2026/01/01
法務・検察の歴史に大きな汚点が刻まれた。
さいたま地検に所属していた阿南健人検事(35)が2025年12月26日、交際相手の女性に特定人物の前科情報を漏らしたとして、国家公務員法違反(守秘義務違反)で略式起訴されたのだ。さいたま簡裁が罰金30万円の略式命令を出し、阿南氏は即日納付したが、事態を重くみた法務省は阿南氏を懲戒免職処分とした。前科情報という究極の個人情報を漏らしており、立件はもちろん、懲戒免職は当然の措置だ。
■マッチングアプリで
検察官が職務中の行為で懲戒免職処分となったのは、2010年に発覚した大阪地検特捜部に所属していた男性検事による証拠改ざん事件以来で、検察官による情報漏えいも極めて異例だ。
阿南氏は妻帯者でありながら、結婚していることを隠してマッチングアプリで知り合った女性と交際していたといい、不適切にもほどがあるといえよう。
漏らした情報は、女性とトラブルになった人物の前科情報で、さいたま地検の調べに対し、「自分が頼りになる人物と思ってほしかった」などと述べているという。
さいたま地検は「検事が厳格に管理されなくてはならない前科情報を漏洩して罰金の略式命令を受けたことは、検察に対する信頼を大きく損なわせるもので極めて遺憾であり、国民の皆様に深くおわび申し上げます」などとコメントした。前科情報という究極の個人情報を自身の私利私欲で漏らしているのだから、懲戒免職は妥当だろう。
■余罪の有無は
今回の起訴対象となったのは、静岡地検沼津支部に勤務していた2024年6月の時期についてだったが、阿南氏が検事に任官したのは2017年12月。7年近い検事生活の中で、このほかに検事の立場を利用した同様の余罪や不適切行為はなかったのか、法務・検察は徹底的に調べる必要があるだろう。
(桜田亮)
TIMES
社会•事件


