2025/12/16
パナソニックの野球部が来季を限りに姿を消すという。社会人野球の日本選手権で歴代最多の43回を誇り、盗塁王で有名な福本豊氏らを輩した名門ということで、惜しむ報道がなされている。
これと対象なのが日産野球部だ。日産が巨額赤字で2万人リストラを打ち出し、「城下町」の追浜工場まで閉鎖するという崖っぷちの中、野球部は逆に09年に休部していたのを今年にむしろ復活させるという〝逆張り〟に出たからだ。
9月の日本選手権代表決定戦ではホンダに1-7で完敗して「あと1勝」に泣いたが、試合にはイヴァン・エスピノーザ社長兼CEOが駆けつけて「次のシーズンには・・・」と、先の抱負を語るほどで明暗は明らか。それにしても統合がご破算になったホンダに屈したというのも、だいぶ皮肉ではあるが。
「野球をやっている場合では・・・」。日産野球部復活で報道された選手のコメントだが、その野球をやっている「場合」であるか否か。パナソニックHDの場合、5月に「構造改革」を掲げて1万人リストラを発表したが、同社は「否」を突きつけた。
今年は有名企業で黒字リストラが相次いだ。パナソニック以外でも、三菱電機(満53歳以上、人数は未定)、明治HD(50歳、未定)、オリンパス(1000人)などなど。産業構造の変革の中で企業は難しい対応を強いられているのは察せられるが、一方で慢性的な人手不足の世の中でもある。
顔ぶれを見ると、三菱電機では21年以降に品質不正が相次ぎ、オリンパスでは11年に過去10年以上にわたる粉飾が発覚と、比較的最近に不祥事を起こした企業というのは偶然ではないだろう。
時に応じて必要と言い、また不要とも言う。切られる側はたまったものではない。野球部への処遇が最たる例として分かりやすいように、黒字リストラの是非がもっと問われても良いのではないだろうか。
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