社会•事件 本格始動 警察vsトクリュウ
本格始動 警察vsトクリュウ
社会•事件

2026/01/13

日本では都道府県ごとに警察本部があり、管轄内での活動が原則となっているが、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による犯罪は実行役が次々と入れ替わり、管轄を越えるケースが多い。

このため2025年10月に警察法を適用し、警視庁が警察本部と組み警察庁長官の指示で管轄外でも捜査を行う専門の新組織を立ち上げた。いわば「日本版FBI(米連邦捜査局)」だ。

 ただFBIの捜査官は米国全土で捜査・逮捕できる権限を持つが、警察庁の捜査権は限られている。日本でもトクリュウだけでなく国際犯罪などにも対応するため、捜査権を持つ本格的な「国家警察」を創設すべきだろう。

 多少遅きに失した感は否めないものの11月28日、警視庁などの合同捜査本部は、オンライン証券口座を乗っ取り、株を不正に売買した事件で、金融商品取引法違反(相場操縦)などの容疑で中国籍の男2人を逮捕した。一連の問題での容疑者逮捕は初めてのことだ。

被害者は自身の口座のIDやパスワードを証券会社の偽サイトに誘導される「フィッシング詐欺」によって盗み取られた。

こうした被害を防止するため証券大手10社は、指紋や顔などの生体情報を活用し、安全性が高いとされる認証の仕組み「パスキー」を26年春までに導入する方針だ。

一方、首都圏で相次いだ強盗事件を巡っては、昨年10月に千葉県市川市で女性が暴行を受け現金などを奪われた事件を首謀したとして、警視庁など4都県警の合同捜査本部が、強盗傷害と住居侵入の容疑で12月5日までに首謀者の福地紘人容疑者(26)、斉藤拓哉容疑者(26)、村上迦楼羅(かるら)容疑者(27)、渡辺翔太容疑者(26)の4人を逮捕した。4人は中高時代につながりがあったことが分かっている。

捜査本部は一連の事件で50人以上の実行役らを逮捕したが、首謀者の摘発は初めてだ。

捜査本部によると、4人はSNSで実行役らを募集し、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で女性宅の住所や襲撃方法などを指示していた。

捜査本部は、防犯カメラ映像をつなぎ合わせる「リレー捜査」も展開。回収役や強奪金の動きを追跡するなど証拠を積み上げ、首謀者にカネが渡ったことを突き止めた。

村上容疑者は数年前に麻薬事件起こしており、斉藤容疑者は前科5犯。村上容疑者は18歳から不動産業界に入り、少なくとも5年前から不動産会社の経営者として活躍していた。住まいは東京・晴海のタワーマンションの20階。過去はともかく、表面的にはフツー以上の暮らしぶりだ。

警察は今後、余罪の追及と再逮捕を繰り返し、彼らの悪業を洗いざらい暴くという。(梛野順三)

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