連載•小説 第40回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん
第40回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん
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2026/01/21

加藤保典『夢幻泡影』より その3

歌集『夢幻泡影』の紹介の最後は、英語短歌である。なぜ英語にしたのか(翻訳は自身にあらず)。本の中には全く説明されてないが、想像するに二つの理由がある。

その1は「はじめに」の最初に表れる “エンターテインメント・ブック” というキーワードだ。“エンターテインメント・ブック”の謂れを、氏自身は「短歌と絵と動画」と書いているが、英語化もその一つだと私はにらんでいる。

もう一つは、最初の章が“KABUKICHO in the Dark”と題され、歌舞伎町が歌われていることだ。そこにはもちろん外国人の姿も多く描写される。彼らに向けたメッセージとしたかったのではないか。

御託が長すぎた。さっそく御覧あれ。

Sweatpants’ slit,

Sneaker’s  edge,

A  Nippon  dragon’s  fierce,

Unblinking  gaze.

スパッツとスニーカーの隙間からドラゴンタトゥーNippon 睥睨

 

Upward  the  elevator  climes,

Godzilla  shrinks  beneath  my  eyes,

Blade  in  hand,

 Gonna  chop  his  head  off.

ゆっくりと上昇していくエレベーター Godzilla 見下ろし首掻っ切ってやる

 

A  pause  to  knot  a  lace,

Beside  the  LUUP  scooter’s  stand,

On  the  youthful  hand,

Scars  tell  a  wounded  land.

LUUP置き靴紐結ぶ若き手にリストカットの痕ありありと

 

Strange  the  aroma,

From  the  litter  I  detect,

Yet  for  Takoyaki  sauce,

My  deep respect  it  earns.

散乱のゴミ箱放つ異臭にも愛着が沸くたこ焼きソース

TIMES

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