB3リーグの観戦にわざわざ茅ヶ崎までやってきた。今回で茅ヶ崎は2回目。前回同様に湘南ユナイテッドのホームゲームである。対戦相手は新潟アルビレックス。茅ヶ崎駅から徒歩圏内にある茅ヶ崎市体育館は1500名も入れば満員。観客の9割以上は湘南ユナイテッドを応援している。私が陣取った席の前には何故かオレンジ色のユニフォームを着込んだアルビレックスファンの嬢が三人で本気の応援をしている。私が気になったのは湘南ユナイテッドがフリースローをする時の彼女達の掛け声だ。バスケットの試合では相手チームのフリースロー時にはブーイングをするのが慣例になっている。大概はブーブー言うだけなのだが彼女達は違っていた。 「せーの、おならブーブーブーっ!」 ん?どうした? 「もう一丁、おならブーブーブーっ!」 マジか、高木ブーならまだわかるがおならブーは意表を突かれた。なんせ、ここは洒落乙な湘南のド真ん中。小娘がおならブーブーはないだろうって。アルビレックスのフリースロー時には三人揃ってカメハメ波のポーズを取りながら気を送る。フリースローは入れば「クリリーン」 と騒ぎ、外すと 「はぁ?はぁ?」 とぶーたれる。ちなみに湘南ユナイテッドの攻撃時にはチャコの海岸物語のイントロ「ラララ~ララ、ラララ~」がリフレインする。緊迫した場面ではBGMがエロチカセブンに変わる。タイムアウト時には湘南の風の睡蓮花に合わせてタオルをクルクル。ハーフタイムショーだけは何故かマツケンサンバで盛り上がる。たまらなく陽気である。気に入った、この昭和と平成が入り交じった雰囲気を。茅ヶ崎駅前から茅ヶ崎市役所に向かうとアロハのどデカいモニュメントに迎えられる。そんなアホな?いや、そんなアロハ。 (坂本雅彦)
2026.02.25
俺が住んでいるのは一応アパートである。一応、と言ったのは、一見そう見えないからだ。なんと部屋は一室のみである。おいおい、そんなアパートあるのか?ある。そこに今、住んでいる。俺の住居は駐車場の上にある。ここは元々、大家さんの息子の部屋だったらしいが、出て行ったので賃貸になったという珍しい物件だ。部屋の下は吹き抜けで、柱で支えられているピロティ構造である。困るのは、とにかくよく揺れることなのだが、近くにある西武池袋線でハリーポッター行きの電車が通る時だけは、毎回アトラクションのようで楽しい。 怖いのは、強風の時に揺れると、地震だ!と慌ててしまうことだ。逆に、本物の地震が起こったら「今日は風が強い日だなぁ」とか「ハリーポッターの魔法が強いなぁ」と思ってしまう。 これほど揺れる部屋も滅多にないだろうから、その内、強風で空を飛んで世界一周してしまうのではないかと、俺は結構、毎日、本気でワクワクしている。
2026.02.25
草むしり 草抜けばアリ、毛虫、まり虫、ダンゴ虫、命がこんなに群がって いっせいに逃げる蟲蟲せめてもはスコップ突き入れるのはやめる 一メートル四方の草を抜くだけで何百匹の生を犯すか 「ガザ攻撃」はたして俺がしてるのか 草をむしれば逃げまどう蟲 金子みすゞもしたんだろうな草むしり 土の下では葬式出るか 府中市の自宅は父親から相続したもので、戸建てなので、犬の額(?)ほどの小さな庭がある。 去年の夏、暑い盛りに草むしりをした時に感じたものを短歌にした。素直なだけで、私としては先祖返りしたような歌。作品としてあまり選ぶところはないな。そうは思ったが、なぜか読んでもらいたいと思った。 最後の歌は、金子みすゞの「大漁」の詩の本歌取りだ。 (大羽鰯が大漁にとれたので) 浜は祭りの ようだけど 海のなかでは 何万の 鰯のとむらい するだろう
2026.02.23
