社会•事件 三菱UFJ信託銀行子会社で悪質なセクハラ 上司男性が部下女性に執拗な食事誘い
三菱UFJ信託銀行子会社で悪質なセクハラ 上司男性が部下女性に執拗な食事誘い
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2026/01/06

 大手金融機関として、悪質なセクハラ事案の事実を重く受け止めるべきだろう。

セクハラ被害を受けたとして、三菱UFJ信託銀行子会社「三菱UFJ代行ビジネス」(東京)元社員の30歳代女性が元上司と会社を訴えた訴訟を巡り、計約220万円の損害賠償を命じた判決が2025年11月に最高裁で確定した。会社の使用者責任も認定された判決で、会社側は再発防止はもちろん、被害者に対する誠実な対応が求められる。

 この訴訟では、女性の訴えに対し、2023年12月の1審・東京地裁判決は、元上司が繰り返し食事に誘ったことなどを違法と認定し、元上司と同社に賠償を命じた。2024年9月の2審・東京高裁判決も1審判決を支持したが、女性は人事部門による二次被害もあったと主張して上告。最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は、25年11月6日付の決定で女性の上告を棄却し、判決が確定したという流れになっている。

 

 確定判決によると、女性は2018年3月、既婚者だった当時50歳代の男性上司と食事をした際、異性として好意を抱いている旨を伝えられ、その後も繰り返し食事に誘われたという。さらに、この元上司は恋愛感情を示すメールを何度も送ったため、女性は上司の言動を理由に「重度ストレス反応及び適応障害」を発症した。

 確定判決では、元上司の一連の言動について、「部下である女性が反対の意思を表明できない状況に乗じて接近し、食事などを要求する行為」と認めた上で、「不快感を与えるだけでなく、要求を断った場合の職場での不利益を懸念させる」と指摘。女性の職場環境を害する不法行為にあたるとみなした。

今回のセクハラは、上司と部下の上下関係を完全に悪用した極めて悪質なケースで、判決の認定は当然だろう。今の時代にここまであからさまなセクハラが起きること自体、極めて異例であり、三菱UFJグループ全体としてコンプライアンス意識の向上が不可欠だ

(桜田亮)

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