連載•小説 第49回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 「花」
第49回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 「花」
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2026/03/30

 神田川に枝をたらして桜木は春の気配にアンテナを張る

庭先に梅に今年も花つくを父のすわりし位置から見ている

ふと寂しふとなまめかし窓際の球根栽培そのヒアシンス

よじのぼって枝先の枇杷もぎ取れば蟻も一緒に籠へ投げ込む

「盗むな!」と花壇に手書きの札の立つ 札の悪罵が花を裏切る

 

先週の反省から、季節や花を歌ってみたかったが、できなかった。過去の歌の中からそれらしい題材を検索してみたが、上のような、結局、季節の情緒と無縁なものになってしまう。

自分の中にないものは歌えない、という当たり前の結論。なので、今週は大幅に字数が足りないが御海容あれ。

   

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