政治•経済

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選挙で躍進した「チームみらい」―AI中心のデジタル民主主義とは?
選挙で躍進した「チームみらい」―AI中心のデジタル民主主義とは?

 今回の選挙で自民党が圧勝した。その一方で立憲民主党と公明党が中道改革連合を結成したこともあり、大幅に後退している。そんな中で急伸したのが「チームみらい」だ。ところがこの選挙結果に疑問を抱くYouTuberは多数いる。理由はそこまで人気がないというのが理由だ。自民党の高市早苗首相のようにテレビに露出しているわけではない。SNSのフォロワーも他の政党に比べて少ない。街頭演説でも圧倒的な人だかりになるわけでもなく目立っていない。討論番組での発言にもシャープな返答が聞けないため、勉強不足であるこが明らかになっている。 さらに都市伝説のような得票率だ。比例票381万3749票で得票率6.66%というのだ。これは「ヨハネの黙示録」で獣の数字666と一致する。偶然かもしれないが、「ヨハネの黙示録」では人間が奴隷になるという数字を意味していると語る人もいる。 いずれにしてもAIが人間の頭脳になることを理想として掲げている「チームみらい」。そこで語られるデジタル民主主義とはAIを中心にして効率のいい世界を目指している。しかしAIとはもともと人間がつくったもので、支配する者の意向をAIに託すことが可能だ。 ざっくり語ると世の中をどんどん複雑にしていき、パソコンに頼る世界を使い、「知る」ことが自分の目を通じてではなく、他人の目を通じて理解するように置き換えていく。たとえばリンゴ農家がリンゴを育てていて、自然のしくみを学び、樹木の気持ちや天候の関係などを感じ取りながら成長してきたのが人間の歴史だ。そういう宇宙を理解する知性をもって生まれたのが人間だ。 しかし、携帯に依存する現代人はWikipediaに記載された事項を見て、知っているつもりになる。他人が書き込んだことが自分の認識だと誤認する。こうして人間は自分で観察し、考える力を後退させてしまったのが、現代だ。ビジネスチャンスがあるため、AI分野が注目されているが、今後もう少し掘り下げてこの問題を論じていきたい。(早見慶子)

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2026.02.21

衆院選での自民党の圧勝を世界各国はどうみているのか
衆院選での自民党の圧勝を世界各国はどうみているのか

 高市早苗氏が率いる自由民主党が衆議院選挙で圧勝を収めたことは日本政治の安定を印象づける結果であると同時に国際社会に少なからぬ波紋を広げている。単なる政権維持ではなく強固な多数を背景に政策遂行能力を高めた点が各国の視線を集める理由である。とりわけ焦点となっているのは安全保障政策の強化と対中姿勢の具体化である。米国では日米同盟のさらなる深化につながるとの期待が優勢だ。防衛費の持続的増額や反撃能力の整備などを掲げる路線はインド太平洋地域での抑止力強化を重視する米国の戦略と整合しているとの評価が出ている。他方で中国は警戒感をにじませ日本の動向を注視する姿勢を強める。日中ハイレベル経済対話や外相会談の再開が模索される中、偶発的衝突の回避メカニズムをいかに機能させるかが焦点だ。 また、歴史認識や台湾問題を含む東アジア情勢への影響を懸念する論調も目立つ。韓国は祝意を表しつつも歴史問題や安全保障協力の扱いについては慎重な構えを崩していない。台湾では対中抑止の観点から歓迎の声が広がるなど反応は地域ごとに温度差を示す。欧州各国は日本の経済政策やエネルギー戦略、人口減少への対応にも関心を寄せ、内政の安定が国際経済に与える影響を分析している。春以降に予定されるG7首脳会合では、対ロ制裁の継続、インド太平洋の安定、エネルギー・供給網問題が主要議題となろう。日本がどの程度リーダーシップを発揮するかが試金石となる。圧勝は政治的安定を意味するが同時に責任の重さも増す。強い政権の決断は東アジアの力学や国際秩序に直接的な影響を及ぼすからだ。抑止力の強化と近隣諸国との対話をどう両立させるのか。経済成長と財政規律をいかに調和させるのか。国際社会は期待と警戒を交錯させながら新政権の具体的な政策運営を冷静に見極めようとしている。  

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2026.02.20

安全牌だった習近平が“紅い皇帝”になったのはなぜ?
安全牌だった習近平が“紅い皇帝”になったのはなぜ?