鮮やかな強襲作戦で東の今川義元を倒した織田信長だが、反対の西側、斎藤龍興の支配する美濃国を手中に収めるには、桶狭間での勝利直後から実に7年の歳月を要している。 美濃国は西部、東部、中部の3か所に分かれ、特に西美濃の稲葉山の山頂に建つ稲葉山城は、南側が山頂から麓までがひと続きの断崖絶壁、北側が長良川、南側には広大な湿地帯が拡がっているというまさに天然の要塞だった。 当主・斉藤龍興の祖父は油売りから戦国大名に成り上がった‶梟雄″道山。信長の正室・濃姫の父でもある。が、桶狭間の戦いの4年前、弘治2(1556)年に龍興の兄・義龍に殺された。その義龍も5年後に病で死去したことで、当時14歳だった龍興が当主の座に就いている。 いきなり力任せで攻撃するのが無理筋であることは自明。西美濃三人衆と呼ばれる龍興の有力な家臣(稲葉一鉄、安藤守就、氏家卜全)や加治田城、鵜沼城など中濃の城主たちを調略し、味方に引き入れて稲葉山城の孤立を図った。 そのうえで稲葉山城の武力攻略のためにも工夫をこらすのだが、ここで秀吉・秀長兄弟が大きな働きを見せる。墨俣菊城である。(つづく)(西川修一)
2026.02.23
ふと見ると、部屋の片隅にネジが落ちていた。はて、一体何のネジだろうと手に取ってみたら、しめじほどの大きさである。となると、これはそれなりのサイズのものを止めるはずだから、それだけでも見つかる確率があがる。早速、俺はネジ穴を探した。冷蔵庫、エアコン、パソコンなどなど。だが、どこにもない。 俺は再度、ネジをじっくり見た。そして、そもそもこれがどこのネジか分からないのは、俺の頭のネジが外れているのではないか?もしもこれが本当に頭のネジなら、早くしめないと頭蓋骨が崩れてしまう。俺は試しにちょっと頭に付けてみたら、ちょっと押せば入りそうになった。その時、身体が揺れている気がした。俺は座っている椅子の裏側を覗き込んだ。なんと、ネジが一本外れていた。ああ見つかって良かったと安心したものの、ずっと座っている椅子だと気付かなかったのは、やっぱり一時的にでも、俺の頭のネジは外れていたのではないかと心配になった。
2026.02.23
日本プロ野球界も開幕に向けて順調にキャンプを消化している。 その中でも佐野氏が気になったのは「広島のドラ1ルーキーの平川蓮選手ですね」と笑顔。15日の巨人との練習試合では1番DHで出場し、2安打1打点1盗塁とアピール。 「スイッチヒッターというのもいいですよね。広島の機動力野球にマッチしそうな気がします。ちょっと楽しみになりますね」 広島では2年目の佐々木泰(ささき・たい)も長距離砲として注目しているという。 また、日本ハムのドラフト2位のエドポロケイン(えどぽろ・けいん)にも「おっと思いました」と佐野氏は注目。8日の阪神戦では2安打に加え、俊足ぶりも見せ、新庄監督の目に留まり一軍参加となった。 「いかにも新庄監督が好きそうなタイプですね! 楽しみです」 まだまだいきのいい選手が出てくるかも? (タサイリョウ)
2026.02.22
3月に開幕するWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での「正捕手」起用が注目されている。阪神・坂本誠志郎、オリックス・若月健矢に加えてヤクルト・中村悠平が追加招集された。 佐野氏は「軸になるボールをしっかり使うのが若月で、コーナーをしっかり使ってくるのが坂本といイメージです」と評する。 「僕のイメージですが、セの投手が先発する時は坂本、パの投手が先発する時は若月と組ませるのでは。同リーグで特徴も分かってますから。あとは山本由伸とは若月でしょうね」 決勝トーナメントでは「中村の経験値が生きてくる。捕手に代打を送るケースもあると思うので、そこで中村というピースは必要だと思います」(佐野氏)と、先発した坂本、若月に代打が出るケースにも対応できるという。 勝ち抜くには3捕手の力を合わせることが必須となりそうだ。 (タサイリョウ)
