2025/12/09
日中関係とは何だったのか?高市早苗首相の「台湾有事発言」以来、中国の常軌を逸した反応を見る限り中国とはどんな国かという課題が今ほど問われている時代はない。
中国政府は、台湾は自国の領土の一部だと主張し、「台湾有事」を語る日本の首相は中国を挑発していると批判。台湾統一に向けて武力行使も辞さない構えを示している。
だが、台湾は中国本土の領土になったことは1度もなく、中国内戦(対毛沢東軍)で台湾に逃れてきたのは蒋介石率いる国民党軍で、その国名は中華民国だ。
比較思想の分野を開拓した仏教学者の中村元氏は、代表作の「東洋人の思惟方法」で、中国仏教史を論ずる際に、中国ではなく、シナという言葉を使った。シナは古代から続いた偉大な文化圏のことを指すという。これは中華人民共和国(中共)とは区別されなければならないと定義した。
中国史に関して目につく言葉は「捏造」だ。英国のジャーナリスト、ビル・ヘイトン氏が著した「中国という捏造』(草思社)の各章には「主権」の捏造、「漢族」の捏造、「中国史」の捏造とこれでもかと捏造の2文字が続く。
西洋列強が中国を狙ったとき中国には国名もなく、「主権」の概念もなく、「国民国家」を成す国民も存在せず、国境線も確定されていなかった。領海についてはまったくの無関心だった。
それが瞬く間にチベットや朝鮮族などの居住する満州、内モンゴルを中共圏に飲み込みチンギス・カン(テムジン)は中国人、元は中国と教え込んでいる。「中国4000年」と中共は言うが、これが広まったのは1980年代以降だ。
中国が国を挙げて取り組んだ「夏商周年表プロジェクト」などによるもので、歴史の連続性を強調した。だが、それは事実ではなく、捏造と批判する学者はほかにもいる。静岡大学の楊海英教授もその一人だ。
その著書「中国を見破る」(PHP新書)で、中国史は非連続的なので「中国史=漢族史」は成立しないと批判。中国人の大多数を示す漢族の概念は、20世紀に誕生したものだったという。
清朝末期、日本にやってきた留学生たちが、万世一系の天皇家の歴史に出会い、その歴史観に憧れて、古代から続く一本の流れを設定しようと生み出したのが漢族だった。
田中角栄が訪中して日中国交が成立して以来、賠償代わりに中国に貴重な国民の血税が供与された。中国への無償援助だ。日本の対中支援額は、有償資金協力(円借款)が約3兆3165億円、無償資金協力も累積で同額。技術協力が約1858億円である。この資金で中共を軍事大国に押し上げ、その核ミサイルは日本をターゲットにしている。まるで漫才のネタである。
日本人学生は卒業後も奨学金返済に疲れ果てるが、中国人留学生は授業料免除、生活費支給組が3000人もいる。
もっとも人気があるのは、中国共産党の創立者などの知識人が多く学んだ早稲田大学で、海外からの留学のうち中国人は3220名。ところが直近のデータでは東大が早大を抜いた。東大が受け入れた5404名の外国人のうち、3396名が中国人、京都大学にも1674人在籍する。こうした恩敬に浴した彼らが反日活動家になるのだから二の句が告げられない。
朝鮮半島の人々は「人間のクズ」という言葉を「バカ」くらいのニュアンスで使う。中国人の「汚い首を斬ってやる」も「お灸をすえてやる」程度の認識にすぎない。歴史に連続性がなく、前政権を根絶やしにしてきたお国柄では首を斬るのは当たり前の仕置きなのだ。中国には単なる「でかい北朝鮮」くらいの認識で対峙した方がよい。(梛野順三)
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