政治•経済 米国移民論争、スーパーマンは「移民」と断定
米国移民論争、スーパーマンは「移民」と断定
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2025/11/20

「日本人ファースト」を掲げる参政党の神谷宗幣代表が8月にネットニュース内で、「(日本在)外国人は10%以下…」と発言し、大きな波紋を呼んだ。

現在、日本の外国人比率は約3%と諸外国の中でも際立って低い水準にあるのは確かだ。欧米では10%を超える国も多く、日本はその構造も異なる。

ОECD諸国の永住型移民の内訳データをでは、日本は84%が「労働者」とその「帯同家族」。欧米諸国のそれは難民、移民とその家族、また観光後のオーバーステイによって膨らんでいるのとは対照的で、非正規滞在者も2.2%、その平均滞在日数も40日程度と短いのが特徴だ。

 トランプ政権は不法移民の強制送還を開始する一方で、ビザの厳格化を進め、留学生ビザを1年ごとの更新とした。他方で、特殊技能を持つH-1Bビザの新規申請について雇用主が支払う手数料を一気に10万ドルに引き上げた。前者は中国人、後者はインド人が標的だとされる。

マイクロソフトのサティア・ナデラCEO、IBMのアービンド・クリシュナCEO、グーグル親会社アルファベットのスンダー・ピチャイCEOら、著名なインド系の米大手IT企業経営者もH-1Bビザである。

米国におけるトランプ大統領vs移民擁護派は、ほぼ戦争状態だが、移民派である層が持ち出したのが「スーパーマンは移民」なる発言だ。映画「スーパーマン」の最新リメイク版をめぐってDCスタジオの映画制作者らが、クリプトン星から来たアクションヒーローを「移民」と表現した。

同映画の監督兼脚本家ジェームズ・ガン氏は、7月4日のロンドン・タイムズとのインタビューで「『スーパーマン』は米国の物語だ。1人の移民が他の場所から来て、その国に住み着いたという物語だが、私にとって重要なのは基本的な人間の優しさであり、私たちはその優しさを失ってしまっている」とトランプ氏の移民排除政策を批判した。

「トランプ氏が、この見解に怒っている」と指摘されると、ジェームズ氏の弟で、悪役マックスウェル・ロードを演じるショーン・ガン氏は、「それがまさにこの映画が伝えたいメッセージだ。私たちは人々を助ける。移民を大切にする。スーパーマンは移民であり、私たちはこの国の移民を助ける。それが気に入らない人は米国人ではない」と見解を述べた。

 ガン氏はさらに「移民に反対する人々は、アメリカン・ウェイ(米国流)に反対していることになる。アメリカンドリームの深淵に反対していることになる」と付け加えた。

 日本はこうした米国の動きを注視する必要がある。日本ほど外国人のビザ取得に寛容といえば聞こえはよいがルーズな国はないからだ。

 世界にはカネでパスポートが買える国がヤマほどある。狙いは、その国の市民権を取得することではなく、その第2のパスポートを使うことによって、ビザなしの渡航や税制優遇などの特典が得られることだ。

都内のタワマンを中国人の富裕層が爆買するため、とくに都心6区では中古マンションも2倍以上に高騰し、日本人が購入できなくなった。外国人の不動産取得制限を早急に立法化する必要がある。

 移民=悪という単純な図式ではなく、移民に間隙を突かれない法整備が必要ということだ。(梛野順三)

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