2026.02.20
北側が要害である村木砦を、残る東西と南から攻める織田軍は、今川勢の援軍が来る前に決着をつけようと、銃を取っかえ引っかえしながら集中的に投入。別動隊に堀を乗り越えさせて力ずくで攻め続けた。信長自身も自ら鉄砲を抱え、銃撃に加わったという。 必要なリソースを調達して要所にぶち込むのが信長の天才性の一つだが、この命知らずの力攻めを可能にしたのが、幼少期から信長とともに苦楽を共にした小姓たちだった。信長の周囲には、家臣や国衆・土豪の次男・三男・庶子たちが集まっていた。彼らの命がけの働きが、村木砦をついに落城に追い込んだと言える。 砦側には数多くの死傷者が出て、その日のうちに信長に降伏。しかし小姓たちの被害も少なくなく、信長もそれに涙したと伝えられている。 信長の小姓たちは、武士としての素養は十分でも家督と所領を継ぐ長男ではないため、分家や他家で出世の糸口をつかむしかなく、忠誠心は非常に高かったと言われる。信長はそんな面々を集めて内政・戦闘の英才教育を行い、完全な実力主義で叩き上げて自分の戦力の中核としていく。前田利家・丹羽長秀・佐々成政など、後に重臣となる者たちは皆こうした次男・三男だった。 藤吉郎と同様、彼らとは出自の違う小一郎だが、すでに述べた通り信長からこの小姓のメンバーとして抜擢されていたかも知れない。(つづく) (西川修一)
2026.02.19
デメリットは見当たらないが、以前より広い部屋に住んだのに、仮に本棚を置いた場合、今ある本を収納するのに二台は必要だ。そうなると一気に狭くなるぞ!せっかく広い部屋にいる意味がなくなってしまう。本を整理するスッキリか、この空間のスッキリを取るか。ここへ来てスッキリしない問題が起こっている。 俺は試しに本棚が二台の状態をシミュレーションしてみた。そして、いつものように寝転びながら本を読む恰好をした途端、一番のデメリットに気付いた。地震である。好きな本の下敷きになったり、好きな本がびゅんびゅん飛んで来たり。それが頭にでも当たれば命の危険さえある。読書にそんな緊張感は不要だ。 他に整理する方法はないものかと考えていると、そういえば整理整頓がテーマの本を持っていたのを思い出した。だが、案の定、地べたに積んである本の中からすぐには見つからない。本棚があれば便利だなぁ~と俺はまた振出しに戻てしまったのだった。
2026.02.19
侍ジャパンのクローザー陣に暗雲が垂れこめた。 当初選出されていた西武・平良、阪神・石井がコンディションの問題で参加辞退。代わりに楽天・藤平、西武・隅田が選出された。 「藤平は球の勢いは素晴らしい。左の隅田はクレバーなので流れを変えられると思います。また左投手の数が4人から5人に増えるのはポジティブ」(佐野氏) だが、軸に考えていたクローザー陣の2人がいなくなったのは井端監督にとっても頭の痛いところだ。佐野氏は「どちらにしても調子の良い投手から使っていかないといけない。1人の投手に負担がかからないようにしないと。投手起用は注目されるでしょうね」と指摘する。 守護神候補はパドレスの松井となるが「僕は巨人の大勢に頑張ってもらいたい」と話す。 「昨季のレギュラーシーズンの時には、一番いいところが鳴りを潜めているところはありましたけど、あのまっすぐがはまれば、MLBの打者もびっくりするかもしれないですね。とにかく健康で来てほしい。松井はメジャーではショートリリーフで抑えもやっていないし、MLBの打者も経験値があるので。大勢がはまれば面白い」(佐野氏) 大勢の剛腕が世界を驚かせるか。 (タサイリョウ)
2026.02.18