 高市首相の台湾有事発言以降、日中間に緊張が生じた結果、中国共産党の最高指導者である習近平主席について、報道されることが多いが、この巨大な隣国の指導者の性格や人物像、その目的についての解説は少ない。   “中国の夢”、“戦狼外交”、“祖国統一”といったスローガンや、汚職官僚や軍幹部の粛清といった内紛から、幹部を次々とパージしつつ、対外膨張の機会を伺う独裁者のイメージが、日本のメディアで独り歩きしている。  実のところ、中国人に聞いても彼らの絶対権力者である習近平の心の中は分からない、と言われるだろう。アメリカのトランプ大統領のように考えていることを、口からすぐに出すタイプではない。対外的には無口で寡黙な男で通している。ロシアのプーチンはKGB出身の暗いイメージを払拭しようと、積極的に記者会見を行ってきたが、“紅い皇帝”と呼ばれるほど権力基盤を固めた中国の指導者は、自らを謎めいた存在にすることを好んでいる。 習近平と対照的だったのが、習より4歳年長の薄煕来という人物。薄は、習が権力を握る2012年11月以前に側近がアメリカ大使館に亡命し、夫人が英国人殺害事件に関与したスキャンダルで失脚した。   かつては習近平のライバルだった薄煕来    薄の父の薄一波は、八大元老と呼ばれた中国革命の元勲の1人だったが、文化大革命で失脚して投獄されている。習近平の父の習仲勲も八代元老だが、1962年~1978年の16年間も失脚している。太子党と呼ばれる紅二代(共産党高級幹部の二代目)であり、父親が失脚後に名誉回復したことによって権力の階段を駆け上った点で、二人はよく似ていた。 目から鼻に抜ける才子肌で、スタンドプレーの多かった野心家の薄に対して、習は、与えられた仕事は着実にするが、出しゃばらなかった。薄には、権力を乱用しかねないと周囲を警戒させていたが、習は、党の長老や同僚に警戒感を抱かせなかった。無名だった習が、最高権力者の地位につけたのは、長老や先輩を尊重しつつ、共産党支配を永続させてくれると期待されたからであり、安全牌と思われていた。 ところが、腐敗撲滅を理由に江沢民派や胡錦濤派の汚職を摘発し、自らの権力を固め、文化大革命の反省から鄧小平時代に確立された「2期10年」の慣例や、68歳定年制を超えて最高権力者の地位を降りようとしない。 習の権力欲や野心の現れと見るべきか、共産主義中国が抱える構造的矛盾によって、そうせざるを得なかったのかは、中国ウォッチャーの間でも意見が定まっていない。 中国軍の軍事パーレドを謁見する習の表情は、厳格でもなく、得意満面や誇らしげとも言えず、どこか物憂げで憂鬱そうな顔をしている。近年の中国軍の偉容に対し、もっと嬉しそうな顔をしても良さそうではないか。  ところが、日本のメディアは、相も変わらず台湾有事を論じている。 筆者は、昨年12月18日の投稿で『存立危機事態なんて存在しない!』と主張し、「台湾有事など作られた幻想に過ぎない。」とした。 https://timessha.jp/politics-economy/sonritsu251218/   抗日戦争勝利70周年軍事パレードにおける習近平、江沢民、胡錦濤   (青山みつお) 

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2026.02.19

衆院選でチームみらいが躍進したわけ
衆院選でチームみらいが躍進したわけ

 チームみらいが衆院選で予想外の躍進を遂げた。自民党以外で議席を大きく伸ばしたのは参政党とチームみらい。これまでチームみらいは衆議院に議席を持っていなかったが突如として11議席を獲得した。野党全体としても突出した急伸で新興勢力として存在感を示した。チームみらいは35歳と若いAIエンジニアである安野貴博党首が率いる比較的新しい政党でe-デモクラシーやテクノクラシー、未来志向の政策を掲げている。 今回の衆院選でチームみらいは独自路線とも言える政策を掲げていた。社会保険料の引き下げを優先し現役世代の負担軽減、子育て減税やAI・テクノロジーによる経済成長の促進、現行消費税制度の維持などである。消費税に関しては自民党も含め野党各党も減税か免税を一律に主張していたがチームみらいだけが唯一消費税減税には反対していた。チームみらいは消費税を減税せずにむしろ社会保険料の負担を軽減するべきだとした。 チームみらいに票を投じたのは若年層や無党派層と言われている。これらの層は一昨年の衆院選や昨年の参院選では挙って国民民主党を支持した層である。よって、国民民主党も今回のチームみらいと同様の躍進を遂げてきた。ではなぜ今回は国民民主党ではなくチームみらいに票が移ったのか。国民民主党は他党と同様に消費税や所得税、住民税の減税を柱に政策を展開していたが、チームみらいは税ではなく年金や健康保険料や雇用保険料などの社会保険料の軽減を主として唱えた。現役世代にとって負担に感じていたのは税金というよりも社会保険料だったのである。社会保険料軽減を掲げたチームみらいは明らかに他党と差別化に成功した。あわせて、党名から未来志向を感じられることも大きい。自由や民主や中道などイデオロギーの左右に影響されたような印象とは明らかに乖離し、チームみらいが既存の政治勢力とは違った選択肢となった。 さて、躍進を遂げたチームみらいは国会でどのような立ち位置で社会保険料負担の軽減を成し遂げるのか。与党自民党が圧勝している以上、減税路線はゆるぎない。国民民主党が基礎控除の引上げやガソリン減税を達成できたのは自民党が少数与党であったことによる政治的かけ引きを使ってのこと。チームみらいが国会で成果を得るには衆院選に留まらず世論を喚起し拡大していくほかない。AIをはじめとしたテクノロジーを駆使してどこまで支持を拡大できるかが最大与党自民党との折衝には重要となってくる。テクノロジーを武器に社会を良くして行こうという真面目な集団に期待しつつ注視していく。 (坂本雅彦)

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2026.02.18

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