連載•小説 連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.80『宮崎不発弾騒動の近くのホテル』
連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.80『宮崎不発弾騒動の近くのホテル』
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2026/01/21

 宮崎に行って来た。不発弾騒動の翌日のことである。会場は騒動のあった大淀川の傍の宮崎市民プラザ。そこで吉原馬雀の真打記念会が行われた。

「笑いが不発しないように!」

などと楽屋では宮崎の方たちと盛り上がったが、結果は笑いの大爆発で素晴らしい会となった。

その夜、宿泊先のホテルへ行くと、フロントには40代位の男性授業員が一人立っていた。ロビーにいたのは俺だけだったので

「不発弾でこのホテルも批難区域になったのですか?」

と聞いた。

すると従業員は

「これを見て下さい」

と壁にある周辺地図を指した。

「爆弾が発見された場所がここです!」

と突然、刑事ドラマ口調で話し始めた。

「批難区域はここからこの辺り」

と今度は捜査網のように地図に指で円を描き

「このホテルは入りませんでした。戦時中に橋を壊す為に落としたのかもしれません」

と最後には推理まで交え、地図上のホテルにピン止めまでしそうだった。サービス100点の対応であった。

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