2024/12/27
逆境に商機を見出す試みも
つい先日、エンゲル係数が急上昇、家計支出の28%を占め、1982年以来の高水準になっているというニュースが驚きをもって迎えられた。8月だけでなんと30・1%。22年の数字を見ても、日本は年平均で26%超え。エンゲル係数の高さは貧困度合いを示すので、20%を超えることのないアメリカ、ドイツと比較すれば、日本が先進国の中でもかなりの貧困国家であることが分かる。
体力に余力のある企業はこれを商機とばかりに、サイゼリヤに倣えというわけではないが、逆張りの値下げに踏み込もうとしている。イオンは10月末まで約100品目を価格据え置きで増量するほか、11月からは一部商品の値下げまで行うとしている。吉田昭夫社長はこれを、「円安、インフレ下で原価が上昇する中での価格競争という環境」とした。企業としては、一部では利益を失うかもしれないが、さりとて商品訴求力を落とすことなく価格設定を行うという、かなりギリギリの選択を迫られているのではないだろうか。
同じ小売りでは、セブン&アイ・ホールディングスでは、「うれしい値!」と銘打った低価格商品の拡充を行い、もちろん外食でも、ファミレスや牛丼各社が9月以降には低価格キャンペーンを展開している。一方で、日高屋を展開するハイデイ日高では、5月から約80商品の10~60円の値上げを行ったものの(中華そば390円は死守)、全体のコスパの良さから、ファンの支持を失うどころか、24年3~8月期の単独決算で累計売上高プラス13%と、過去最高を記録。サイゼリヤでもそうだが、ちょい呑みでつまみを数品頼んでも1000円行くか行かないかのお得感がやはり人気。つい最近にはワタミがサンドウィッチの日本サブウェイを買収したとのニュースがもたらされたが、居酒屋が漂流する中、代わりにサイゼリヤや日高屋が、かつての居酒屋需要を取り込んで庶民的な支持を集める辺りに、現下の強さの理由があるのだろう。
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